本日で今年の診療は終了となりました。
世間は久々に賑やかな年末の様相を呈していますが、一方で昨日1日のコロナ感染による死者は438人と過去最多となっています。
コロナの5類への引き下げも検討されています。
感染症の専門ではない私には是非はわかりませんが、まだ収束といった雰囲気ではないように感じています。
当院は精神科クリニックということで、ゼロコロナ政策?を3年間続けてきて、スタッフの感染者もゼロ、患者さんの院内感染を疑われるケースもゼロでやってきました。
また、暴力的な方や他者を損なう方を排除する形で、通院患者さんの安全基地を守ってきました。安全基地の中はできる限り温かくしたいと心がけてきました。
事故や事件もなく、無事に締めくくることができました。
このような不寛容とも言えるあり方は私自身は好ましいあり方であるとは思っていませんが、世の中の状況を見ているとやむを得ないと判断してきました。
閉塞感のある世界の中で戦争や身勝手な殺人や他者を損なう行為を行う者が増えていると肌で感じています。
残念ながらそのような人と言葉で通じ合うことは難しく、
嗅ぎ分けて距離を取るという方法も安全を確保するためには必要だと考えました。
これは暫定的な対応です。
どうやったら世界が平和になるのか、その答えはまだ見つかっていません。
コロナ禍に入ってからは予測ができない不確かな状態がつづいています。
そうです、ネガティブ・ケイパビリティが求められているのです。
診療でもブログでも私は中学生がわかるようなわかりやすい言葉を心掛けているのですが、
いきなりカタカナ用語ですみません。
しっくりくる日本語訳がわからないのですが。
「答えがすぐに出ない不確かで未解決な状態にとどまって耐える」力のことです。
不安に対する抵抗力と比例しているようにも感じます。
来年も答えを探して彷徨う日々がつづきそうですが、
1日も早く平和な世界が実現するようお祈りし、
まずはこの小さなクリニックと繋がっている大勢の方々の幸福を心から願っています。
当院を信頼してくださっている患者さんの皆様、関係者の皆様、
本年のご厚情を心より感謝いたします。
どうか、良いお年をお迎えください。