上尾メンタルクリニック

八木 上尾メンタルクリニック

7月 4, 2023

睡眠ドック実施中。

当院は埼玉県のメンタルクリニックで初の睡眠ドック(SUIMIN)を導入した機関です。

自宅で5日間脳波の検査をしていただき、睡眠の質を評価し、アドバイスを行います。

費用は自費で、医療保険は使えません。当院通院中の方は割引きの優待があります。詳しくはお問い合わせください。

 

当院では睡眠に強い関心を持ち、睡眠センターと連携しながら各種睡眠障害の治療のほか、睡眠の検査にも携わってきました。

従来の睡眠時無呼吸症候群の診断のための検査も行ってきましたが、

診療を行う中で、睡眠の質を知りたい!という声をたくさん聴いてきました。

今回睡眠ドックで病気の有無にかかわらず、睡眠の質をチェックできる検査をはじめました。

精密な検査による睡眠ドックは上尾メンタルクリニックが埼玉県の医科、心療内科、精神科で初となります。

(従来の睡眠検査のゴールドスタンダードであるポリソムノグラフ検査との同時計測試験で、中央値86.9%の一致率を確認しています。)

 

睡眠時無呼吸の検査は一般的に一晩の検査であり、その日のコンディションによって数値がだいぶ変わってしまうこともありました。

任意の5晩の睡眠の検査をすることで、平常の睡眠がどうなっているのか評価しやすくなります。従来の酸素濃度の検査はそのうち2日間同時に行います。

睡眠のトラブルのリスクについても評価します。(ただし、通常の診療ではありませんので確定診断やその結果に基づいて治療を開始することはできません)

そして睡眠改善のアドバイスも行います。

 

検査結果は睡眠の専門医が評価して書面にいたします。

さらにご希望の方には当院では睡眠障害の治療や検査に携わってきた院長がその結果を解説いたします。

 

あなたの睡眠しらべてみませんか?

ちゃんと眠れていないと、こんな影響があります。

こんなお悩みも睡眠が関係している?!

自宅でできる精密検査!(脳波測定のため、おでこや首にシールを貼りますので、ご自分で貼れない方はご家族に貼っていただく必要があります)

 

睡眠の質を知るには、脳波計測が最適です

申し込みはお電話の上ご来院いただき、申込書と同意書、問診票にご記入いただきます(メールアドレスが必要です)。

窓口で費用をお支払いいただくか、お振込みを確認させていただいた時点で契約成立とし、その後QRコードと検査のIDをお知らせします。

WEBでの手続きが完了次第、検査キットをご自宅にお送りいたします。

任意の5晩の検査を終えたら、お早めにキットを返送してください。(最初の検査も含め、毎回機器の充電が必要です)

結果は2~3週間後にご自宅にお送りします。

さらに院長による解説をご希望の方はご来院の予約をお電話でお願いします。

(インターネットがご利用できない方は当院でネット手続きを代行いたしますので、睡眠アンケートを手書きで提出していただきます)

(ご来院無しでの申し込み、専門医の報告書を直接郵送やWEBで確認いただくプランも可能です。その場合は院長の解説はありません。)

費用についてはお問い合わせください。

少し価格を抑えた2晩のコースもご用意しています。

2022.9

7月 4, 2023

異常性。

ちょっと気になる本があったので購入してみました。

サイコパスとか犯罪を繰り返す反社会性パーソナリティ障害、尊大型アスペルガー、極端な虐待親とか、

そういう異常性の際立っている、対応に困るような方々について、他の精神科医がどのように対応しているのか

知りたいと思ったのです。私のレベルでは手に負えないので今は診療を行なっていない方々です。

 

ところがざっと拝読したところ、そのような内容では全然なくて、真っ当な精神科医の誠実な日常の診療を描いた小説のような書籍でした。

しばしば臨床で出会う病識のない統合失調症、躁うつ病、境界性パーソナリティ障害、前頭側頭型認知症、自殺未遂者などの診療がリアルに描かれていました。一般の方にもわかりやすく話し言葉で解説してあります。

自分が病気であるという病識の有無、正常と異常の境界線はどこにあるのか、など丁寧に書かれています。

著者の先生は小説家としての才能もお持ちのようです。

文才があるっていいな〜。

小学生のような感想文で失礼いたしました〜。

 

 

7月 3, 2023

マインドフルネス認知療法(MBCT)。

今日も患者さんが多く、一日頑張りました。

仕事も終わらないまま、オンライン研究会。

今晩は慶應認知行動療法研究会。

マインドフルネス瞑想と認知行動療法とが統合されたマインドフルネス認知療法は、英国NICEガイドラインでも、軽症のうつ病の再発予防などに対して実施が推奨されています。(とはいえ医療資源が足りないため、実際は一部の患者さんしか受けられません。どこも金と人が足りないのです)

佐渡教授のレクチャーでマインドフルネス認知療法が作られた経緯を振り返りながら、プログラムの概要についての解説とともに、どのような機序で効果を発揮すると考えられるかなどについて議論されました。

うつ病の再発予防に関しては抗うつ薬と同等の有効性があるようです。

Segal、Teasdale、Williamsらは再発予防を目的としたCBTの開発を計画する中で、一度寛解に至ったうつ病患者がなぜ再発するのか?と言う点に関して、日常生活の中で生じた些細な落ち込みが引き金となって否定的な思考が誘発され、思考が反芻を始める(ぐるぐる思考)ことで抑うつ気分が増大し、うつ病に引きずりこまれていくと言う仮説に辿り着いたようです。

それに対して「脱中心化」と言うスタンスをとることが重要だと気がついたのです。

その手段として瞑想技法を活用しました。

脱中心化=メタ認知能力

不安や落ち込みは消えはしないけれど、冷静に対応できる可能性が高まるのです。

そして、脱中心化が進むと自動的にセルフコンパッションも上がっていく、

これがとても面白いところです。(暖かく側から見ている感じ)

私が精神療法でやっているところも、脱中心化をお手伝いし、トラウマを受けた小さい頃の自分を労ってあげることを支援していますが、

同じ真実を見ているのではないかと思い感動しました。

ただ、MBCTでは、トラウマがきついパニック障害やPTSDに対してはフラッシュバックを起こしてしまうことがあるので注意が必要とのことでした。

またバリバリの反芻思考にはMCBTでは対処が厳しいところがあり、そのようなケースには反芻をターゲットした従来のコラム式CBTを推奨されるとのことでした。

なぜこうなったのかと言う沼に落ちてしまうので、WHYではなくHOWどうやっていくかターゲットにしていくところも、最近の精神療法に共通した手法ではないでしょうか。

 

ちょっと一般の方には難しいかな?

 

7月 3, 2023

キーボード。

電子カルテを入れ替えたのですが、色々と

メリットよりもデメリットが大きかったような気がします。

その中の一つにキーボードがとても打ちにくくなりました。

そこで、別のキーボードを試しに購入しました。

エルゴノミックなんちゃらは高い割に慣れないので、結局オーソドックスな形の大きめのキーボードにしたところバッチグー!

2500円くらいです。

少しかちゃかちゃ音がするので、気になる方はごめんなさい。

タイピングよりも話を聴く方に集中したいので、お許しください。

 

 

電子カルテ繋がりのお話しですが、

国はマイナカードと保険証を一体化し、さらに電子カルテを共通カルテとして他の医療機関のカルテも見れるようにしようとしているようです。

特に精神科だとかなりプライベートな話もあるので、例えば知り合いの医療事務のスタッフとかが勝手にあなたの個人情報閲覧できるとしたら問題じゃないでしょうか?

断固反対ですね。みなさんも声をあげてください!

このまま強行するなら(まあ、いつも無理やり強行するよね)当院では2重カルテにして、プライベートな内容は別に保管し、外部からアクセスできないようにしようと計画しています。

7月 2, 2023

ラケット買います。

テニスを始めてから2ヶ月半。

おっさんでもまだ間にあう!を合言葉に練習に励みました(オオゲサ)。

優しいコーチにうまい!うまい!とおだてられ、

結構いい感じになってきました。

とりあえずラリーして遊ぶところまではできそうです。

 

と言うことで、今までレンタルラケットでしたが、自分のラケット買います!

コーチのおすすめでレベルが上がっても使えるモデルにしました。

楽しみです。

 

一方、ショッキングなことも・・・

テニスを初めてから体重は鰻登り。

太ももやお尻が筋肉でムチムチしてきました。

 

なかなか体重減らないんですよね、

とコーチにつぶやくと

「テニスは痩せないよ。

だって、止まっている時間多いし、瞬発系だから」

だって。

 

痩せるって信じていたのに・・・

体が軽くなって、階段とかスイスイ登っちゃうイメージだったのに・・・

 

テニスとは別に、ランニングなど有酸素系の運動しないといけません。

 

ん〜、テニスの時間作るのに相当大変だったのに、走る時間作るの厳しいっす。

 

 

それはそうと、テニスは楽しいし、運動後のシャワーが超気持ちーのです。

コーチと話していると、いかに生徒に楽しんでもらうか、生徒が楽しいとコーチも楽しい、

そういう視点で教えているとのこと。

 

いいね!

 

そう考えると我々の世代の部活ってなんだったんだろうか?。

技術も楽しさも教わることなく、素人の先輩からのしごき、無限坂ダッシュ。

予算の関係上、きちんと教えられるコーチを中学生や高校生ごときに配置するなんて無理だったのはわかります。

しかし、あれだけの時間と熱意を費やしたのに、大した技術も習得ことなく過ごしたのはなんともったいないことかと振り返ります。

テニスなんて言うおフランスの貴族が始めた高貴なスポーツと違って、ストリートから発祥したサッカーやバスケをやるのが精一杯だった少年時代、コーチをつけるなんぞ、夢のまた夢でしたね。

 

 

 

7月 1, 2023

薔薇色の人生。

イブピアッツェ。

香水のような香りのするバラ。

昔バラガムってあったの知っている中高年の皆様はいらっしゃいますでしょうか。

ガムを噛むと汗がバラの香りになり、体臭が心地よいものになるとか、ならないとか。

好きでよく食べていたのですが、すぐに廃盤になってしまいました。

汗がバラの香りになった自覚はなかったですね、笑。

 

薔薇色の人生って言う表現、最近はあまり使わないですけど、

そんな人見たことないですね。

精神科医だから?

どんなに輝かしく見えても、それぞれ事情があります。

 

自分で自分のこと薔薇色の人生だな〜って思うのはとても良いと思いますが、笑。

 

 

6月 29, 2023

幸せ。

6月29日。

肉の日。

連想が、食欲丸出しでお恥ずかしい。

 

新宿で研修会があり、お腹が空いたので、昔訪れたことのあるブラッスリーに立ち寄った。

ちょっと贅沢な2500円のランチ。

でも、この物価高で、この美味しさで、2500円は破格だと思う。

家賃も相当高いはずで、赤字なのではないかと心配してしまう。

 

ラム肉と魚介グラタンのワンプレート。

カシスソースが香ばしく焼いたラムチョップによくあう。

パンにつけるオリーブオイルも絶妙に美味しい。

もちろん大人になってから初めて食べたものだが、

懐かしくて、温かい気持ちになった。

ぼっちであるが、素敵な時間を過ごせた。

ありがとう。

 

 

 

6月 28, 2023

それぞれの道。

研修会の会場で、親しい友人とばったり会った。

資格の更新のために私と同じように焦って研修実績のポイントを貯めていた。

 

彼は大企業のCEO、昔から話のスケールが大きかった。

有名人や成功した人がこぞって入居していた六本木ヒルズに若い頃から居住していた。

住人同士の交流もビジネスの成功に関係しているようだ。

彼は医者の免許も持っているし、その分野でも活躍していた。

しかし、法科学院に通って法律の勉強をしたり、ビジネススクールでMBAエッセンシャルも勉強。

経営者としての敏腕を如何なく発揮。

世のため人の為に事業を展開してきた。

今や彼は臨床で患者さんを診察することもないし、関連企業のトップらを招集し、経営の勉強会を開き更に企業の飛躍を追及。

昔はすこしとんがっていたけど(誰しもがそうだとは思うが)、今はとてもとても優しい。

生まれもいろいろ。

人生色々。

能力色々。

 

 

6月 19, 2023

どうなりたいか。

今日は診療直後より慶應認知行動療法研究会を聴講。

大野裕先生の鋭いコメントが冴え渡ります。

私も先輩方から指導を受けていた時に、患者さんの言葉の意味がイメージできるまで質問するということをトレーニングを通して学んできました。

経験の浅い頃は、患者さんの言ったことをそのまま鵜呑みにしてしまう傾向にあります。

わからないことをなんとなくわかったような気になってそのままにしてしまうことがあります。

どういう意味なのか、どうして言ったのか、情景が目に浮かぶまできちんと聴かないと、聞き流しているのと同じことになってしまいます。

そして、患者さんに聴かなければ行けないこととして一番大事なことは、

治療をして、どうなりたいのか、どんな風に生きていきたいのか、何をしたいのか、

きちんと聞いて共有できることはとても大事です。

患者さん自身どうなりたいのか考えていないことも少なくないのですが、

それがあるのとないのでは、治療の結果も異なるし、よくなる度合いも違うと思います。

「症状を軽くして健康になりたい」という先の

「症状が軽くなったら、どんなことをしたいのか?どんな風に生きていきたいのか?」

が重要なのです。

発達障害の傾向のある方は、将来を想像することが難しく、どうなりたいかがイメージしづらいこともあります。

症状が遷延する理由の一つはこの想像力の乏しさにあるのではないかと思います。

この辺りをどうするかもっと掘り下げて行きたいと思っています。

 

6月 16, 2023

大物との戦い。

今日はそろそろ卒業が視野に入ってきた患者さん数名の診察がありました。

辛かった以前を振り返って笑えるようになったことの喜びを共有し、今までよく頑張ってきた健闘を讃えました。

お世辞もあるとは思いますが、「辛い状況を乗り越えられたのは先生のおかげです」と実感を込めて言ってくださるのです。

嘘には敏感なので、多分(笑)本心から言ってくださっていると信じています。

 

公務員の方は、相当な地位のある上司から壮絶ないじめを受けていました。

どうしてそのような状況になったのかも詳細にしらべて理解しました。

休職をし、体調を整え、異動ができるまで耐え忍びました。

そしてその上司が定年退職し、やっと平和を手に入れたのです。

その間、反撃は行いませんでした。

あまりやりすぎると強硬な措置を取りうる(実際に法的措置の実績があり)ことはやんわりと警告しましたが、私自身も危うい状態に追い込まれたかもしれません。

おそらく私自身が被害者であったら反撃していたかもしれません。

しかし、その後の患者さんにとってのメリットデメリットを天秤にかけて、

こちらからの攻撃はせずに乗り越えました。

もし反撃をしていたら患者さんの心に新たなトラウマを作ってしまっていかもしれません。

 

患者さんは自分がどういう状態なのか関心をもち、一般の医師はどうして症状が出現したのか、その原因に関心があります。

しかし、私がもっと重要であると感じているのは、どうして良くなったのか、何がきっかけで症状が改善したのか、ということです。

これを評価することで、患者さんがその後強く柔軟に生きていくための力を得ることができます。

患者さんへの最大のプレゼントはそれなのではないかと思って、日々診療にあたっています。(これは本人には難しいことなので、主治医が重要な働きになると思います。)

 

全力で診療にあたってきて、感謝のお言葉を徐々に頂戴するようになったのは、今までの努力が結実してきたことの表れだと思っています。

直接のコミュニケーションはもちろん、Googleレビューでも是非!笑。(それかい!)