ブログ

ブログ

7月 15, 2023

夏祭り。

夏祭り。

「一緒にお祭りに行こう」

そう約束してお祭りデート。

そんな甘酸っぱい夏のおもひで、

 

 

全く無い、無い、笑。

明日のお祭りに向けて、上尾の祭囃子が響き渡り、街は提灯の灯りに照らされ、喜びに包まれた。陽気な歓声を背後に今晩は腰を据えて書類作成に取り掛かった。

その前に腹ごしらえを。

年に一度か二度の鰻重を楽しみにしている。

今日こそ解禁。

私の中では、「いしくら」さんの鰻が1番だ。炭火で余計な脂が落ちて良い感じに香ばしくさっぱりと胃もたれしない。絶品の鰻重だ。

奈良漬も味わい深く、最高に幸せなのだ。

他の鰻屋は価格が鰻登りに高騰し、今や超高級食といっても過言ではないが、「いしくら」さんは良心的な価格と思える。

美味しい鰻重のおかげか、お祭り騒ぎのノイズもなんのその、仕事はこの上なく捗った。

腹ごなしに散歩してから帰宅しよう。

 

7月 14, 2023

一人前の精神科医。

勉強しても勉強しても、

診察しても診察しても、

教えてもらっても教えてもらっても、

精神科医として完成したと思えない。

そうか、

毎日毎日変化しつづけているから、

完成なんてないんだ。

医師としてその時点で提供できるものを

提供するしかないんだよな。

 

上尾みつを。

7月 12, 2023

大学の医局ってどうよ。

大学の医局に所属していること。

最近は医師の医局離れが叫ばれていますが、

慶應は退局される方は少ないです。

むしろ他大学出身の方がたくさん入局してとても賑やかです。

特に精神科は自由な雰囲気で、研究会に自由に参加でき、生涯学習ができます。

魅力的な医局だと思います。

 

今日も慶應児童精神科研究会に参加しました。

島田療育センターのノムケン先生こと野村先生のレクチャー。

新しい診断基準のDSM-5-TRにおけるADHDに関する診断基準の変更点など。

それはそれは大変学びのある素晴らしいご講義でした。

私から他の疾患のTRシリーズをリクエストしたらいずれやってくださるそうです!

TRでは最新の研究結果や知見をもとにDSM-5からICD-11も踏まえてバージョンアップしています。

ただ、診断基準を読んだだけでは十分にその背景が理解できません。

専門家にレクチャーいただけると、新しい発見があります。

 

慶應では研修医の時に、カルテの書き方を指導されます。

ただ「妄想あり」などと書いては怒られます。

患者さんがどういう状況で具体的に何と話したのか、詳細に書きます。

どんな根拠で妄想と判断したのかも明示します。

後から見て本当に妄想だったのか、どのようなニュアンスだったのかで診断が変わってくることもあります。

 

 

「具体的に、詳細に」診察していくことで正しい診断に近づけるのです。

どんなにベテランだと自負しても、初診数分で正しい診断には辿り着けないのです。

 

自分なりに正しい診療をできる限り求めていくことで、また10年後の自分がどうなっているのか楽しみでもあります。

精神科は一部の他の科の先生方が思っているほど簡単ではありません。

真面目にやっていると、大変きつい仕事ですが、人間を深く知る喜びもあります。

大人が「仕事って大変だけど喜びもあるんだよ」と子供達に示せることはとても大切なことだと考えています。

医師になる方で精神科にご興味があれば、慶應の医局にぜひ入局していただき、一緒に勉強しませんか?

 

(誰に向けたブログ?笑)

7月 10, 2023

欲に負ける、リベンジ夜更かし。

なんと、今日のさいたま市は最高気温38度!(上尾は37度?)

暑い中受診された方、本当にお疲れ様でした。

 

 

さて、今日こそ早く寝よう。

そう思ったものの、夜ふかししてしまった昨夜。

 

「リベンジ夜更かし」って知っていますか。

眠れないのではなくて、寝ないのです。

自分の時間が足りなくて、このまま寝てたまるものか!と

頑張って起きてしまい、日中できなかったことをやろうとしてしまうのです。

そのようにして自己愛を回復しようとするのです。

自分で気がついていない人は多いです。

「眠れない」と言う患者さんの中に必ず一定数は「寝ようとしない」人がいるのです。

薬を飲んでも眠れるようにはなれません。

 

私も区切りのいいところまで仕事をしたい、

あの課題を終わらせたらスッキリして気分が良くなる、

などと欲に負けてリベンジ夜更かしをしてしまうことがあります。

昨夜はまさにそのような状態で。。。

 

今日こそ!寝ます。

 

と言いつつ、今日も研究会。

診察を終えるや否や急いで開始!

慶應マインドフルネス&ストレス研究センターカンファレンスに参加です。

 

通常の産業医研修会よりワンランク専門的でレベルの高いディスカッションが繰り広げられます。

最近の産業場面ではメンタルの問題への対応は欠かせません。

さらに法律の知識や色々な業種の実態を知る必要があります。

医師+弁護士のダブルライセンスを持っている親友も産業医をやっていますが、鬼に金棒とは彼のことを指すのでしょう。

 

一方精神科主治医も(産業医でなくても)もっと産業メンタルの知識を身につける必要があると思っています。

復職診断に関しては、主治医は疾病性によって判断し、(病気が落ち着いているかどうか)

産業医は機能性、つまり業務遂行能力を評価します。(フル勤務で働ける状態かどうか)

ですから 復職あるある「主治医復職可も就労準備不十分」という二つの判断にギャップがあるのは当たり前です。

 

昨日の一般の産業医研修会で講師(社労士)の方が「主治医の見解と産業医の見解が違うトラブルあるある」と述べたのですが、

トラブルだと思っている時点で勉強不足です。残念ながら何万円も支払って受けるような研修ではなかったです。

主治医の疾病性の評価と産業医の機能性の評価の違いがあることは当たり前として、主に産業医が調整していくのです。

産業医は合理的な判断で、主治医の復職可能の判断にブレーキをかけて良いのです。トラブルなんかではありません。

主治医もそれがわかった上で、法的な問題や会社の実情を無視した本人の権利主張を鵜呑みにして診断書にしないようにする配慮が求められます。

 

どこの場面でも関わる人の能力や知識の格差がありすぎて、いまだに混乱しているところもあるみたいですね。

 

ああ、今日も疲れた。

しば漬け食べたい・・・

今となっては寂しい言葉になってしまいましたね

(昭和40年代生まれ以前の方しかわからないかも)

 

 

7月 9, 2023

産業医研修会。

今日は産業医研修会。

新宿歌舞伎町まで車でバビューン。

昨日も大変な混雑、書類も山積みだし、

流石に過労という言葉がぴったりあてはまります。この辺が私のキャパの限界ですね。

愚痴を吐くなという人もいるけど、疲れたときは「疲れた〜」と言ってよいと思うのです。

今日は必ずや日付が変わる前に寝ます!

 

 

さて、最近慶應精神科教授にご就任された内田先生とメールでやり取りさせていただいているのですが、仕事は電光石火の如く早いし、思慮も配慮も素晴らしく感銘を受けました。研究や教育など厳しい面もあるように見えていたのですが、両立しちゃうんですね。キャパが違うのです。ある先輩が、内田先生は将来の教授候補だ、とおっしゃっていたのが的中でしたね。

栴檀は双葉より芳し

ですね。

人生いろいろ

能力いろいろ

7月 8, 2023

安心してください、履いてますよ!

当院では待合室から診察が始まっています。

私のセンサーが比較的広いクリニックの待合室にまで及んでいるというのは冗談のようで本当のことです。

診察しながらでも、待合室の様子が手に取るようにわかることがあります。

雰囲気とか物音、声色など。ああ今日は子供連れてきているな、

お子さんADHDっぽいな、

今日はテンション高めだな、とか。

 

通院患者さん以外の人が自動ドアから入ってくるとすぐにわかります。

予約外で初診を受けようと直接いらした方に、完全予約制であり当日の診察はできない旨丁重にご説明することがありますが、納得されない方もいます。ちょっと不穏な雰囲気を感じればスタッフの安全確保のためすぐに駆けつけます。

強迫性障害の方が洗面所で激しく手を洗っているのもわかります。

仕事中はずっとアンテナを張っています。

 

また特に初診の方に関してですが、待合室での様子を詳細にスタッフが観察し、私に報告してもらいます。

受付で横柄な態度をとっていて、医師には媚びているとか患者さんの様子は筒抜けになっています。

トイレはどなたかが使用されるたびに清掃しますので、通常ではない使い方で汚される方も把握しています。

排泄と攻撃性の心理的な関係も診断の一助になることがあります。

 

ある日、スタッフが焦った感じで私に報告してきました。

◯◯さん、ものすごい露出したミニスカートなんです!

 

まあ10代後半から20代前半の女性がミニスカートを履いていることはたまにあります。

境界性パーソナリティ障害の方を診察していたときは、かなりの露出の方も少なくはなかったです。

しかし◯◯さんは落ち着いた大人です。

そんなわけはない、まさか今まで躁状態を見逃していたのか?などと思案しながら入室を待ちました。

 

ああ、なるほど。

薄いピンクのタイトなパンツの上に短い紺のスコート(っていうのかな)を履いてたのです。

履いているどころかとてもおしゃれに着こなしておられました。

 

電子カルテを経由して

「履いてますよ!ピンクのパンツ」

と通知したら、スタッフが吹き出しそうになり大変だったそうです。

 

いえいえ、いつもはこんなふざけていません。

 

限られた時間の中でも患者さんの本質を見る為にここまでやっているクリニックも少ないのではないかと思います。

診察室の中はその患者さんの一面しか見ていません。

待合室は別の顔があるかもしれません。

自宅の様子が知りたければご家族に伺うことが必要だし、

会社での様子は上司に伺うことが必要な場面もあります。

(ご家族や上司からの面談のご要請の場合は面談料がかかる場合がありますので必要な方はお問い合わせください。予約が必要です)

院内ではできるだけのことをやります。

だから疲れるんですよね、笑。

7月 6, 2023

保護中: 野生という視点でみた発達障害。

人は動物であるという側面と社会的存在である人間の側面両方を併せ持ちます。

野生の動物と同じように生存本能、生殖への本能があります。

生存競争のための攻撃性も恐怖心もあります。

自分の身を守ためには自分にとって危険な場所や状況を恐怖し避けるという本能があります。

例えば、広場恐怖症。

身動きが取れず、その場からすぐに逃れられない状況を恐怖する病気です。

でもこれって、野生の状況であれば当然ですよね。

すぐに逃れられない場所にいてライオンが襲ってきたら命に関わります。

そういうところにはいたくないと感じるはずです。

現代人ではそのような危険は少なくなっていますが、

小田急線での無差別殺人未遂事件など

実際にはあります。

 

私の臨床経験からは広場恐怖にかかりやすい人の傾向がわかってきました。

それはASD、自閉スペクトラム症の傾向がある人たちです。

部分症状だけの非定型発達の人も含みます。

(もちろんそうじゃない人もたくさんいますよ)

 

自分が危険と感じたり不安を感じた状況に対する記憶が凄まじく、

たとえば体調不良で満員電車に乗って、緊急停車した時に具合が悪くなったことがあったとします。

その記憶を強く脳に刻み込んで、またなったらどうしようと、危険に対する警戒心がマックスに高まります。

 

ASDの特性がある方には以下のような特徴が認められることがあります。

 

7月 5, 2023

保護中: 悪夢障害。

夢ばかり見て寝た気がしないんです。

そうおっしゃる患者さんが時々います。

ノンレム睡眠とレム睡眠

睡眠計ではN1、N2、N3と3段階で表示されます。

うとうと、すやすや、ぐっすり

リアルな夢を見るのはレム睡眠

目がシャカシャカと左右に動いています。

無呼吸

日中の活動性

ストレス

イメージリハーサル法

結末を書き換える

7月 4, 2023

睡眠ドック実施中。

当院は埼玉県のメンタルクリニックで初の睡眠ドック(SUIMIN)を導入した機関です。

自宅で5日間脳波の検査をしていただき、睡眠の質を評価し、アドバイスを行います。

費用は自費で、医療保険は使えません。当院通院中の方は割引きの優待があります。詳しくはお問い合わせください。

 

当院では睡眠に強い関心を持ち、睡眠センターと連携しながら各種睡眠障害の治療のほか、睡眠の検査にも携わってきました。

従来の睡眠時無呼吸症候群の診断のための検査も行ってきましたが、

診療を行う中で、睡眠の質を知りたい!という声をたくさん聴いてきました。

今回睡眠ドックで病気の有無にかかわらず、睡眠の質をチェックできる検査をはじめました。

精密な検査による睡眠ドックは上尾メンタルクリニックが埼玉県の医科、心療内科、精神科で初となります。

(従来の睡眠検査のゴールドスタンダードであるポリソムノグラフ検査との同時計測試験で、中央値86.9%の一致率を確認しています。)

 

睡眠時無呼吸の検査は一般的に一晩の検査であり、その日のコンディションによって数値がだいぶ変わってしまうこともありました。

任意の5晩の睡眠の検査をすることで、平常の睡眠がどうなっているのか評価しやすくなります。従来の酸素濃度の検査はそのうち2日間同時に行います。

睡眠のトラブルのリスクについても評価します。(ただし、通常の診療ではありませんので確定診断やその結果に基づいて治療を開始することはできません)

そして睡眠改善のアドバイスも行います。

 

検査結果は睡眠の専門医が評価して書面にいたします。

さらにご希望の方には当院では睡眠障害の治療や検査に携わってきた院長がその結果を解説いたします。

 

あなたの睡眠しらべてみませんか?

ちゃんと眠れていないと、こんな影響があります。

こんなお悩みも睡眠が関係している?!

自宅でできる精密検査!(脳波測定のため、おでこや首にシールを貼りますので、ご自分で貼れない方はご家族に貼っていただく必要があります)

 

睡眠の質を知るには、脳波計測が最適です

申し込みはお電話の上ご来院いただき、申込書と同意書、問診票にご記入いただきます(メールアドレスが必要です)。

窓口で費用をお支払いいただくか、お振込みを確認させていただいた時点で契約成立とし、その後QRコードと検査のIDをお知らせします。

WEBでの手続きが完了次第、検査キットをご自宅にお送りいたします。

任意の5晩の検査を終えたら、お早めにキットを返送してください。(最初の検査も含め、毎回機器の充電が必要です)

結果は2~3週間後にご自宅にお送りします。

さらに院長による解説をご希望の方はご来院の予約をお電話でお願いします。

(インターネットがご利用できない方は当院でネット手続きを代行いたしますので、睡眠アンケートを手書きで提出していただきます)

(ご来院無しでの申し込み、専門医の報告書を直接郵送やWEBで確認いただくプランも可能です。その場合は院長の解説はありません。)

費用についてはお問い合わせください。

少し価格を抑えた2晩のコースもご用意しています。

2022.9

7月 4, 2023

異常性。

ちょっと気になる本があったので購入してみました。

サイコパスとか犯罪を繰り返す反社会性パーソナリティ障害、尊大型アスペルガー、極端な虐待親とか、

そういう異常性の際立っている、対応に困るような方々について、他の精神科医がどのように対応しているのか

知りたいと思ったのです。私のレベルでは手に負えないので今は診療を行なっていない方々です。

 

ところがざっと拝読したところ、そのような内容では全然なくて、真っ当な精神科医の誠実な日常の診療を描いた小説のような書籍でした。

しばしば臨床で出会う病識のない統合失調症、躁うつ病、境界性パーソナリティ障害、前頭側頭型認知症、自殺未遂者などの診療がリアルに描かれていました。一般の方にもわかりやすく話し言葉で解説してあります。

自分が病気であるという病識の有無、正常と異常の境界線はどこにあるのか、など丁寧に書かれています。

著者の先生は小説家としての才能もお持ちのようです。

文才があるっていいな〜。

小学生のような感想文で失礼いたしました〜。