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11月 28, 2022

ノンアカデミック。

(画像は本文と全く関係がありません(笑))

 

今晩は慶應の神経心理学学の研究会にオンラインで参加。

ザ・研究といった研究会でした。

私は研究室に篭った生活がイメージできなかったので、研究はほとんどせず臨床一辺倒です。

先輩からの依頼で参加した研究はいくつかありましたが、自身でプランをたてペーパーを書くといった過程を経験していません。

アカデミックな医師ではありません。ノンアカデミックです、笑。

母校を含め関連大学に誘われたこともありましたが、その時も研究はちょっと、、、とお断りしてしまいました。

今となってはもうちょっとちゃんとやっておけばよかったなと思うこともあります。

 

今日は、若くして有名になった先生が循環動態と脳の関連について発表されると伺い、興味を持った次第です。

過敏性腸症候群などで脳腸相関はよく知られていることだと思いますが、心脳相関という視点は私も興味がありました。

今回のご発表では結論的なものはありませんでしたが、私も開業当初から心脳相関を意識して診察を行っていました。

脈、動悸、AVブロック、迷走神経反射、突然死、寿命と脈の関係、悪夢と脈など心身医学的なテーマがたくさんあります。

元々循環器内科にとても興味があり、進路で循環器内科医か精神科医か迷った時期もありました。

当院では循環器の知識と自律神経の概念を組み合わせたオリジナルの処方があります。

ただ、薬の使い方にはコツがあって、ただ飲むだけではなく飲むタイミングや他の治療との組み合わせで効果を発揮するよう工夫しています。また、副作用などきちんと見通した上で使うべきものです。

慶應の循環器の指導医にも問題がないか助言をいただいて実践しています。

近隣の市の初診5分間の精神科クリニックが当院の処方をそのまま真似て処方されていることを知りましたが、本来の使い方と違うのでお辞めいただきたいと思っています。

余裕と熱意があれば、私がオリジナルの治療についても発表したり論文にするなどが正しい姿かもしれません。

 

当院オリジナルの治療といえば、耳鳴りの薬物療法もあります。対外的にはオープンにしていませんでしたが、元々当院に通っていらっしゃる方で耳鼻科でお手上げと言われた方にオリジナルの治療をして差し上げることがあります。ゼロにはなりませんが、効果を認めることがあります。

ストレスと関連がありそうな咳喘息の場合もちょっとトリッキーな治療が効くことがあります。喘息治療の根底を覆すような薬の使い方ですので、私の話がちゃんと理解できる患者さんのみの処方となります。ガイドライン的には吸入ステロイドが基本だとは思いますが、なかなか治療には時間がかかります。漢方が著効することもあります。ただし一般的に使用される麦門冬湯は対症療法にすぎず、治癒は望めません。麦門冬湯を使ったとしても、主剤は他のものを使います。ただし証をよく見てオーダーメイド治療となります。素人が使うと間質性肺炎とか起こしたりしますから、模倣されないように具体的な薬品名は書きません。

心脳相関の他には、開院当初からの心身相関の関心テーマとしては鉄代謝があり、自律神経症状、不安症状、片頭痛、生理との関連についていち早く治療で確かめて参りました。今は全国的に広まって先日はNHKでも特集が組まれていました。そのうちに精神科医でも当たり前の知識になっていくことと思います。

また上咽頭炎による後鼻漏もストレス関連免疫異常の可能性があります。耳鼻科では喉を化学薬品で焼く治療があり、症状が軽くなる人もいますが、効果はやはり限定的です。抗ヒスタミン剤が処方されていることが多いですが、分泌量が少し減るくらいで十分な効果を認めません。当院では漢方使ったりしましたが、稀に少し改善しますが、これも今一歩で、試行錯誤しています。

次の私のテーマは睡眠と体温調整における薬物治療あるいは非薬物療法です。メラトニンなど体内時計との関連での治療はすでに普及していますが、もっと体温(深部体温、表面体温など)にスポットを当てると面白いと考えています。すでに睡眠衛生指導でも入浴時間と入眠時間については広く知られています。

当院HPもオリジナルですが、先取りしすぎた感がありました。

大阪のメンタルクリニック放火事件、埼玉県訪問診療猟銃射殺事件などもあり、今後は追従してくる医療機関も多いのではないかと見ていたところ、大宮のとあるクリニックをはじめ、いくつかの医療機関が当院のHPを真似てきました。私の文言よりもっとスマートな言葉で見やすいHPですが(笑)、中身はパクリです。良いと思ってくださっているのは嬉しいですが、一声かけてくれてもいいのになと思う次第です。

以上ノンアカだけど新しいテーマを常に探している院長でした。

 

 

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