今は別の業界でご活躍されていますが、以前は医療従事のお仲間だった方から差し入れを。
私の方が労いのお言葉頂戴してしまいました。
我々のしんどいところに話題が及び、共感の嵐でした。
すみません。ありがとうございます。
医療は独特な世界だと思います。
どんな仕事にも大変さや難しさがあり、優劣はありませんが、医療では「このミスが命を奪ってしまうかもしれない」という緊張感が常に漂っています。患者さんに共感する感情労働も特に疲労度が高いことも知られています。私は自殺の研究に参加していたことがありますが、医師の自殺率は他の業種と比べてトップクラスという残念な結果も得られています。
財務省は勤務医と開業医の分断をはかり、お互いの脱価値化をさせ、それを元に国民を煽り、医療費を下げることを行っています。
恣意的なデータを出してくるなど、悪意ある情報操作を平然とやってきます。
私ももとは勤務医です。研修医の時は月給25000円でしたし、72時間勤務で朦朧としながら働いたり、看護師さんたちに顎で使われ、一人で患者さんのベッドを押してレントゲン検査にお連れしたり、更衣の手伝いから、風呂介助、摘便などもしていたり、精神科では暴れる患者さんを真っ先に取り押さえたり、おおよそ皆様のイメージ(看護師さんを顎で使って何もしない、何もできない)とは違う働き方もしました。
だから私は看護師さんがやっている仕事は一通りできるようになったのです。
地方の病院では、帰宅しても15分以内で駆けつけられるようにと縛られていました。
救急車の音の幻聴が聞こえる、ポケベルの幻聴が聞こえる、そんな若手医師あるあるも経験しました。
年末年始の救急外来では食事も取れず、24時間で200人近くの救急車や直接救急外来に来た患者を捌いたこともあります。
私自身が死ぬかと思った、笑。
まあ、そう言った経験を積んだのちに自分の思うような医療をやりたいと独立したのです。
勤務医にもやる気がある人もない人もいます。
できる人もできない人もいます。
どこの業界だってそうでしょ?
ただ、病院の場合、やる気がなくてできない人がいても、大体周りがカバーして(というか命がかかっているのでカバーせざるを得ないので)あまり目立たなかったりします。
それでも暴走が止められないと「脳外科医武田くん」というような状況が発生するのです。
開業医の場合、誰もカバーしてしないので、モラルがない人、医療技術がない人はそのまま世に放たれてしまうので、かなり目立ちます。医療者としての技術やモラルがなくてビジメスマインドが強い人の派手な振る舞いが顰蹙を買ってしまうということがあります。
報道は公平公正であるべきですが、実際にはそうではありません。偏向報道が常態化しています。財務省の”勉強会“にメディアが招致され、偏った情報をたたきこまれるのです。先日のTBSの番組では財政審の増田寛也氏を招き、医療現場を知らずにデタラメな誤解だらけの論旨で医療従事者を冒涜していたようです。
ご自身が大きな病気にかからないと医療がどんなものかわからないのでしょう。自分がなんでもわかっていると思い込んでいる、いわゆる東◯ア◯ペ◯ガーの思い込みと想像力の欠如には辟易とします。
我々だって日本が元気になってほしい、経済的な困難があれば乗り越えるために努力したい、そういう思いは一緒です。経済を立て直すために、みんなで我慢するところは我慢しようと言われれば納得する部分もあるでしょう。それを医療者を落としめてネガティブキャンペーンを行うことで金のコントロールをしようという蛮行は許すまじき行いと思っています。
匿名のネットの嘘の書き込みも卑怯だと思っています。
これほどまでに誹謗中傷の蔓延し、足の引っ張り合いがひどくなったのは、そのせいだと思っています。
実名でしか書き込めなくしてほしい。
堂々と実名で意見を言ってほしいと思いますね。
愚痴ばかりですみません。
私は怒っているのです。
鬼おこです。