年末年始のお休みが終わり、本日より通常診療です。休み中に変調をきたした方もおらず、平穏に年明けを迎えられています。
何年も前から窓際を陣取っているパイナップルも寒さにも慣れたようです。
今年は体力をつけて、ダイエットもしたいです。私と一緒にダイエットに励む方は声かけてくださいね。
メンタルクリニックに通院されている方の中には、めまいや耳鳴りなどの症状を訴える方が少なくありません。
めまいや耳鳴りって辛いですよね。
そしてこれが続いたら仕事や家事もできないし、とても不安です。
めまいは不安と結びつきやすいので、めまいの原因が何であろうと、精神科に回ってくることが多いのです。
そして私の臨床感覚ではうつ病(特に高齢者)には耳鳴りの症状が合併することがとても多いように感じています。
一般の耳鼻科では(最近は変わってきたかもしれませんが)めまいや耳鳴りに対して熱意を持って専門知識を駆使して診療にあたっているところも多くなく、「ストレスなんじゃないの?」とか「耳鳴りは歳のせい」「耳鳴りに治療法はない」と言われ、困っている患者さんをたくさん見てきました。
そこで私は患者さんに私の知っているめまい専門外来をやっている有名な先生をご紹介したり、めまいや耳鳴りの勉強をしながら私自身も慢性のめまいや耳鳴りの患者さんの治療も行なってきました。
基本的には当院で治療を始める前に、まずは頭蓋内に異常な病変がないか、1回はMRIなどでチェックすることをお勧めします。脳腫瘍があったなんてこともあり得ますので。次に眼振の検査など一般的な耳鼻科ならではの検査をしてもらいます。(めまい急性期は心療内科や精神科には来ないで、耳鼻科や内科、脳神経内科、脳神経外科あるいは救急科を受診してください。心療内科での対応範囲は慢性期のみです。)
だいぶ端折りますが、心因性のめまいと診断された方は心因の特性と症状の出方がマッチしているか確認します。
矛盾がない場合は、薬物調整のほか、環境調整を行います。
耳鳴りに関しては原因は諸説あると思いますが、私なりのオリジナルの仮説を立てて、治療を行なった結果それなりに効果を認めたものもあります。炎症や脳の過敏反応などの関与が疑われるケースがあり、ひどい場合は耳鳴りだけではなく、頭鳴と言って頭中に音が響き渡ることもあります。一般的に使用されるストミンA、当帰芍薬散、八味地黄丸などの耳鳴りの処方以外に奥の手を用意しています。
うつ病に伴う耳鳴りはうつ病の治療で改善することも少なくありません。
偏頭痛に合併するめまいや耳鳴りは片頭痛の治療をしてみます。
論文レベルだと、鼓室内デキサメサゾン注射+メラトニン、メラトニン、アミトリプチリン(製薬会社の都合で入手困難となっています)、アカンプロサート、亜鉛、ガバペンチンなどの薬物の有効性が示されています。
当院では他の科の先生はほとんど使うことがない薬、精神科や心療内科でも割と年配の先生で心身症になれた先生が時々使う程度の薬などが著効することがあります。渋いところでは頭鳴に川芎茶調散を使ったり。。。
また、専門的なクリニックでしかやっていないようですが、コンドロイチン硫酸ナトリウム注射液の筋肉注射も行なっています。
当院は耳鼻科ではありませんので、耳鳴り患者さんは全体のごく一部。注射などはコストと利益の採算が合わず赤字ですが、サービスとして行なっています。なお、音響療法などいかにも耳鼻科的な治療は当院では行いません。補聴器をお勧めすることはありますが、それに関しては耳鼻科にいったんお戻しします。
2023年元旦。
色々な境遇にある方がいらっしゃるので、おめでとうって簡単に言えなくなってしまいましたが、
取り合えす区切りをつけます。
初日の出。
これは私が撮ったのではなく、親しい知人が送ってくれたものです。
とても良い日の出で、今年への期待感が沸いてきたとのことでした。
なんか、ロマンチックですね。
私はその頃夢の中。
大晦日に年賀状を書いて(元旦に間に合わず・・・)
昨夜は思いっきり寝ました。
9時間も布団に入っているの久しぶりです。
普段の2倍以上の睡眠をとりました。
患者さんには6時間は寝ましょうと言っているのに、去年の私は実践できませんでした。
山のように積もった仕事を一刻も早く片付けないと、年明けにパンクしてしまうため
元旦早々、仕事初めです・・・
道路は空いています。
一日中頑張って年明け早々の作成期限の書類を中心に作成してきました。
ただ、別に大きな案件があり、その準備もしてきました。
産業医の更新、専門医やコンサータの登録医の更新レポートのタイミングも重なってしまい、
やるしかありません。
昨年を振り返ると、働き過ぎでした。
自分でいうのもアレですけど、家事も完璧で(ほんと、自分で言うなって)
自宅の設備点検にいらした業者さんが、「今までたくさんのお宅にお邪魔していますが、綺麗にしてメンテナンスもしっかりしていて都内でベスト3に入ります」と褒められました(自宅はもちろん埼玉県ですが、都内の業者だったので)
クリンネスト、収納アドバイザー、デジタル収納アドバイザーの資格をとってとても役に立ちました。
まだ紙物の整理が苦手で、クリニックの膨大な資料をどうにか整理しなくてはいけません。デジタル収納ももっと勉強して
仕事の効率を上げたいと思っています。(そこまでの過程が大変)
診察への集中の仕方も年々強度が上がっており(気がつくことが増えて自然と聴くことが多くなっていった)、初診のカルテは少なくとも10ページ以上。
やはり初診で、患者さんが生まれてからここに来院するまでの過程がどのようなものだったのか、イメージが沸く程度には理解したいという気持ちがあり、どうしても全力で診察してしまいます。そして、再診以降でまた経過を見ながらストーリーを積み上げ、初診で朧げに作った枠組みをまた壊して作り直していくという作業を繰り返します。もちろん正直に語ってくれなかったり、記憶が曖昧過ぎて初診でわからないことだらけという方も時々います。
それゆえ、余裕の全くない1年でした。
今年は色々と力配分について改善したいと思っています。