医師会の行事が無事終わりそうです。雪がちらついています。幹事としてほっとしています。

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仙台にて。
漢方医学講演会
本日は自治医大にて聴講。
高名な漢方の先生でも、耳鳴りの治療はお手上げだそうです。
当院にも耳鼻科や脳外科でお手上げな耳鳴りやめまいの患者さんがたくさん来院されます。
ただ、めまいや耳鳴りでは脳腫瘍や脳血管障害などきちんと精査して異常がないことを確かめないといけません。椎骨脳底動脈循環不全もチェックしないといけませんし、はじめて知りましたが前前庭動脈の単独虚血で末梢性のめまいが生じるそうです。これはもうそうとうなハイレベルな神経内科医でないと診断できないのではないでしょうか。
当院ではMRIなどできませんので、身体科の先生の診断を信じるしかありません。
そういった流れで他でお手上げだった方で当院で治療効果が認められるかたは10人に2-3人くらいでしょうか。
やはり難しいですね。
また、むずむず脚症候群に対する治療として使えそうな漢方のレパートリーも増えました。早速使ってみようかと思います。
君が心に棲みついた
今日は夜から研修。
超実践的な内容で、充実した内容でした。
帰宅してテレビをつけると、
TBSドラマ「君が心に棲みついた」
が放映されていました。
夕食をとりつつ何気なく見ていると、
精神科医としては あちこちに気になるポイントが。
原作がどういう方か知らないのですが、作者は、主人公である小川今日子を通して発達障害の方の苦悩を描き出しています。発達障害といっても、いろいろありますし、それぞれの方の個性で千差万別なのですが、典型的なパターンの一例と言えます。
そして星名漣は自己愛性パーソナリティ障害と診断できるでしょう。
こんな風にドラマを見てしまうので、あまり感情移入しないですね。職業病です。
「こういう人は治療はできないけど、どうやって支援したらよいのだろうか」と頭を悩ませてみてしまいます。ときどき誤解されるのですが、精神科医は精神医学の専門家であって、心理のプロとは限らず、また対人関係のプロフェッショナルではありません。人間関係に対しての特別なアドバイスができるわけでも、精神科医自身が世渡り上手というわけではありません。人によりますけど。
いろんな方の人生をみながら自分自身も勉強しつづけます。