大学の医局に所属していること。
最近は医師の医局離れが叫ばれていますが、
慶應は退局される方は少ないです。
むしろ他大学出身の方がたくさん入局してとても賑やかです。
特に精神科は自由な雰囲気で、研究会に自由に参加でき、生涯学習ができます。
魅力的な医局だと思います。
今日も慶應児童精神科研究会に参加しました。
島田療育センターのノムケン先生こと野村先生のレクチャー。
新しい診断基準のDSM-5-TRにおけるADHDに関する診断基準の変更点など。
それはそれは大変学びのある素晴らしいご講義でした。
私から他の疾患のTRシリーズをリクエストしたらいずれやってくださるそうです!
TRでは最新の研究結果や知見をもとにDSM-5からICD-11も踏まえてバージョンアップしています。
ただ、診断基準を読んだだけでは十分にその背景が理解できません。
専門家にレクチャーいただけると、新しい発見があります。
慶應では研修医の時に、カルテの書き方を指導されます。
ただ「妄想あり」などと書いては怒られます。
患者さんがどういう状況で具体的に何と話したのか、詳細に書きます。
どんな根拠で妄想と判断したのかも明示します。
後から見て本当に妄想だったのか、どのようなニュアンスだったのかで診断が変わってくることもあります。
「具体的に、詳細に」診察していくことで正しい診断に近づけるのです。
どんなにベテランだと自負しても、初診数分で正しい診断には辿り着けないのです。
自分なりに正しい診療をできる限り求めていくことで、また10年後の自分がどうなっているのか楽しみでもあります。
精神科は一部の他の科の先生方が思っているほど簡単ではありません。
真面目にやっていると、大変きつい仕事ですが、人間を深く知る喜びもあります。
大人が「仕事って大変だけど喜びもあるんだよ」と子供達に示せることはとても大切なことだと考えています。
医師になる方で精神科にご興味があれば、慶應の医局にぜひ入局していただき、一緒に勉強しませんか?
(誰に向けたブログ?笑)