Written by 上尾メンタルクリニック
本日は表題の学術講演会に参加。
仕事と勉強の両立は時間的・体力的にきついものがありますが、
興味があり、少々無理をして聴講しました。
普段の精神医学とはちょっと視座の異なる完全科学的な話題でした。
ファンクショナルMRIは私が神経内科を研修していた時代に普及しはじめて、放射線科での研修では毎日脳のMRIの読影をさせてもらいました。急性期の脳梗塞を診断する有用な画像診断として画期的な技術だったと記憶しています。今後ファンクショナルMRIが精神疾患の鑑別に役立つ可能性が出てきました。そうなってくると精神医学も神経内科学に一部吸収されていく流れが出てくるかもしれません。
そもそも昔は神経内科と精神科は一つの科目だったのです。昔の先生は両方診ていました。
それが専門分化していき二つに分かれたのです。
で、また統一されていくかもしれないというのは面白い話です。
ただ、精神医学を全て脳科学に集約させていくと「人の心」がどこかに行ってしまう気もします。
AIロボットが「心って何?」と混乱しているコマーシャルが頭をよぎります。
少子高齢化でロボットによる介護が当たり前になるかもしれませんが、
どんな世の中になるのでしょうか。