本日は臨床研修指導講習会の事前課題。
すでに指導医として後輩の医師の指導に当たっていた時期もありますが、能力不足を自覚しています。
同級生が次々と国の医療政策をリードする人、大学の教授として教育や研究をリードする人、各機関の要人として教育的立場になっている中、私は私、随分と我が道を歩んでおりました、笑。
慶應でも大学勤務にお誘いいただいたことがありましたが、タイミング的に辞退させていただいたこともあり、教育の立場からは遠のいていました。
先日も1級上の先輩が慶應精神科の教授に就任されることを知りました。
私の周りにいた方は皆様とてつもなく優秀なのです。私以外。
一番の落ちこぼれといっても過言ではないのですが、不思議と妬みというものはありません。
私は私の能力の限界を受け入れてしまっているからかもしれません。本当は自分ができるはずなのに、あの人がこのポジションにいて、、、などとは微塵も思えません、笑。尊敬するけど、私は別の次元で頑張ればよいと思います。
今日の事前課題には5時間以上もかかり、結構疲れました。
私に欠けていたことや忘れかけていたことをたくさん気づかせてもらいました。
私の研修医時代のことを思い出しました。
私の世代は今のように色々な科を回って研修を受けるシステムではなく、卒後すぐに専門科に進むシステムでした。
私は内科医になるか最後まで迷っていましたし、身体を診れないのは医師としてのアイデンティティを捨ててしまうことだと当時は思っていましたので、精神科での研修の後、身体科にしばらく身を置かせてもらうことにしたのです。
特にわがままを言って神経内科を長く勉強させてもらいました。
当時の神経内科部長の大生先生は、聖路加病院で研修を受け、内科副医長、医長を歴任。ニューキャッスル大学に留学後、横浜市民病院で臨床研修委員長を務め、診療と教育に従事。その後は2つの大学で教授をされ、キリスト教関連の病院の院長をされていました。
初めての学会発表で緊張していた時に、大生先生が一番前の席に座って、私の一言一言に大きく頷いてくださるのが目に入り、強烈な安心感と肯定感に包まれて発表ができたことをはっきり覚えています。
また神経内科で脳の構造と高次機能の医学書を輪読することになりました。私にどこから読みたいか希望を聞いて、私が一番興味がある大脳のページから読み進めることになりました。このことで、とても学習モチベーションが上がりました。
また、臨床においては神経内科では看取りが多く、牧師としての医師の役割についても教わりました。
いつも温かく包まれながらご指導いただいた記憶があります。
まるで理想の父親像のようなロールモデルとして感じたのでした。
大生先生に限らず、大勢の先生から温かくご指導いただいたことが蘇ります。
いただいた温かさをまた分かち合う。
原点に帰りたいと思います。
この絵見て笑うところじゃないですから、ね?
そういえばこの発表の時に再会したお世話になった呼吸器の先生も慶應の教授に就任されていました。お人柄も素晴らしく、抜群にイケメンで、憧れの先輩でした。
総合病院は色々なことが学べて楽しかったですね。
クリニック畳んだら総合病院に勤務するというのもありかもしれません。
あ、その時になったら雇ってもらえないか。。。