こんばんは。
上尾メンタルクリニック院長です。
ジャングルの仲間を紹介していきます。
一度 水のやりすぎで危篤状態となった合歓の木(エバーフレッシュ)です。
猛暑ですが、この木が涼しげでさわやかな印象を与えてくれます。
夜になると葉を閉じて睡眠モードに入ります。
植物もちゃんと寝ているのですね。
この暑さで寝苦しい夜も続いていますね。
人間には睡眠障害という病気があります。
このまま睡眠障害の話に脱線しちゃいます。
睡眠障害はいろいろな原因で生じます。
原因によってそれぞれ対処がありますが、睡眠薬を使う必要がある方の中には、睡眠薬の使い方を間違えている方が意外と多いのです。
眠れない人は、「今日もまた眠れないのではないか、また寝れなかったらどうしよう」と睡眠に対してこだわるようになります。
これを神経症化といいます。
一方「薬には頼りたくない、癖になったらどうしよう」という不安にも突き動かされます。
そのため、寝れなさそうな時だけ睡眠薬を飲んで、そのほかは飲まないなど、飲んだり飲まなかったりします。
そうすることで、 結局「今日は寝れるか、寝れないか」と 睡眠にたいするこだわりをずっと持ち続けることになります。
そのため余計眠れなくなるのです。
睡眠薬が必要になった方は、睡眠薬を毎日続けて飲んでいき、睡眠のことをあまり考えなくても寝られるようになって、それが習慣となり、
自信がついてから、薬の減量を考えていったほうが良いです。
薬の減量には作戦がありますから、自己判断で急にやめないようにしましょう。
睡眠薬を頓服で使うのは、たまに眠れないとか、何か次の日緊張する行事があるときに眠れないとか、そこまで軽症化してからが良いと思います。
睡眠薬の使い方でもう一つ重要なことがあります。
睡眠薬を服用したら、布団に入りましょう。
なにか作業をしていると、寝るタイミングを逃してしまって結局眠れなかったり、
あるいは、寝ぼけて異常行動をとってしまうこともあります。
なお、睡眠薬との相性の問題で、一回寝付いた後、夜中に起きだして過食をしてしまうという「睡眠関連摂食障害」が生じることもあります。
思い当たる点がある方は主治医に報告して対処してもらいましょう。
では。良い睡眠を。
では。