8月15日世の中まだお盆休み真っ只中ですが、当院スタッフを犠牲にして、、、診療再開です。
(あまり長く休むと患者さんに迷惑をかけるし、前後での混雑が許容範囲を超えてしまうのです)
とはいえ、今までお盆休み通して営業したこともあるのですが、お盆休み中はそんなに混雑しないです。
やはり年に一度のお盆なので帰省や墓参り、旅行など大事な用事があるようです。
診療再開して今の所、不穏な情報はなく、大事があった患者さんはおられないようでホッとしています。
ところでこの時期は毎日のようにテレビで戦争や原爆について語られます。
先ほど帰宅しTVをつけたら“火垂るの墓“が放映されていました。
唐突ですが、
実は、、、
誰にも言っていなかったことをお話しします。
祖父母と父は広島で被爆しました。
体の弱い父は「ヒバクシャ」として差別を受け、からかわれいじめの対象になっていたそうです。
一部同じ体質を引き継いでおり、私の体の弱点となっています。
父は継続的な就労もできず、私の生育環境は大きな影響を受けてきました。
私は被爆者2世なのです。
しかし、「自分が何かできないのはそのせいだから」とは言い訳したくなかったし、
恵まれた人たちとは違う環境にいたからこそ、それをバネに頑張ってこれたという側面があります。
精神科病院で同僚となってしまった地方国立大学出身の年長の医師には「箸より重いもの持ったことがないボンボンだろ」と陰湿に嫌がらせをされたことがありましたが、(誤解もいいところですが)妬まれるほどの良いものを私が持っていると思われたのはそれだけ私が認められていたことの裏返しでもあります。
なぜ今話すのか?
そう思われるでしょう。
被爆者2世だからどうだとか、
生育環境がどうだったからとか、
もう何も言い訳することもないし、
言い訳しているとも思われないだろうと判断したからです。
今の自分は自分自身が努力して作り上げ、それを助けてくれた友人や先輩、恋人がいたからです。
医師となってからは患者さんにも仕事で繋がった人にも助けられています。
被爆者2世という立場ではありますが、
戦争や原爆については思うところがあります。
シンプルではないです。
私は医療の現場で大勢の方々についてその人の素質、生育環境から逆境体験など詳細に伺ってきました。
その結果、私は人間について「性悪説」を信じています。
人間は生まれてから愛情を受けなければ愛を知りません。
積極的に暴力を振るわれなかったとしても、放置されれば(今ではネグレクトは虐待と認識されていますが)人を愛したり信用することができなくなります。怒りに支配された人となります。
愛情を受けなかった人が色々拗れていくうちに悪人となっていくのです。
そして卑劣な犯罪や戦争に手を染めていく。
放置された状態では悪になるのです。
独裁者もなんらかの理由で愛着障害が基盤にあるように見えます。
実の両親から愛情が得られなかったとしても、他人から愛情を受けられることもあります。
それが救いとなって悪にならずに済むこともあります。
幼少期の愛着関係は一番大事ですが、思春期や青年期においてさえももし暖かい愛情を受けられればその人の人格形成に影響を及ぼします。
愛着関係が形成されることがなかった人のうち、「悪」の心に支配された人は簡単に変わることはありません。
だから戦争も犯罪もなくならない。
北朝鮮もロシアも中国も変えられない。
その事実をどう受け止め、どのように対応していくのか。
理想と現実のギャップをどう埋めるのか。
世界は答えを出せずにいます。
日本でも財務省の中の「悪」が、苦しんでいる国民を情報操作し医療者叩きを行なって自分たちの不正や間違いから目をさらそうとしてきた。結果、さまざまな妬みや怒りが渦巻いて分断が進んでいるのです。
独裁者は全て同じことを繰り返す。
日本でも同じことがなされているのです。
人間には「悪」が潜んでいる。
そんな世の中で、他人からの暖かさに触れるととてつもなく嬉しいのです。
火垂るの墓やフランダースの犬を見て
涙がこぼれ落ちるかどうか。
大きな分岐点かもしれないのです。