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AI

1月 11, 2026

AI導入します。

皆様にお知らせです。

診察にあたり音声を録音させていただき、AIを使用して文字起しをすることになりました。

もちろん医療用機器として開発されたソフトを使い、個人情報を守るという点でも問題が無いように設計されています。

録音した音声は文字起こしを終えた時点で削除されます。

私の診療スタイルでは、患者さんの言葉は可能な限り言葉遣いや言い回し、語尾など一字一句そのままの雰囲気がわかるようにタイピングしています。

ブラインドタッチが苦手な私にとって診察のやり取りのタイピングは非常に大きな負担となっていました。

患者さんの言葉をありのままにタイピングしながら、同時に私の脳みそをフル回転させながら、何が起こっているのか思考を巡らせます。

「これは生まれつきの発達特性による問題だ」「なにかトラウマがありそうだ」「母子関係に葛藤があるな」「自己愛の障害をかかえていそうだ」などと評価し、私のコメントも挿入していきます。

話の流れを振り返りながら次に聞くべきことへ思考を進ませていきます。問題点を把握した後に、診断基準を満たしているかどうか、診断のための構造化面接に進みます。ここはひたすら確認作業になります。

診断と個別性の両方を同定したら、治療方針を固めます。先の先まで考えるので、ここでも私の頭はエンジン全開となります。

 

だいぶ端折りましたが、思考を巡らせるだけでも背いっぱいなのに、タイピングでミスって戻ったりしている時間などないのです。

実は12年前にアミヴォイスという音声入力のシステムを導入しました。患者さんの音声を拾うのではなく診察中、あるいは診察後にわたしが所見をまとめて音声で入力するシステムです。

高価な投資でしたが、期待して導入。しかし、私の声を全く拾わず、でたらめな文章がずらずらとそこに表示されていたのです。文章をなおすほうが手間と時間がかかり、非常に残念な結果となりました。

あれから10年以上経過し、音声文字起こしの精度もあがったと思います。

 

実は自作でAIシステムを作るつもりで、いろいろ調べていました。

ただ、診察室内のPCでAI処理して文字起こしするとなるとかなりハイスペックなPCが必要だということがわかりました。

機材をそろえてやってみた結果だめだっだとなるとダメージが大きく、今回は一旦若き才能の力を拝借しようと思ったのです。

 

患者様におかれましては、目の前に録音の機材が音声を拾うたびに青くピカピカ光るのが気になってしまうかもしれませんが、なにとぞご容赦ください。

まずは初診を中心に試験的な導入を行いますので何卒よろしくおねがいします。

 

5月 26, 2025

アスクドクターズ。

アスクドクターズ。

何年か前に患者さんから教えてもらった。

インターネットで病気や健康のことを医師に質問できるサービスがあるんだって。

そこでアドバイス受けたからこうしてみたいって言われた。

それをネタに受診時に話し合って理解を深めてもらうのは全然歓迎。

ただ、もしもそのサービスを利用してアスクドクターズのアドバイスが違うからって、私に黙ったまま、違和感を感じつづけるのはやめてほしいな。ちゃんと話してほしい。

 

何年か経って私の契約する保険商品に、無料でアスクドクターズの利用ができる特典があって、登録してみた。

医師側ではなくて、患者側でね。

ひとつの質問に複数人の医師から回答があるんだよね。

いろんな人の質問とその回答が全て見れるんだけど、精神科や睡眠関連ではどんな質問が多いのかな?と覗いてみた。

私の専門領域を見ていると、「この症状SREDだよね」とかわかるんだけど、回答している医師たちは全く知らないみたいで、的外れな返答してたんだ。かなり断定的に。知ったかぶりはよくないと思う。

回答する医師はペンネームだったり、もしかしたら本名かな?っていう医師もいたけど、間違った答えをしても実際診察したわけではないので免責ではあるはずなんで、やはりインターネットの情報は信用できるのかよく吟味しないといけないよね。

いろんな質問と回答のデータを蓄積してAI化する目論見だろうと私は勘繰っている。そしたら医師に払う報酬も要らなくなるからね。

でも、間違った答えを集積してもどうなんだろう??

 

一方最近はチャットGPTなどのAIにいろいろ質問する場面もあると思う。

とても知性的な回答が得られたり、優しいフリをすることもできるので、驚かされることもあるが、専門領域となるとやはりネット情報をただかき集めただけで、全然物足りない印象である。

 

AIといえば車の自動運転が思い浮かぶ。

まだ、下手な人の運転のレベルかな。

運転がこなれた人と下手な人の違いの一つは、まわりの状況を広く認識できているかどうかである。

下手な人は目の前の車のお尻を見ているだけ。前後左右の状況をモニターリングできていない。

うまい人は目の前の車だけでなく、数台先の状況もよく見ている。ブレーキランプがついたり、減速したり、何かを避けたりする動きがあれば、準備して先手で対応する。それゆえに急ブレーキが少ないし、上手に回避していける。

目の前しか見ていない人は急ブレーキかけたり、前の車と一緒に身動きがとれなくなる。

自動運転はそのレベルである。

まだまだ精神科医としてはAIに対抗できているが、AIの学習能力は脅威的だ。

 

ガイドラインヲタク的な医師がいて、臨機応変にケースバイケースで対応することを拒むことがあるのだけれど、そういうタイプは真っ先にAIに仕事を奪われてしまうのだろう。

私はますます感覚を研ぎ澄まして応戦するしかないな。

 

つづく