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診断

11月 15, 2025

世界一注射がうまい医師。

「先生は世界一注射がうまいね。」

最近ある患者さんからこう言われました。

お世辞を言うタイプではない方なので、なおさら胸に響きました。

もちろん、私が世界一注射がうまいはずはありません。

それでも、難病を抱え、幾度となく注射を受けてこられたその方が、

「先生が一番上手」と感じてくださったという事実は、医師として身に余る光栄です。

 

注射なんて基本中の基本の手技です。手術やカテーテル、内視鏡のような高い技術ではありません。

どうやったら痛みを最小限にできるか?そんなことに時間を割いている医療従事者は少数でしょう。

しかし「注射が怖い」という方はたくさんいますし、全てにこだわって完璧を目指すというのが私のスタイルです。

針、温度、スピード様々な観点から痛みを最小限にする工夫を研究しています。

 

インフルエンザのワクチンひとつとっても原価が高くても水銀が入っていない高品質なものをあえて仕入れたものです(現在入手できません)。

また四人分のワクチン(少し多めに入っている)を五人に分けて摂取して経費を節約している医療機関もありました。少しくらい量が少なくても効果には影響ないかもしれませんが、当院ではそのような節約はせず、ワクチンは規定量+アルファを使用しています。

こんなこだわりのためにお金持ちになれなかったのでしょうね。

経営者としてのセンスはないですが、私は医師は職人だと思っています。

 

嬉しいお手紙と患者さんの努力

今日はこんな心温まるお手紙いただきました。

とても嬉しいフィードバックをありがとうございます。

お薬の調整で状況が改善していると伺い良かったですね。

「もっと早く先生にかかりたかった」

そう言ってくださる患者さんが増えました。

しかし、10年前の僕は医師としてもっと未熟で、今の僕の方がマシです。

出会うべきときに出会ったのだと思います。

随分と遠方から通院されたいというお話でしたので最初は断ろうと思ったのですが、本当に頑張って通院されていますね。

治療のために時間とお金をかけてわざわざ遠くまで通う、そのこと自体が治療を促進させることがあります。

逆に楽して手に入れようという人は1回1回の治療をあまり大切にされない傾向にあります。

 

 

感謝のお気持ち

感謝のお気持ちをいただきました。

本当に心がこもっていて、おじさん泣きそうです。

 

 

患者さんの紹介・返書

患者さんと医師にも相性がありますし、また医師の得意不得意や思い込みなどによってうまくいくときもそうでない時もあると思います。そのような観点から、(ドクターショッピングをすすめるわけではないですが)私の治療がうまくいかないと感じた時は、別の医師で違う視点で診てもらうことをお勧めすることもあります。

紹介状というのは医師から医師へのお手紙であり、一見患者さんのもののようで違います。患者さんは開封してはいけません。そして、通常は紹介状を受け取った医師は返書を書くのが礼儀となっています。しかし返書を書かない医師も稀にいますし、診断名、受信した日付だけの内容の返書というのも少なくありません(むしろそれが一般的です)。そのような中、私の師匠先生は、返書を丁寧に書いていました。診断がきちんとついてから、見立てをフィードバックしていました。「紹介元の先生は患者さんがどうなったのか知りたいでしょ」

それを聞いてから私も丁寧に返書を書くようにしています。特に他の科の先生には「そんなふうに患者さんを診察しているんですね」と好評です。

大学の先輩から紹介された患者さんの初診について詳細にフィードバックしたところ、「こんなに詳しく診ている医師はなかなかいないよ」とお褒めの言葉をいただいたこともあります。

逆に、私の治療で部分的には良くなったもののすっきりしない部分もあった患者さんを年配の先生に紹介したところ、目から鱗の視点を返書で教えていただいたこともあります。

とはいえ、私からのフィードバックを余計なお世話だと思う先生もいらっしゃるかもしれないのは重々承知です。たとえば変にプライドの高い先生は「至らぬ点を指摘された」と感じてしまうかもしれません。

まあ、そういう先生とは関わらない方がいいので、それで距離を置けることはかえって好都合ともいえます。

 

私の力不足

身体疾患との複合により今回当院では限界と判断し、大きな病院にご紹介した患者さんがいました。

今はそちらの病院に入院中ですが、娘さんがわざわざ福岡からいらして、お土産までいただきました。

有名な大学病院の専門外来で治療がうまく行かず、そこからのご紹介で当院で引き継がせていただいたのですが

やはり私の力不足で申し訳ありません。

元気になられることを心から、心からお祈りしています。

 

 

好物の最中と哲学

 こちらも感謝のお気持ちということでありがとうございます。

毎回漢方と若干哲学的なお話がメインとなっています。

私は高校1年くらいの時にキルケゴールなどの実存主義に心奪われた時期もありましたが、医師になってからは全くです

精神科医は哲学に詳しいと思われている節もありますが、全然そんなことないです、笑。

 

 

激務お疲れ様です

こちらは湘南の風が吹きました。

流石のセンスでありがとうございます。

 

早く平穏が訪れますように

こちらは東京の風が吹きました。

私も昔は都会に住んでいたこともありましたが、東京はいろいろな意味で怖いです、笑。

住むには埼玉が一番です。

埼玉にいながら東京を感じることができました。ありがとうございます。

 

お疲れ様です

こちらもいつもありがとうございます。

励みになります。

 

9月 1, 2024

精神科医ヨワイ。

たまたまテレビをつけたら、NHKで精神科のドラマが放映されていました。

Shrinkー精神科医ヨワイー(土曜22時〜)

内容的には10−15年前くらいの精神科医療のイメージでしたが、続きも見てみたいなと思うドラマでした。

精神科医ヨワイ先生役の中村倫也さんと

第一話のパニック障害の患者さん役の夏帆さんがハマり役でした。

看護師さん役の土屋太鳳さんはちょっと現実離れしていましたけど、笑。

当院ではパニック症、広場恐怖症の患者さんが非常に多いので、

ご覧になった患者さんは色々と共感できる部分もあったかと思います。

メディア露出度の高い心療内科チェーン店クリニックで、雇われ医師が患者さんに目もくれずPCだけをみてサクッと診察を終える場面、不安神経症などという曖昧な診断名で誤魔化す場面など、よくあった(今もある?)話ですね。

パニック症や広場恐怖の説明に関しては私が診察時に行うオリジナルの説明の方が創造的ではないでしょうか?(ご意見ください)

行動療法(暴露療法)に関してもオーソドックスな治療が描かれていました。

当院ではより早く確実に治療を進められるようにだいぶアレンジしたオリジナルの治療を行なっているので、「あれ?薬の使い方が違う」と思った方がおられるかもしれません。

ご自身の考えやネットの情報にこだわる方もいらっしゃいますが、騙されたと思ってまずは私の治療方針でやってみてくださいね。

看護師の土屋太鳳さんが患者さんに対して精神科医のことを先生と呼んでいました。

一般社会では会社員が対外的に自社の社長について話す時は名前を呼び捨てにしますね。

「社長の〇〇が・・・」

それに倣って、医療事務や看護師さんが自院の院長について「うちの〇〇が・・・」と呼び捨てにすべきだ、「先生などと呼ぶのはけしからん」という方もおられます。

確かに社会一般の常識からするとその通りなのですが、スタッフが「先生」と呼ぶのには色々な良い意義もあるのです。

精神科治療がうまくいく要素に、「若干のパターナリズム」「軽い陽性転移」が重要だと思っています。

当院ではクリニックは綺麗な現代風、治療内容は最先端、治療関係は古き良き昭和風のテイストも少し残しながら「こころの安全基地」の形成を目指しています。

コロナ禍、SNSの普及、戦争、日本国力の減衰などで世の中ずいぶんギスギスしてきました。

当院では治療契約を結ぶにあたって、信頼関係や治療同盟がどの程度共有できそうか電話の段階でアセスメントすることで、スムーズな治療を展開することに成功していました。

また、お金儲けに走らず、患者集めに奔走しないことで、一定の質を保つことにも成功していると感じています。

毎回しっかりと初診で深掘りすることで私自身の診断能力もこの10年でずいぶんと向上しました。

カルテの分量は他のどの精神科・心療内科にも負けないのではないかと自負しています。

 

ただ、このやり方では私自身がかなり消耗してしまいます。

先日、世界を股にかけるビジネスマンに言われてしまいました。

「そんな働き方していつまでやるつもりなの?自分がプレイヤーとして時間を奪われるのではなく、人を使ってまわるようなビジネスにしていかない」と。

ごもっともなんですが、そのようにやっているところはちょっとね・・・

といつまでも“貧乏お父さん“(という本があります)を続けてしまいます。

 

患者さんが良くなって、ありがとうと言われるとやっぱり嬉しいですよね。