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精神科

6月 10, 2025

カルテ廃棄します。

一般的な心療内科のクリニックに比して当院の占有スペースは相当広いです。

それにも関わらず、患者さんのカルテが倉庫いっぱいになってしまいました。

長期間お見えになっていない方で保管の義務期間を過ぎたカルテについては廃棄することにしました。

手書きの問診票や詳細な資料など電子カルテに入力されていないものもたくさんあるため、

電子媒体での情報ものこりません。

サーバー負担のこともあり、そのほかの電子媒体の情報自体も削除する可能性があります。

以上ご報告です。

 

これをアップした直後に、10年前に受診していて、まさに廃棄しようとしていたカルテの患者さんから連絡が・・・

転居後ずっと地方の病院にかかっていたそうなのですが、結局障害者年金を申請することになったそうで、初診時の状況の診断書をご希望でした。

こういうこともあるのですが、保管にもコストがかかるので致し方ありません。

今後は保管期限を過ぎた方に、過去の状態を記載するような診断書は作成できなくなります。

6月 5, 2025

薬はいつまで飲むのですか?

全例にできるわけではありませんが、当院ではなるべく初診の時点で詳しい病状とその原因や背景、さらには見通しまでも立ててお伝えするように全力で診察を行っています。(どうしてもわからないことや最初の見立てが違っていることもありますが)

ある程度の治療計画が見込める場合は、どのくらいのスパンで服薬が必要になるかお伝えすることもありました。

最近では、それもちょっとやりすぎだなぁと思う節がありまして、少し落ちついたころにお話ししようと思うようになりました。

たとえば、うつ病の患者さんはとても悲観的な状態で受診されます。それでもご本人はどこかで「受診して治療すれば風邪のようにすぐに治って薬も不要になる」という理想を思い描いていることも少なくありません。

自分がどういう状態なのか、

改善するのか、

それらがわかるだけでかなり安心できることが多いです。

しかし、その先の維持療法の見込みまで言われてしまうと、理想と違っていることで少し落胆してしまいます。

正直に全てをお話しする誠意も大事ですが、お伝えするタイミングも簡単ではありません。

また、初診時に全てを盛り込むと患者さんも理解仕切れないかも知れません。

 

できれば、患者さんのほうで疑問に思ったタイミングで聞いていただければと思います。

 

「薬はいつまで飲むのですか?」

答えは「ケースバイケース」です。

 

うつ病と言ってもそれぞれの背景や特性、生活、置かれた状況など千差万別です。

一般論で論文のデータを提示して説明することは簡単ですが、でもそれって目の前の患者さんに当てはまるの?っていう話です。

初めてうつ病になった人と、2回以上うつ病を繰り返している人では統計的に再発率には差があり維持療法の期間は違ってきます。

それは一般論でもあり、だいたい目の前の患者さんにお伝えしても間違っていないですが、

初回であっても、長めにした方がいい人と、早めに切り上げても良さそうな人もいて、ある程度見通しは立てられることがあります。

 

発達障害という言葉が知られるようになってから久しくなりましたが、当院では発達障害とまでは言えないまでも非定型発達の部分特性がどのように発症に関連しているのかなど、背景にある要素を詳しくアセスメントしています。

ネックになっている発達特性が、現在の環境でどれだけ支障をきたしているのか、環境が変わる見通しはどうなのか、その辺りまで考えると、維持療法をどれくらい続けるべきか検討する材料になると思っています。

 

また、服薬の期間と障害の程度は必ずしも一致しません。

「睡眠薬が悪」という風潮がありますが、(薬剤の種類は厳選しますが)ケースによっては年単位で使用した方が良い場合があると思います。

とある大企業の取締役としてご活躍されている能力の非常に高い方が何人か通院されています。

どの方も社会適応は問題ないわけです。

ただ、元々の特性として過集中、過覚醒、マルチタスクの特性があって、かなりのタスクをこなされているわけです。

そういう方は色々な生活習慣を工夫しても、なかなか良い睡眠が取れなかったりします。

「寝れなくても死にはしない」という乱暴な言い方をする人もいますが、睡眠はとても大事な役割があります。

心身の調子を整え、記憶を整理し、脳のゴミを排泄する働きがあります。

脳にゴミが溜まると認知症の発症を加速させます。

治療してでも睡眠をとった方が良いと考えます。

役職定年などのタイミングで減薬して、定年後に(対象喪失のうつ症状がなければ)廃薬に持ち込めることも少なくありません。

長期的な計画ですが、そのようなケースもあります。

 

漫然と処方を続けるのではなく、ちゃんとビジョンを持って維持療法を行っているのです。

 

 

 

 

5月 19, 2025

自己肯定感って。

今日の診察の中で、患者さんと「自己肯定感」についてお話しする場面がありました。

「自己肯定感が低い」

「自己肯定感を高める」

そんな表現が巷で溢れています。

メディアでも若干誤解してこの言葉を使っており、多くの方が少し違った捉え方をしていると思います。

「俺ってすごいぜ」

「俺、完璧」

「ラーメン、つけ麺、僕イケメン♪」

こんなふうな感覚が「自己肯定感」としてイメージされていますでしょうか?

最後のはちょっと違うかもしれませんが・・・しかも古いか、、、

 

以前のブログでもお話ししたことがありますが

「自己肯定感」ってもっと控えめなもので

「これでいい」

「こんな私だけど、それでいい」

「これで〜いいのだ〜これで〜いいのだ〜ボンボンバカボン、バカボンボン」

という感覚です。

最後のは昭和世代にしかわからないかもしれませんが、笑。

すごくなくて全然いいのです。

キラキラしていなくていいのです。

インスタで羨ましがられる生活しなくて全然構いません。

 

私の場合、精神科医として「これでいい」と思えるようになったのは正直最近になってからかもしれません。

医療が生身の人間を相手にしており、まだ解明されていないこともたくさんある中で、「完璧な医師」というのは成立し得ないのですが、ずっと完璧になりたいと思ってきました。どんなに勉強してもどんなにあがいても、わからないことがたくさんあって、うまく行かないことがある。

でも、クリニックをはじめて10年間、ひたすら丁寧に、納得がいくまで、特に初診を大事に診察して最初の見立てとその後の答え合わせをするということを繰り返してきました。

5分の初診で患者数をこなす医師もいれば、初診の大半を心理士やPSWに任せて最後だけ医師の診察で締めくくるという医療機関も多い中、医療経済上とても効率が悪いと言われようが、専門医が最初から最後まである程度の答えが出るまで時間をかけて初診を行うということを愚直に繰り返してきました。患者さんが抱えているものが大きな場合は2時間以上かける場合も少なくありませんでした。

その結果、やっと自分なりに納得のいく見立てができるようになってきました。

決して完璧でも完成でもありませんが、ひとまず、今のやり方で良いと思えるようになってきたのです。

折しも、患者さんからのポジティブなフィードバックを次々といただけるようになり

それを噛み締めています。

10年前とは別の次元になってきました。

 

ここ1週間の例では、

「今まで何十年と人に理解されないだろうと思って話すこともしなかったけれど、今回先生に話してみようと思って理解してもらえるという体験が衝撃的でずっとあった胸のつかえがとれました。先生はすごいとおもいました」

「はじめて先生に傾聴してもらった時、水中にいるような一瞬空気が止まったような、なんだこの静寂な世界はという感覚がしたことを覚えています。自分のこだわりが足を引っ張っていることに気がつきました」

「当たり前のようにたくさん話をさせてもらいましたが、自宅に帰って友人に話したら、こんなに初診でじっくり聴いてくれてきちんと評価してくれるところは他にないよって言われました。本当にありがとうございます」

 

こんなありがたい感謝の言葉をいただきました(ご本人たちのお言葉其のまま)。

その他にもお褒めの言葉を頂戴しました。

 

俺ってすごいぜ!

 

あれ?なんか違いますね、そういう話ではありませんでしたね。。。

これはうぬぼれに近いかもしれません。

うぬぼれはよくありません。

すみませんふざけてしまい、ちょっと照れ隠しです。

 

これからも健康に気をつけながら、しっかりとした診療を行なっていくという今までの方向性でやっていきたいと思っています。

 

さて、冒頭の「自己肯定感」。

やはり生育環境の影響は大きく、親からの心理的虐待など受けてきた方が「自己肯定感が低い」大人になりやすいと感じています。

虐待の難しい問題は、「こんなことをするひどい親」なのだけれど、「やっぱり親に愛されたい、認められたい」「親だから嫌いになれない、親のことがどうしても気になる、親を否定しきれない」という葛藤が生じやすく、自分自身のあり方に混乱が発生してしまうことです。この矛盾した葛藤があるからこそ虐待の問題は苦しいのです。これは人生の長い間の課題となります。

こういった被虐待の問題を抱えた人たちが、その苦しみから抜けるためには、一旦「親は自分の望む形では愛してくれないのだ、事情があってそういうことができない人なのだ」と親に期待することをいったん諦めることではじめて再生が始まります。

自分の頭の中、心の中に棲みついて、「自分を否定する、責める、見捨てる親」の存在に気がついて、自分なりの親との適切な距離を見直す必要があります。

例えば、親とはお盆と年末年始にしか会わない、年に1回連絡を取るだけにする、別居する、

あるいは一切関わらない、そんな選択肢もありだと思います。

自分でどのような距離を保つか選ぶのです。

そこからはじめて辛かった自分を慰め、癒し、育てて再生することが始まります。

 

そういった一連の再生を支援するために「心の安全基地」が必要となるのです。

患者さんのことをしっかりと理解し患者さんの持つ本来の良さをきちんと評価してあげる「心の安全基地」となることが開院のテーマでした。

10年ほど前のブログに書いたかもしれませんが、当院のロゴマークはそのような意味を持っているのです。

 

当院で全ての方を受け入れることができないのは心苦しいのですが、多くの方に「心の安全基地」を実感していただけるようになったことはこの上ない喜びです。

いつもありがとうございます。

https://www.uta-net.com/movie/3150

 

ちなみに親子関係のカウンセリングなどは当院ではやってませんので悪しからず。

虐待親の治療も行なっていません。

治療対象となる症状を抱えた方々の背景にある問題を、診察の中でタイミングを見計らってご指摘したり、助言したりしながら症状の改善を目指すのが当院の治療となります。

4月 20, 2025

素敵なレビューをありがとうございます。

良い評価・口コミをいただきありがとうございます。

 

この方も長い初診受け入れ中止期間をお待ちいただいた方ですね。

大変お待たせして申し訳ありませんでした。

と同時に当院の価値を見出していただき心より感謝いたします。

 

全ての初診に2時間以上かけているわけではなく、必要に応じてどこまで掘り下げるか考えながら診察を行なっています。

今回は問題の根っこが幼少時の環境にある症状を認めたため、駆け足かつ長時間お話を伺いました。

怖くて辛いお気持ちに蓋をしてずっと頑張ってこられたご様子が手に取るようにわかりました。

診察でだいぶお疲れになったり、お気持ちが揺れたかと思います。

 

これまでに受診された医療機関では解離症状を伴う不眠に対しての診断や治療がなく、不眠=睡眠薬で対処されていたようでした。

不眠の原因は何か?可能な限り背景を掘り下げていくだけでも色々なことがわかることがあります。

このようなことからも初診の段階でボタンをかけ間違わないようにしっかりと評価することが大切であると常日頃思っております。

 

時間がかかったり簡単ではないと思いますが、誠心誠意の診療を心がけて参ります。

症状に一喜一憂せずじっくりとゴールに向かって進んでいきたいですね。

 

4月 16, 2025

綱渡りと初診の醍醐味。

前回のブログで仕事量が増えすぎて、毎日綱渡りと書きました。

カンペキっ。

 

患者さんにお渡しする書類はなんとか間に合っていますが、

最近カルテ作成が遅れがちで。

 

今はまた初診の受付を中止にしていますが、

初診はとても大事なセッションだと私は思っています。

せっかく初診のために時間を無理やり作っているのだし、

初診をちゃんとやらなくて、いつちゃんと診るというのでしょうか?という感じで。

 

症状や病気の内容にもよりますが、複雑性トラウマの方などの病歴は大概混みいっています。

「そんなことある?」と驚くような過酷な生育環境だったりして、話を聞いているとキリがなくなることも。

患者さんの時間前後感覚や記憶も曖昧で、とっ散らかっていることも少なくありません。

というわけで初診に2時間〜2時半かけてしまうことが最近続いてしまって、私もげっそりです。

(2時間もどうやって作っているの??

外来やっている医師なら当然疑問に思うでしょう。

もちろん連続して2時間は確保できません。

前半と後半に分けて、患者さんには休憩を挟んでもらいます。

その間に再診の患者さんを次々と診ていくのです。)

 

ただ、「話したくないことを無理やり聞かれた」ということにならないように注意しなければなりません。

トラウマについては患者さんの反応を見ながら慎重に伺います。

その前の段階で、「詳しく話したくないという方は当院を受診しないでください」とHPにもしつこく掲示していますし、

電話の段階で秘密主義の匂いがする人やあまり触れられたくなさそうにしている方は、他の機関にご相談していただくように誘導します。

その上で診察しているので、ほとんどの患者さんは率直に話をしてくれます。

 

まずは患者さんの緊張度合いを見て、雑談から入っていくこともあります。

最初は症状や経過の確認をし、診断のあたりをつけ、徐々にその背景となる生育歴や発達の傾向、家族歴を伺っていきます。

患者さんの言ったことをおうむ返しにしながらカウンセリングするのが基本ですが、私はあえて私が理解した言葉に言い直して患者さんに一つ一つ私の理解があっているかどうか確かめながら先に進めます。

大体前半の段階ではすでに患者さんのテーマを見出しているので、あとは占い師のようになっていきます、笑。

患者さんに言われる前に患者さんの特性などを次々に当てていくと、患者さんの目が輝いてきます。

「理解してもらえた」という感動が湧いてきた心の動きを感じると、私もだんだん乗ってきて、患者さんとシンクロしてきます。

「手に取るようにわかる」状態が共感の極みです。

最後は、今どういう状態なのか、どうしてこうなったのか、特性や生育歴、遺伝的な要素などの背景と関連があるのか、できるところまで詳しく説明します。

ご本人が話したい!って思う範囲で伺っているので、滅多にありませんが、たくさん話しているうちにトラウマの蓋が開きかけてしまうことが稀にあります。そうならないようにしていますが、そうなったとしてもちゃんと責任を持ってフォローしますよ。

 

大変だけど、やりがいはあります。

 

一方で当院では少数派ですが思考がまとまらず、意思疎通が難しい方がいます。

そういう場合は、共感ではなく、単に症候・症状の評価にとどまります。

これはどの精神科医がやっても同じですね。

 

あれ、最初に書こうと思っていた内容からそれました。

カルテの作成が遅れるって話。

流石に2時間に及ぶ診察のカルテを診療時間内にまとめるのは困難で、後回しになります。

最近は再診1回目の時までに初診のカルテができていなかったり・・・

頭の中にエピソードが入っているうちに、他の患者さんと混同しないように書かないといけませんね。

割とインパクトのあるエピソードなので、結構細かく覚えています。

 

ということで、今日はもう眠いので、寝ます・・・

11月 15, 2024

10周年のお祝い。

当院に通院されている医療従事者の方から10周年のお祝いを頂戴しました。

「シャンパンの泡のようにたくさんの幸せに先生が包み込まれますように」という温かいお言葉を添えて。

大変苦労されたのですが、前向きにお過ごしで、こちらが泣けてきてしまいます。

ただ、これは高価なプレゼントですので、生活にすぐに役立つような何かをお返しにご用意いたしますね。しばしお待ちください。

私は患者さんのことを大事に思っていますが、患者さんも上尾メンタルクリニックをとても大事に思ってくださいます。

私の開院のコンセプト通り、「大切な人を任せたいと思えるクリニック」が実現しつつあり、

家族も診て欲しい、親友を診て欲しい、大事な患者さんを診てほしいなどとご依頼をいただくことが多く、

同業者の立場のある先生にも主治医として選んでいただけることは、誠に幸せなことです。

しみじみとありがたさを実感します。

患者さんが上尾メンタルクリニックを我がごとのように感じている様が垣間見れることがあります。

患者さんがご家族を連れてきて、「ここは広くて綺麗でいいでしょ」などと誇らしげに説明してくださる姿を見ると

我々の心もホクホクします、笑。ご自身の安全基地として感じてくださっているのだなととても嬉しいです。

 

丸10年クリニックをやってきまして、ギリギリ私が納得するレベルでの診断評価ができるようになりました。見立てが大きく外れるということはほとんどなくなってきました。最初の電話の段階でかなり先のことまで見通せるようになってきました。初診ではその答え合わせとさらに詳細を詰めて、治療方針の相談まで行います。しかし治療に関してはまだまだ改善の余地はあります。病院勤務時代は他の医師と自分を比べて相対的には寄り添うタイプだと思っていました。しかし、寄り添えない人、寄り添えない状況もあり、また尊敬する先生と比べて「私は優しくないな」と感じることも少なくありません。優しさがあれば、もう少し患者さんの腹が決まるのを待ってあげたりするのだろうなと思う場面もあります。ただ、私の体力や気力も限界があり、無理に優しくしようとしたら私が壊れるかもしれません。今は仕方ないかな。

昔の人気のガムの復刻版。

貴重なものもありがとうございます。

 

私も元気が出てきました!

がんばります。

 

人との絆で

元気でる

人間だもの。

上尾みつを。

 

 

6月 13, 2024

嬉しゅうございます。

猛烈に忙しくて、睡眠不足で、

今日は本当は友人に誘われたジャズライブを観にブルーノートに行く予定でしたが、

キャンセルすることになって、

あ〜きついな〜とため息まじりのおじさんに

こんなメールが。

 

過分にお褒めいただき、嬉しいやら恥ずかしいやら。

この方の文章が綺麗で美しくて、なんだか背筋がスッと伸びました。

私も毎日全力で診療しています。これは、ほんと。

それゆえ、ものすごく一所懸命に診療しているのに、極端に失礼な態度を取られたり、仇で返されるようなことがあると、

やっぱりそれなりにピリッとした受け答えをすることもあります。

ですから、このような評価をしてくださる方というのは、この方ご自身がこの綺麗な文章と同じ心で受診してくださっているということなのです。

ありがとうございます。

額縁に入れて診察室に飾りたいな、笑。

 

 

12月 18, 2023

わざわざ。

バリバリのビジネスマンでもないのに毎日メールが100件近く届きます。

さばききれないので、DMは極力受け取らないようにしているし、配信中止の手続きを行なってなるべくメールの数は減らすようにしています。

中には知人からのディープな相談だったり、返信内容を考えるのにとても時間がかかるものもあります。

バタバタしていると返信し忘れてしまうメールがあったり、見逃してしまうことも時々あるのです。

 

事業主なのでGoogleビジネスを管理しているのですが、Reviewがあるとメールに着信があります。

先ほど見過ごしていたそのメールに気が付き、確認しました。

当院を評価してくださるレビューは、レビューするのが趣味な人がついでに書き込んだような体ではなく

わざわざ私にメッセージをくださるためにアカウント作って手間暇かけて書いてくださっている感じがとてもするのです。

これはかなり心が温まりますね。

正直本当に嬉しいです。

 

この方がよく理解してくださっているな、ということの一つに

「はっきりと言う」という点があります。

意識してはっきり説明するようにしています。

はっきり言うと傷つく場合もありますが、

そうしないと伝わらないことが多いのです。

患者さんが自分のことを理解できるようになることは患者さん自身の力になります。

治療の過程で明らかになって、このタイミングだと思った時に共有していけるよう気を配っています。

 

もちろんわからないこともありますが、当院ではできるだけ初診時に見立てをはっきり説明するし、質問をいただいたらできる限りの説明を怠りません。(1回に10個とか質問される方も居ますが、それはごめんなさい、全部は答えられません)

 

上記の点をご評価いただき、よく気がついてくださってわざわざ手間をかけてお伝えいただき大変励みになります。

至らぬ点も少なくないと思いますが、これからも力を尽くして参ります。

心より感謝申し上げます。

11月 21, 2023

安全基地へ。

心の安全基地へ。

 

開院のテーマ。

その想いは果されているだろうか。

 

あう人も

あわない人もいた。

 

どこに行ってもアタッチメントが形成し難い人もいる。

 

しかし、自分なりの精一杯の誠意で真面目に続けていれば、

安全基地になれた、そう実感できる人が増えてきた。

人の苦しみを聴き続けていると

2次的に自分の心も傷つく。

共感ってそういうことだと思う。

 

真面目にやっているととてもしんどいけれど

安全基地になると

こちらも癒される。

 

一緒に喜べる時が来て、

一緒に味わうことがエネルギーとなる。

 

感謝の言葉は

有り難く

ありがたく

心を熱くする。

 

だからこれからも続けようと思う。

9周年。

 

10周年までには第3章を結実させたい。

 

素敵な素敵なお祝いを

ありがとう。

クリニックにとても合っています。

とても苦しい1年だったと思いますが、

よく乗り越えましたね。

 

大切なものを思い出して

人は強くなる

上尾みつを。

6月 12, 2023

初診予約がなかなか取れない理由。

  1. 本日も沢山の初診希望のお電話を頂戴いたしました。初診受け入れ中止のためがっかりさせてしまい大変申し訳ないことです。

だいぶ前にご予約いただいていた方の初診の診察もまだ続いています。初診再開までにはまだ時間がかかりそうです。通院中の患者さんのご家族などについてのご相談は診察の時にでもお伺いして当面の適切な対応を一緒に考えます。

繰り返しになりますが、当院の初診はかなり詳しい問診があります。

通常臨床心理士が毎週50分で1−2ヶ月かけてヒアリングするような内容を駆け足で60分(〜90分)で問診します。(相当端折ってはおりますが)人生のポイントとなるところを急ぎ足で振り返っていただきます。

病歴が長い人は特に人生の出来事と経過を時系列でまとめて来ていただけると、診断や治療の説明をする時間が確保しやすくなります。途中で切り上げないといけない時もたまにあります。まあ、そういう時は最初からわかっているので、できるとこまでやろうという考えに切り替えます。

ですから、ホームページにも記載してありますように、ご本人が受診に積極的でないかたや、あまりご自身のことを詳しく話したくないかたは受診されぬようお伝えしています。

私も一つのあたまでいくつもの思考をマルチチャンネルでめぐらせながら、全神経を集中させ診療しています。

なるべく早口にならないように、急かさないように配慮しつつも自分自身は脳みそ全速力ダッシュです。

今までもそうしてきましたが、診療は患者さんの同意が得られれば医療専門職の方で信頼できる方ならば見学も許可しています。

私の師匠もそうでしたし、公開しても恥ずかしくない診療を続けたいと思っています。

また、昔のような密室での診療は昨今問題が生じることがあります。

当院ではいつでもドアはオープン。スタッフの出入りもありますので、密室ではありません。

初診はかなりエネルギーをつかいます。

 

今日は大学の先輩であり、埼玉医大総合医療センターの吉益教授のご講演もありました。私が見上げるほどのご身長ですが、だれよりも紳士的で優しい先生なのです。知性があり頭が整理されている方には憧れます。

 

これから税理士との打ち合わせのための資料をつくります。

 

とにかく、好きなだけ眠りたい。

これが今の私のささなかな願いです。

 

追記:

上記事情もあり、私のモチベーション維持のためにも、本当に当院を受診したいとおもっている方を優先的に受け付けたいと思っています。いくつかのクリニックの予約をとっておいて、すぐに受診できるところに行き、それ以外を無断キャンセルする方もいます。また、治療をしっかり受けていくつもりがない方が「とりあえず」予約していくということもあります。お電話ですぐに見分けられるのですが、そのような方ほど食い下がって予約を取ろうとするのです。当院が損害を受けるだけではなく、本当に受診が必要な方の機会を失うことになります。モラルの問題もあり、キャンセル料をお支払いいただくなどのペナルティを課す以外に方法がないのが残念です。