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漢方

12月 26, 2025

年の瀬の感謝。

先日から、マッサンゲアナ(いわゆる「幸せの木」)が開花していました。

今日はやけに、香水や柔軟剤の匂いが強い患者さんが多いな……と思っていたのですが、

夕方になって、さらにユリのような香りが強くなり、はっと気づきました。

これは、幸せの木の花の香りだ。

見に行くと、ちょうど満開。

甘くて、少しエキゾチックな香りが院内に漂っていました。

私はユリ系の強い香りは、正直ちょっと苦手で、気分が悪くなってしまうこともあります。

この香りも決して得意ではありませんが……何せ“幸せの木“なのでなんとか許容範囲でした。

明日で、今年の診療も最後です。

もしかしたら、私にとっての「幸せ」が何だったのか、少し分かった気がします。

この一年、多くの患者さんから診療について感謝のお言葉をいただき、

「やってきてよかったな」と、報われた気持ちになりました。

感謝される立場でありながら、

私の方こそ感謝しています。

幸せって、こういうことなのかもしれませんね。

(※掲載許可をいただいています)

ある方から、とてもありがたいお手紙を頂戴しました。

この方は、たまたま初診のキャンセルが出た日にご連絡をいただき、受診された方です。

こういうことは、数年に一度あるかどうか。

多くの場合、初診のご予約はかなり先になってしまうか、

受付自体を中止していることもあり、大勢の方にご不便をおかけしています。

本当に申し訳ありません。

それでも、この「たまたまの幸運」を理解してくださり、

感謝の言葉をいただけると、

お受けしてよかったなと、心から思います。

 

 

こちらは美味しそうなお菓子、ありがとうございました。

 

(※こちらも掲載許可をいただいています)

お手紙はもちろん最高に嬉しいのですが、

この方のように、連絡票(兼予約票)にひと言添えてくださるのも、とても嬉しいものです。

 

 

別の方からは、

「ここを受診する前は本当に辛くて、外出もできなかったのに、

こんなに良くなって、診ていただいて本当に良かったです」

というお言葉をいただきました。

最初のころはご不安が強くほぼ毎日のようにお電話をいただいていましたが、

私にはその先が見えていました。良くなるために必死だったのですよね。

結果として、納得していただけて、本当によかったと思います。

 

 

こちらは本当にごめんなさい。予約票の裏に書いてあったの診察中に気が付きませんでした。

悲しいことがありましたが、思い出話をしながら乗り越えていきましょうね。

温かいお言葉ありがとうございます。(無断掲載です。ご都合が悪ければお手数ですがご一報ください)

 

 

〇〇さん。なんか、お気遣いすみません。

日本酒はあまり飲めないのですが、なぜこれを選んだのかピンときましたので、飲める方と一緒にありがたく頂戴しますね!

色々大変だけど、なんとか1年気持ちを切り替えながら頑張りましたね!お疲れ様です。

 

 

こちらは…刺繍のプロですか!?

こころを込めたお手紙とポーチをありがとうございました。

今年はかなり頑張ったので、来年は無理しすぎずできる環境を整えましょうね。

 

 

こちらはお米から作って餅までついていただき、これ以上のものはありません。

1年間の大切な結晶をありがとうございます。

自分の居場所が見つかって、みんなに頼られるようになり、年々生きやすくなっていく実感がわいてよかったですね。

私のほうこそ、喜んでいただきありがとうございます。

 

こちらはあの”たねや”の洋菓子部門であるクラブハリヤの洋菓子で。

最近準チョコばかり食べていたので、本物の大人なチョコをいただいてびっくり。

 

そして、今日の締めは……

チーズケーキです!

仲良し病院の理事長の奥様が、焼いてきてくださいました。

バタバタしていて、きちんとご挨拶もできず、大変失礼いたしました。

正直なところ、飲食店ではない方が作ったお料理をいただくのは、

少しハードルがあります。

ですが、この方のお人柄から、清潔操作などは絶大に信頼できますので、

迷いなくいただきました。

はっきり言って──

「プロより美味しい」チーズケーキでした。

「ケーキを焼く理事長夫人」と聞くと、

いわゆる“有閑マダム”を想像されるかもしれませんが、

この方はまったく違います。

いつも何事にも手を抜かず、

気遣いにあふれ、

ご多忙の中を走り回っていらっしゃる方。

「いつ作ったの!?」

と思うほどですが、もしかしたら徹夜だったのかもしれません。

どうか、どうかご自愛ください。

スタッフみんなで分けて美味しくいただきました。

……院長の分だけ、少し大きめで(笑)。

 

私が全身全霊で捧げてきたものが、温かい気持ちで帰ってきました…

幸せを体現し、それをまた患者さんに還元していきたいと思います。

 

関係者の皆様、今年も大変お世話になりました。

来年もよろしくお願い申し上げます。

 

上尾みつお。

12月 19, 2025

耳鳴り。

耳鳴りってやっかいです。

耳鳴りの症状があれば通常耳鼻科を受診します。

でも、「年だから」「耳鳴りは治らない」と言われてしまい、取り合ってもらえないことも少なくありません。

せめてもとストミンAを処方してくれる先生もいらっしゃいますが、なかなか効果は得られません…

そういうところにサプリ業界が進出してきます。

当帰芍薬散や八味地黄丸などをまるで劇的に効くかのうような誇大な新聞広告などよく見ます。

間違ってはいないけど、病態があっていなければ全く効果は得られません。

 

うつ病にともなう耳鳴りはうつ病の治療するだけで自然となおっていくこともありますし、

ASDの感覚過敏が主体の場合はまた別のアプローチが必要な場合もあります。

難聴が原因であれば、より耳鼻科的なアプローチが主体となります。

 

ただ、一つ言えることはめまいや耳鳴りなどの症状は非常に苦痛が強く、不安と結びつきやすいということです。

また脳の過敏状態が疑われるケースが多く、(めまいの場合ははPPPD:トリプルPDと言われますが)感覚過敏を抑えてあげる治療をすることで症状が緩和されることを私は見出してきました。

適応外治療などで自費で受けていただく場合もありますが、うまくいけばそれなりの効果が得られています。

そうはいっても、なかなか手ごわい症状で簡単ではありません。

10レベルの症状が5になればいいという感覚です。

期待しすぎるとがっかりするかもしれません。

 

今年は少し離れた地域から学校の校長先生が当院を調べて受診にきてくださりました。

大きな病院の耳鼻科で匙をなげられてしまったのです。

 

当院ではなぜか一般の先生よりも校長先生・教頭先生・事務長の比率が高い印象です。

大学の教授や大病院の幹部の先生などもそうなのですが、お忙しい先生方ほどスケジュール管理が厳格で予約通りにいらっしゃるし、治療も熱心で服薬忘れも少なく治療はうまくいくことが多いです。

 

校長先生には精神科的な課題を抽出した上で、脳の過敏性を緩和する服薬をしていただくと同時に、注射も受けていただき1年近くかけて耳鳴りレベル10が0~1までになったと喜んでくださいました。

0~1レベルというのはなかなかない治療成績です。

可逆性の病態であったということが一番の鍵ではありますが、やはりご本人の努力なしにはこの結果は得られません。

今年最後の診察でそんなうれしいお言葉を頂戴し、やってよかったとしみじみ感じました。

 

最近やっとめまい専門外来を有する耳鼻科と精神科・心療内科の連携について認知されるようになりましたが、

当院でははやくからこの分野について注目していました。

今年も岩槻の目白大学耳科学研究クリニックの角田先生には大変お世話になりました。

今後ともよろしくお願いいたします。

 

 

 

5月 19, 2025

自己肯定感って。

今日の診察の中で、患者さんと「自己肯定感」についてお話しする場面がありました。

「自己肯定感が低い」

「自己肯定感を高める」

そんな表現が巷で溢れています。

メディアでも若干誤解してこの言葉を使っており、多くの方が少し違った捉え方をしていると思います。

「俺ってすごいぜ」

「俺、完璧」

「ラーメン、つけ麺、僕イケメン♪」

こんなふうな感覚が「自己肯定感」としてイメージされていますでしょうか?

最後のはちょっと違うかもしれませんが・・・しかも古いか、、、

 

以前のブログでもお話ししたことがありますが

「自己肯定感」ってもっと控えめなもので

「これでいい」

「こんな私だけど、それでいい」

「これで〜いいのだ〜これで〜いいのだ〜ボンボンバカボン、バカボンボン」

という感覚です。

最後のは昭和世代にしかわからないかもしれませんが、笑。

すごくなくて全然いいのです。

キラキラしていなくていいのです。

インスタで羨ましがられる生活しなくて全然構いません。

 

私の場合、精神科医として「これでいい」と思えるようになったのは正直最近になってからかもしれません。

医療が生身の人間を相手にしており、まだ解明されていないこともたくさんある中で、「完璧な医師」というのは成立し得ないのですが、ずっと完璧になりたいと思ってきました。どんなに勉強してもどんなにあがいても、わからないことがたくさんあって、うまく行かないことがある。

でも、クリニックをはじめて10年間、ひたすら丁寧に、納得がいくまで、特に初診を大事に診察して最初の見立てとその後の答え合わせをするということを繰り返してきました。

5分の初診で患者数をこなす医師もいれば、初診の大半を心理士やPSWに任せて最後だけ医師の診察で締めくくるという医療機関も多い中、医療経済上とても効率が悪いと言われようが、専門医が最初から最後まである程度の答えが出るまで時間をかけて初診を行うということを愚直に繰り返してきました。患者さんが抱えているものが大きな場合は2時間以上かける場合も少なくありませんでした。

その結果、やっと自分なりに納得のいく見立てができるようになってきました。

決して完璧でも完成でもありませんが、ひとまず、今のやり方で良いと思えるようになってきたのです。

折しも、患者さんからのポジティブなフィードバックを次々といただけるようになり

それを噛み締めています。

10年前とは別の次元になってきました。

 

ここ1週間の例では、

「今まで何十年と人に理解されないだろうと思って話すこともしなかったけれど、今回先生に話してみようと思って理解してもらえるという体験が衝撃的でずっとあった胸のつかえがとれました。先生はすごいとおもいました」

「はじめて先生に傾聴してもらった時、水中にいるような一瞬空気が止まったような、なんだこの静寂な世界はという感覚がしたことを覚えています。自分のこだわりが足を引っ張っていることに気がつきました」

「当たり前のようにたくさん話をさせてもらいましたが、自宅に帰って友人に話したら、こんなに初診でじっくり聴いてくれてきちんと評価してくれるところは他にないよって言われました。本当にありがとうございます」

 

こんなありがたい感謝の言葉をいただきました(ご本人たちのお言葉其のまま)。

その他にもお褒めの言葉を頂戴しました。

 

俺ってすごいぜ!

 

あれ?なんか違いますね、そういう話ではありませんでしたね。。。

これはうぬぼれに近いかもしれません。

うぬぼれはよくありません。

すみませんふざけてしまい、ちょっと照れ隠しです。

 

これからも健康に気をつけながら、しっかりとした診療を行なっていくという今までの方向性でやっていきたいと思っています。

 

さて、冒頭の「自己肯定感」。

やはり生育環境の影響は大きく、親からの心理的虐待など受けてきた方が「自己肯定感が低い」大人になりやすいと感じています。

虐待の難しい問題は、「こんなことをするひどい親」なのだけれど、「やっぱり親に愛されたい、認められたい」「親だから嫌いになれない、親のことがどうしても気になる、親を否定しきれない」という葛藤が生じやすく、自分自身のあり方に混乱が発生してしまうことです。この矛盾した葛藤があるからこそ虐待の問題は苦しいのです。これは人生の長い間の課題となります。

こういった被虐待の問題を抱えた人たちが、その苦しみから抜けるためには、一旦「親は自分の望む形では愛してくれないのだ、事情があってそういうことができない人なのだ」と親に期待することをいったん諦めることではじめて再生が始まります。

自分の頭の中、心の中に棲みついて、「自分を否定する、責める、見捨てる親」の存在に気がついて、自分なりの親との適切な距離を見直す必要があります。

例えば、親とはお盆と年末年始にしか会わない、年に1回連絡を取るだけにする、別居する、

あるいは一切関わらない、そんな選択肢もありだと思います。

自分でどのような距離を保つか選ぶのです。

そこからはじめて辛かった自分を慰め、癒し、育てて再生することが始まります。

 

そういった一連の再生を支援するために「心の安全基地」が必要となるのです。

患者さんのことをしっかりと理解し患者さんの持つ本来の良さをきちんと評価してあげる「心の安全基地」となることが開院のテーマでした。

10年ほど前のブログに書いたかもしれませんが、当院のロゴマークはそのような意味を持っているのです。

 

当院で全ての方を受け入れることができないのは心苦しいのですが、多くの方に「心の安全基地」を実感していただけるようになったことはこの上ない喜びです。

いつもありがとうございます。

https://www.uta-net.com/movie/3150

 

ちなみに親子関係のカウンセリングなどは当院ではやってませんので悪しからず。

虐待親の治療も行なっていません。

治療対象となる症状を抱えた方々の背景にある問題を、診察の中でタイミングを見計らってご指摘したり、助言したりしながら症状の改善を目指すのが当院の治療となります。

4月 15, 2023

“揺らぎ年齢”更年期症状の方に朗報!

更年期症状にお悩みの方の味方、エクエルに「プチ」が誕生しました。

エクエルを摂取してから、関節痛やホットフラッシュが楽になったという声をよく耳にしますが、

一つだけ難点がありました。

粒が大きくで飲みづらい!という方もいます。

しかも1日4粒。

今回エクオール含有量はそのままに、

一粒の多さが小さくなって倍の量が含まれます。

なので、1日小さい粒を2錠で良くなりました。

 

エクエル「プチ」は契約医療機関での先行販売になりますので、

ネットや薬局では手に入りません。

しかも当院ではエクエルも業界最安値で通院患者さんへのサービスを行なってきましたが、

「プチ」もそのままのお値段で提供します。

儲けは度外視して、当院での更年期障害治療の充実をはかって行きます。

12月 25, 2022

漢方薬の副作用-薬剤師編。

医療情報にも流行がある。

漢方には副作用が全くないと誤解している人が多かった時代もあったが(いまだに多いかも・・)、漢方にも副作用があるのだということが一般にも少しずつ広まってきた。

例えば、漢方薬の一部に含まれる甘草という生薬によって血圧が上がってしまうことがある。

だいぶ古い話になるが、認知症には抑肝散という漢方が流行っていたが、生薬として含まれる甘草によって血圧があがってしまう人がいることが抑肝散の普及に伴い知られるようになってきた。

漢方とは違うが、それまで副作用がほとんどないと言われていた下剤の酸化マグネシウムが腎臓にたまってマグネシウム中毒を起こすことがあることもわかってきた。

これらの例のように副作用の注意喚起が医師の間で広まってしばらくして薬剤師の間で広まったりする。

 

私がある患者さんに甘草含有量の少ない漢方を処方していた。

血圧も正常だった。

患者さんが急に薬局を変えてから異変が起きた。

ポイントが付くから変えたという。(そもそも保険診療で値引きをして患者を誘引することは禁止されているので、ポイントを餌に患者を誘引することも違法となるのだが、大手薬局チェーンなどの政治的取引で黙認されている現状がある)

その薬剤師にこういわれたそうな。

「甘草の入っている漢方薬を使っている。血圧があがるかもしれない。処方医はそのことを知らないだろうから気を付けたほうがいい」と。

生薬から勉強している私には甘草が何グラム以上の場合は注意が必要とか、甘草で血圧が上がりやすい人がいるとか、そのような話は当たり前の前提となっています。その時点で変更すべき根拠は何一つありませんでした。

どうして私が副作用を知らずに処方していると考えたのかわからないが、何か疑義があるなら直接こちらに言って欲しい。

 

漢方ではないですが、下剤の酸化マグネシウムについても以下のようなやり取りが。

私が若くて腎臓もばりばり元気な人に酸化マグネシウムを低用量処方していました。

「酸化マグネシウムを続けて飲んでいると中毒になります。処方医は知らないと思いますので気をつけたほうがいいですよ」

もはやここまでくると、ただ自分が医師より物知りな薬剤師であるとマウンティング取りたいだけだとわかります。

マグネシウム中毒になる人はごく一部です。

高齢者など腎機能がおちているということがまず前提です。

そういう方に量が多めの酸化マグネシウムを継続処方していると中毒が生じかねないのです。

怪しい人は腎機能とマグネシウム濃度を測ります。

もはや医師の間では副作用も常識として使用されている酸化マグネシウム。

医師が知らないだろうと決めつけている根拠はわかりませんが、精神科医だから知っているはずがないと決めつけられたのでしょうか?

 

患者さんそれぞれ背景が違います。副作用も人によって出現する可能性や出現した場合のリスクも違います。

その患者さんに可能性の低い副作用のリスクを強調して不安に陥れることで自身の存在感を高めようとする薬剤師がいることは残念です。

 

以前は近隣の薬局との合同勉強会を開催していたこともあり、どういう意図で処方しているのかお伝えできる機会もありました。

患者さんがどこの薬局に行くかわからない状況だと難しいですね。

12月 25, 2022

漢方薬の使い方-内科医

慶応病院で研修医としてすごしていたが、精神薬理を専門とする有名な先生が私の最初の指導医として熱心にご指導してくださった。

オールマイティな先生で、薬理が専門と言いながら、精神分析をはじめとした精神療法、家族療法などかなり熱心に勉強され、とてもバランスのとれた臨床をされていた。

しかも、当時はあまり一般的ではなかった漢方薬も勉強されていた。研修医には漢方の難しい概念は飛ばして、こういう時にはこれを試してみなとシンプルに実践的な知識を教えてくださった。

 

その後、今から20年近く前のこと。

同じ病院の先輩が漢方にはまっていて、「今度勉強会があるから参加してみませんか?」と誘ってくださった。

所謂気血水という基本中の基本の講座だった。

精神科の治療になんとなく限界を感じていたので新しい世界に関心を持った。

大野修嗣先生の講座を受講しまくった。

もっと知りたいと思って、大野先生を追いかけて小川町の診療所までいって実際の診療場面も拝見した。

 

それからはどんどんはまり込み、とにかくありとあらゆる漢方を処方しチャレンジしてみた。

もっと本格的に勉強したいと思い、東邦大学の三浦於菟(オト)教授、田中耕一郎准教授のところで私が身動きの取れる日曜日にハイレベルな講義が受けられるということを知り、毎回高速道路を飛ばして勉強しにいった。

毎回有名な先生がゲストとして講義をしてくださり、生薬の味見もできたり、

東洋医学の考え方、生薬一つ一つの詳しいお話を楽しく勉強し、どっぷりと漢方に浸かった。

しかし、漢方の専門医になるためには、常勤医として漢方専門医研修認定施設に一定期間勤務しないと専門医資格が得られない。

そんな時間のなかった私は専門医を取得することにはこだわらずに精神科での臨床を優先することにした。

 

それまでの漢方のイメージって、「長ーくのまないと効いてこない」というのが世間でのイメージでしたが、

意外と頓服に使えるような切れ味の鋭い漢方なんかもあったりして、服薬のタイミングとかもいろいろ考えて投与すると結構いいことがあります。

 

例えば、八味地黄丸。

大体高齢になってくると、心臓のポンプ機能や筋肉のポンプ機能が弱って血のめぐりが悪ったり、腎臓が少し弱って体に水分がたまってしまうことがあります。

夜睡眠のため横になると、下半身にたまっていた水が心臓に戻ってきて、めぐりだすと腎臓で尿が生成されます。

すると夜間尿で何回も起きてしまう方がいます。

 

そういう時に、八味地黄丸を少し眠前のみ服用してあげると夜間の尿の回数が減ることがあります。

そのような処方をしていたところ、ある患者が内科で私の処方を見せたようです。

するとその内科医は「漢方は1日3回長期間のまないと効かないもの。こんなでたらめな処方をしているのはやぶ医者だ」と患者さんにいったそうです。

無知な上にライバル心むき出しでびっくりしました。

当時は漢方に詳しくない先生はあまり見たことがない処方だったかもしれませんが、今ではよく見る当たり前の処方となっています。

あの内科医は覚えているのでしょうか。

 

9月 30, 2019

初診をご希望の方はご確認ください。

当ホームページをご覧いただき誠にありがとうございます。

まず、最初に当院の初診は電話のみによる完全予約制で、直接のご来院はご遠慮いただいておりますこと、ご承知おきください

初診をご希望されているということは、何かお困りのことがあると存じます。

お困りの方に対して親切でありたいと日々思っております。

一方で医療に対する要求水準は年々高まっており、過度な期待をお持ちの方もいらっしゃいます。

病気として保険診療で対応できる部分と、そうでない部分もあります。

当院の能力で対応できそうなことと、対応が難しいこともあります。

当院ではお電話で詳しくお話を伺い、当院で対応可能かどうか判断させていただきます。

お電話で詳しくお話しになりたくない方は当院へのご相談をご遠慮ください。

当院でお役に立てないことがあることに関しては私にとってもつらいことなのですが、全ての方の安全基地になって寄り添えるというわけではありません。

ご要望内容が当院の対応範囲を超えていると判断した場合はお断りさせていただきます。

紹介状があってもお受けできないことがあります。

どなたでも、勇気を出して電話をかけたのに対応が難しいと言われたら良い気持ちはしません。

そのようなことを少なくするために事前にご理解いただきたいことがあります。

著しく長文ですが、当院のポリシーを記載いたします(おもに当院の限界のお話です)。

 

✔当院は完全予約制となっております

初診診察に必要な時間を確保するために、再診の方がご予約を入れることが出来ない枠を作っています。

1日に確保できる枠は限られますので、ご予約が先になる場合が常態となっております。(2−3ヶ月間の予約が埋まると、予約の受付自体をしばらく中止にしています。)

当院では初診をとても大事なセッションと考えています。

初診をいい加減に行うことでボタンの掛け違いが将来取り返しのつかない事態を引き起こす可能性があるからです。

当院では診療の質を維持するために初診予約制を固持しています。

貴重な時間を確保しているために、初診を無断でキャンセルされた方は信頼関係を築くことが難しいと判断し、その後の診察はできません。また大幅な遅刻をされたり、お約束の診療情報提供書を提出されない、あるいは医療機関から医療機関へのお手紙である診療情報提供書を患者様が許可なく開封されている場合は当院での診療ができない場合がございます。

予約制で縛られるのがお嫌という方は当院の受診をご遠慮ください。お互いの時間を大切にする静かな大人の診療所です。

タイムリーな診療も大切なことです。予約が要らない即日初診受け入れ可能な施設は大変貴重な存在であることも間違いありません。

専門を極めた診療を半年以上の予約待ちで、数万円の自費で行なっている施設もあります。

いろいろな機関があり、良い悪いだけではなく何を優先させるかの問題となります。

✔️当院のキャパを超えた患者数を受け入れてしまうとお一人お一人の診療の質が低下してしまいます。ご予約が混み合って来た場合、初診の受付を休止する場合がございます。タイミングの問題でお断りせざるを得ないことがあります。申し訳ございません。

✔初診の申し込みのお電話をいただく前に、ホームページの「受診の流れ」をご熟読、当院の趣旨にご同意の上お電話をください。

お電話でご本人から詳しくお話をお伺いします。ご本人以外からのご相談は承っておりません。

最初にお断りしているのですが、「どうして電話でこんなこと話さなければいけないのか」と怒り出す方がおられます。

詳しくお話をお伺いして当院で対応可能か、あるいは他の機関が適切か、保険医療での対応範囲かどうかなど総合的に判断させていただいています。

この方式はのちのちの診断や治療にとても重要な手がかりとなるため、省くことは致しません。

さらに、診察では診断や治療に必要なさらにプライベートなことを伺っていきます。

お電話で詳しくお話しになりたくないようでしたら、他の機関でのご相談をお勧めいたします。

言いたくないことはあっても構いませんが、秘密主義が行き過ぎる人は治療になりません。なかなか治療が進展しない方に大きな隠し事があったということはしばしば見られることです。

お電話でのお話が初診での内容と大きくかけ離れ事実を故意に隠して受診されたことが判明した場合その後の診療ができません。

もちろんトラウマに関わることはデリケートに扱うように注意しております。

また、ご家族からのご相談は受けておりませんので、家族相談を行っている別の機関にご相談ください。

当院ではご自身が問題意識を持って、治したいという気持ちを持って受診を希望されているご本人のみ診療を行なっています。

 

✔お話を伺ったあと、当方でお電話でのやり取りの様子や内容などを確認します。医師が診察の合間を縫ってチェックさせていただきますので、その間はお待ちいただき、再度お電話をかけ直していただきます。フリーダイヤルではございませんので、ご相談中の電話代は自己負担となります。このシステムにもご納得いただけない方は当院へのご相談をご遠慮ください。

お電話のやり取りで、電話対応者に高圧的な態度をとられたり、無理な要求をされるかたは、治療をお断りします。精神科の治療ではとくに信頼関係が大切になってきます。最初から不信感が強かったり、攻撃的なかかわりがありますと、良好な治療関係ができないのは明白です。ボタンの掛け違いどころか、ボタンをかけることすらできません。

それに私はスタッフをとても大切にしています。スタッフに暴言などを浴びせる方は許容いたしません。DVや虐待防止は自らのクリニックから行うべきと考えております。皆様の安全基地である前提として、我々の安全基地であることも大切だと考えています。

✔当院には入院できる施設はございません。入院が必要な方、入院を要する状態になると予見される方(入院歴があって現在服薬が不安定な方も含む)、入退院を繰り返している方は、入院施設のある機関あるいは入院施設のサテライトクリニックなどをお勧めいたします。

✔「とりあえず一回だけ話を聞いてほしい」という方もたくさんいらっしゃいます。セカンドオピニオンも含め、医療相談的な内容は対応しておりません。当院では治療を希望されているという前提で全力で治療に結び付けられるような評価を初診で行います。治療を受けるつもりがなく、冷やかしで一回だけ話を聞きたいという方がおられますが、診断するだけでは、手術しかけたまま終了するような中途半端な状態で終わることになり、ご本人に悪影響を及ぼす可能性がありますので、当院でお受け致しません。

✔初診予約の順番、待機期間につきましては、ご相談内容によって予約の順番と予約できる枠が前後することがございます。

お急ぎの方は即日受診可能な他の機関にご相談ください。

 

✔️身の上相談、近隣トラブル、離婚や不倫など夫婦関係の相談、恋愛相談、育児相談、生きがいについてのご相談などをメインの主訴とされる内容は扱っておりません。基本的に精神科医はカウンセラーではありません。私の人格が優れているわけでも、人生経験が豊富なわけでもありませんので、アドバイス的なことはあまりご期待なさらないでください。もちろん、病気の治療のため通院中の患者さんがお困りのことがあれば、短時間ですがわかる範囲で意見を述べさせていただきます。

✔「とにかく話を聞いてほしい」という主訴の方は当院ではお受けしておりません。深い理由がありますが、一般の方には難しいので詳しくは省かせていただきます。もちろんお話の内容から言語表出を促した方がよいと当方が判断する方は例外です。なお、当院では病気や薬についてのきちんとした説明は当たり前の前提です。診療に必要なことはこちらから質問させていただきます。話を聞いて欲しいのか、症状を治療したいのか混同されているかたが時々いらっしゃいます。とにかく話を聞いて欲しい!いう方は他の機関をご利用ください。

✔️診断書目的の受診はお断りする場合があります例えば、ご本人が治療を必要としないのに休職の必要性を証明するよう要求される場合、事実関係を把握できない内容に関して訴訟のために本人の一方的な訴えに沿った内容の診断書を要求する場合、適応ではないのに障害者年金を得るための診断書を要求する場合、勤務先にサボタージュや特別な待遇を受け入れさせるための目的の診断書を要求する場合など。そのような疑念が生じると判断した場合はご希望内容の診断書作成に一切応じられません。目的を達成するために、受診者がご本人にとって都合の良いことしかお話にならないことがあります。偏った情報の中でニュートラルな判断ができないため、公文書である診断書を受診者の求めに応じて発行するということはできません。当院では不正行為に加担することは致しません。お一人の利権より公益を尊重する場合があります。当院では診断書目的の受診には基本的に応じない方針としました。不当に診断書を利用する行為は詐欺となりますので、通報する場合があります。

 

✔パーソナリティ障害の治療は当院ではできません。一方的、被害攻撃的で自分の要求を突き通すタイプの発達障害の方、ADHDに伴った反抗挑戦性障害の方も含みます。

私の経歴上パーソナリティ障害の方を救急医の立場からも精神科医の立場からも診察していたことがありますが、私の治療スタンスとは相性がよくないことが多いと感じてきました。自分のよくない点を治したいのか、周りをコントロールしたいのか混同されている方がいます。治療目的が共有できず、安全基地も壊されてしまうことがあります。申し訳ありませんが、私にはパーソナリティ障害を治療する能力が足りません。当院での治療をご希望されてもご本人にとって有益になりませんので、パーソナリティ障害の治療ノウハウのある機関をお探しになることをお勧めいたします。不適切な治療を受けてこじれてしまうことは避けたいものです。

✔️攻撃性や暴力性が著しい方の治療は当院ではできません。当院は通院されている方の安全基地として在りたいと考えています。怒鳴ったり、物を壊したり、騒いだり、暴力を振るうことは他の患者さんの脅威となります。静かで穏やかな、他者を守る大人の安全基地となるようなクリニックでありたいのです。

✔️お薬をどうしても使いたくないとおっしゃる方もおられます。症状内容によっては治療がうまくいかない場合があります。

また、服薬に対する構えは、対人関係における大事な意味合いを持つことがあります。お電話で必ず「服薬に抵抗感があるかどうか」をお伝えください。

悪い意味での「薬漬け」は当院でも反対の姿勢ですが、最初から薬無しでの治療に拘っていらっしゃる方は、「薬に頼らない治療」を謳っている機関などにご相談ください。

逆に大量の薬を希望される方も受け入れが難しい場合もございます。薬を指定して強く処方を要求する方も薬物依存の可能性があり、当院での治療ができません。

✔拒食症などの摂食障害、アルコールなどの依存症、万引きなどの嗜癖行動などの治療できる体制ではありません。

✔未成年の診療は基本的に行なっていません。

✔すでに当院に通院されている方のご家族が受診を希望される場合、お引き受けできるケースとできないケースがあります。

夫婦関係でもめている場合の配偶者、親子関係で葛藤がある場合の親または子などはお引き受けできません。

弁護士が係争中のお二人を同時に弁護できないのと同じように両者の立場にたってご支援することができないからです。

 

✔土曜日は大変込み合います。初診後間もない方や、おりいった話がある方、家族面談など特別な診察時間をご希望の方は土曜日を避けていただきますようお願い申し上げます。事前にお伝えくだされば、医師が必要と判断した上で時間調整させていただきます。

 

✔上記の「他の機関」は特定の機関を示していません。保険医療機関に限りません。

お電話でご相談内容をご専門とする他の特定の機関をご紹介することもありますが、

それぞれの機関にはそれぞれのポリシーがありますので、当院で他の機関の受け入れ状況は分かりかねます。

ご自身でお探しいただき直接ご相談していただくようお願いしております。

 

初診でボタンの掛け違いを少なくし、同じ方向を向いて治療を共有していけるかどうか、大変重要なことです。

どのようなご希望があるのか、詳しくお聞かせください。当院を安全基地とされる方とそれが難しい方がいらっしゃると思いますが、当院の安全基地に入れなかった方も当院以外の安全基地があるはずです。がっかりしすぎないでいただきたいと思います。

こちらで対応できないのは、あなたのせいではなくて、当院の対応能力の限界によるものです。

当院を安全基地とされた方には家族同様の思いやりを持ってお役に立ちたいと心より思っています。

どうぞご理解のほどよろしくお願い申し上げます。

長文に最後までお付き合いいただきありがとうございました。

院長

 

 

 

 

 

 

 

2月 25, 2019

更年期障害。

当院では更年期障害の治療にも力を入れて参りました。スーパーローテが必修になる前の世代としては珍しく身体科にもしばらくの間身を置いていたため、身体からの視点もあること、そして東洋医学への興味があり、一般科では相手にされないことが多々あるいわゆる自律神経失調症と言われる不定愁訴にもきちんと耳を傾けてきたこと、そういった背景があり、一般的な精神科医より熱心に見えるかもしれません。

今日は治療の幅を広げるために、打ち合わせをいたしました。より自然な形で更年期障害の治療を行える選択肢を増やします。

 

1月 7, 2019

インフルエンザ予防接種2回目行っています。

当院では当院通院中患者さんの健康を守るためにインフルエンザ予防接種を行なっています。

私も2回打ちました。

当院二回目は3000円です。

小学生以上が対象です。

成人の場合1回の接種でも良いとされていますが、ワクチンの有効率は、1回接種だと予防効果が64%、2回接種だと94%とされています。

1回目の予防接種を行い、1か月程度経過してから2回目の予防接種を行うといっそう効果が高まりますので(ブースター効果)

受験生や仕事を休めない職業の方、医療関係者、肺炎などのリスクのある65歳以上の高齢者などは2回接種することをお勧めします。

予防接種は必要ないという方もおられますが、インフルエンザで脳炎にかかる方も少なくありません。

そのような悲劇が起きないようにみんなで予防して蔓延を防ごうというのが予防接種の考え方です。

お互いに守りあっているという意識で予防接種を受けることが大切だと思います。

なお、当院通院中であっても小学生未満、妊婦・妊娠の可能性のある方、卵やワクチンにアレルギーのある方、当日体温が37.5℃以上ある方は当院では接種を行いません。

4月 6, 2018

嵐。

kahun

いきなり不快な画像ですみません。

 

今日は激しい強風に見舞われ、ビルが揺れました。

過去五年でかつてないほどの大量のヒノキの花粉と黄砂が飛び交い

目鼻の症状がとてもつらいです。

黄砂飛ばしてくるな!と文句も言いたいくらいです。

 

つらいのはそれだけではなく、朝から初診申し込みのお電話などが殺到し、複数回線ある当院の電話が同時に通話中になってしまい、

しばらく電話がつながらないなどのご迷惑をおかけしました。

診療もいっぱいいっぱいで、通常よりお待たせした方も多かったのではないでしょうか?すみません。

 

さて、花粉症には対症療法として抗ヒスタミン薬や場合によっては漢方薬を処方しています。

眠気などの副作用がほとんどない、効果も弱めのお薬から、

眠気が出る可能性が高いけれど、しっかり効くタイプのお薬。

歴史のある薬から新薬まで多数の薬を使い分けています。

鼻水だけではなく鼻閉に効くタイプのお薬もあります。

強い花粉症症状に効かせる漢方薬には麻黄という興奮剤が入っているので、不安が強い人や胃腸が弱い人には使いづらいのが当科的な難点です。

漢方にこだわらず、目薬や点鼻薬も含めて柔軟に選択していくとよいでしょう。

 

こんばんは、恩師 渡邊衡一郎先生の講演会に参加するつもりでしたが、多忙となってしまい参加できませんでした。

残念です・・・

 

明日も大変混雑しています。

おりいったお話があるかたは別に時間をとりますので事前にお電話で曜日変更をお願いします。