診療後も毎日残業で書類作成などに追われており、さすがにしんどいなぁとお疲れ気味だったのですが、嬉しいお知らせが。
おおっ、
Emiさん、お久しぶりです!
思い出してくださったのですね。
いろいろつらい思いをされてきたものの、徐々に幸せを掴みはじめ、私も嬉しかったですよ。
また、こうしてご連絡いただき、良い想いを分かち合ってくださり、ありがとうございます。
こういうのって、またご自身にかえっていき、良い循環になっていくのだと思います。
どうか、お幸せに!
うつはうつでもいろいろな種類があるので、簡単ではありませんが、
急性期のうつ病で休職せざるを得ない状況になることがあります。
今まで病気一つせず、仕事もバリバリやってきた方がそうなると、
まるで人生お終いであるかのような落ち込み方をする人がいます。
うつ病は頑張りすぎの黄色信号、いえそれどころか赤信号とも言えます。
しかし、うつを克服すれば、人生さらにステップアップできます。ピンチはチャンスなのです。
例えば、インフルエンザにかかった後、かかる前と比べて、よりヴァージョンアップされた状態になることがあります。
抗体ができて、インフルエンザに強い体になるのです。
それと同じように(若干強引な例えではありますが)うつ病を乗り越えれば、よりよく生きられる力をつけることができるのです。
これはPTSDを治療した後に、心の成長が促される心的外傷後成長(PTG)が認められることと同じことだと私は思っています。
当院では病状から必要と判断される方には休職を勧めることがあります。
ただ、すぐに休ませたい方でも、あまり強い言い方はしません。
なぜならば、ご本人が腹を決めて休むのか、そうでないか、それによって今後の回復や成長が変わるかもしれないからです。
同じ休職するにしても、休む目的を理解して休むかどうかで結果が異なるのです。
しっかりと休養をとって、心の充電をし、健やかに生活していけるような成長をしてから復職することが大事です。
人生でまとまった休みを取ることなんてなかなかありません。このチャンスを活かして成長できれば、振り返ったときにかけがえのない財産だと感じる人も少なくないのです。
一方、休職後も「あの仕事どうなったかな、あの人にどう思われているかな」などと心の消耗を続けているのでは、休職しても休養にはなりません。無駄に時間を過ごしているだけです。
そうならないために、必要ならマインドフルネスの指導もしますが、まず一番大事なのは、「また元気に人生というマラソンを走るための、大事なメンテナンス期間なのだ」と言う意識を持って自分の意志で休職をスタートさせることが大事なのです。
そのために、私は病状の詳しい説明と休養の目的についてしっかりご説明したら、ご本人の腹が決まるまである程度待つことにしています。
(注:いまにも自死してしまいそうな時は別のルートに乗せます)
ご本人が休む覚悟が決まったら、休職診断書を書いてお渡しします。
そうすると結構上手くいくことが多いのです。
開院当初から必要な方にはそのようにアドバイスしてきました。
休職中の過ごし方についてはここには書けませんが、私独自の考え方も伝授します。
昔の銀行員など、一回休職すると出世ルートから外れる業種もあって、私も患者さんと一緒に何が一番ダメージが少ない方法か頭を悩ませてきましたが、今は一つの会社にこだわることもなくなりました。
休職して思考力が戻ってから今後のことを考えればいいのです。
うつ病は決して人生の終わりなんかではありませんよ。
(注:当院では、「治療は必要ないけれど、ご本人の希望で休職診断書を作成してほしいというご要望での初診は受け付けていません。休職の要否は当職の診断ののちに判断することにしています。オンライン診療で安易に発行された診断書の継続の診断書作成も致しません。)
(注:うつはうつでも色々な種類があり、発達特性、パーソナリティ特性、双極性、慢性うつなど状態に応じた対応が必要です。上記が全てに当てはまるわけではありません)
今日の診察の中で、患者さんと「自己肯定感」についてお話しする場面がありました。
「自己肯定感が低い」
「自己肯定感を高める」
そんな表現が巷で溢れています。
メディアでも若干誤解してこの言葉を使っており、多くの方が少し違った捉え方をしていると思います。
「俺ってすごいぜ」
「俺、完璧」
「ラーメン、つけ麺、僕イケメン♪」
こんなふうな感覚が「自己肯定感」としてイメージされていますでしょうか?
最後のはちょっと違うかもしれませんが・・・しかも古いか、、、
以前のブログでもお話ししたことがありますが
「自己肯定感」ってもっと控えめなもので
「これでいい」
「こんな私だけど、それでいい」
「これで〜いいのだ〜これで〜いいのだ〜ボンボンバカボン、バカボンボン」
という感覚です。
最後のは昭和世代にしかわからないかもしれませんが、笑。
すごくなくて全然いいのです。
キラキラしていなくていいのです。
インスタで羨ましがられる生活しなくて全然構いません。
私の場合、精神科医として「これでいい」と思えるようになったのは正直最近になってからかもしれません。
医療が生身の人間を相手にしており、まだ解明されていないこともたくさんある中で、「完璧な医師」というのは成立し得ないのですが、ずっと完璧になりたいと思ってきました。どんなに勉強してもどんなにあがいても、わからないことがたくさんあって、うまく行かないことがある。
でも、クリニックをはじめて10年間、ひたすら丁寧に、納得がいくまで、特に初診を大事に診察して最初の見立てとその後の答え合わせをするということを繰り返してきました。
5分の初診で患者数をこなす医師もいれば、初診の大半を心理士やPSWに任せて最後だけ医師の診察で締めくくるという医療機関も多い中、医療経済上とても効率が悪いと言われようが、専門医が最初から最後まである程度の答えが出るまで時間をかけて初診を行うということを愚直に繰り返してきました。患者さんが抱えているものが大きな場合は2時間以上かける場合も少なくありませんでした。
その結果、やっと自分なりに納得のいく見立てができるようになってきました。
決して完璧でも完成でもありませんが、ひとまず、今のやり方で良いと思えるようになってきたのです。
折しも、患者さんからのポジティブなフィードバックを次々といただけるようになり
それを噛み締めています。
10年前とは別の次元になってきました。
ここ1週間の例では、
「今まで何十年と人に理解されないだろうと思って話すこともしなかったけれど、今回先生に話してみようと思って理解してもらえるという体験が衝撃的でずっとあった胸のつかえがとれました。先生はすごいとおもいました」
「はじめて先生に傾聴してもらった時、水中にいるような一瞬空気が止まったような、なんだこの静寂な世界はという感覚がしたことを覚えています。自分のこだわりが足を引っ張っていることに気がつきました」
「当たり前のようにたくさん話をさせてもらいましたが、自宅に帰って友人に話したら、こんなに初診でじっくり聴いてくれてきちんと評価してくれるところは他にないよって言われました。本当にありがとうございます」
こんなありがたい感謝の言葉をいただきました(ご本人たちのお言葉其のまま)。
その他にもお褒めの言葉を頂戴しました。
俺ってすごいぜ!
あれ?なんか違いますね、そういう話ではありませんでしたね。。。
これはうぬぼれに近いかもしれません。
うぬぼれはよくありません。
すみませんふざけてしまい、ちょっと照れ隠しです。
これからも健康に気をつけながら、しっかりとした診療を行なっていくという今までの方向性でやっていきたいと思っています。
さて、冒頭の「自己肯定感」。
やはり生育環境の影響は大きく、親からの心理的虐待など受けてきた方が「自己肯定感が低い」大人になりやすいと感じています。
虐待の難しい問題は、「こんなことをするひどい親」なのだけれど、「やっぱり親に愛されたい、認められたい」「親だから嫌いになれない、親のことがどうしても気になる、親を否定しきれない」という葛藤が生じやすく、自分自身のあり方に混乱が発生してしまうことです。この矛盾した葛藤があるからこそ虐待の問題は苦しいのです。これは人生の長い間の課題となります。
こういった被虐待の問題を抱えた人たちが、その苦しみから抜けるためには、一旦「親は自分の望む形では愛してくれないのだ、事情があってそういうことができない人なのだ」と親に期待することをいったん諦めることではじめて再生が始まります。
自分の頭の中、心の中に棲みついて、「自分を否定する、責める、見捨てる親」の存在に気がついて、自分なりの親との適切な距離を見直す必要があります。
例えば、親とはお盆と年末年始にしか会わない、年に1回連絡を取るだけにする、別居する、
あるいは一切関わらない、そんな選択肢もありだと思います。
自分でどのような距離を保つか選ぶのです。
そこからはじめて辛かった自分を慰め、癒し、育てて再生することが始まります。
そういった一連の再生を支援するために「心の安全基地」が必要となるのです。
患者さんのことをしっかりと理解し患者さんの持つ本来の良さをきちんと評価してあげる「心の安全基地」となることが開院のテーマでした。
10年ほど前のブログに書いたかもしれませんが、当院のロゴマークはそのような意味を持っているのです。
当院で全ての方を受け入れることができないのは心苦しいのですが、多くの方に「心の安全基地」を実感していただけるようになったことはこの上ない喜びです。
いつもありがとうございます。
https://www.uta-net.com/movie/3150
ちなみに親子関係のカウンセリングなどは当院ではやってませんので悪しからず。
虐待親の治療も行なっていません。
治療対象となる症状を抱えた方々の背景にある問題を、診察の中でタイミングを見計らってご指摘したり、助言したりしながら症状の改善を目指すのが当院の治療となります。
当院のパニック症、広場恐怖症専門外来には大勢の患者さんが遠方からもお越しになっています。広場恐怖症なのに電車4本乗り継いでくるって、、、ご無理なさってないですか?笑。
それだけ治したいと本気で当院を目指してお越しになっているのです。
悪魔の財務省の陰謀で診療報酬を減らされているので、保険診療を続けるのであれば、とにかく簡単にさらっと診て、できる限り数を診ていくようにせざるを得ません。
でも、わざわざ遠方から本気で通院してくる患者さんに適当な診察で済ませるわけには・・・
この辺が私の甘いところですが。
20年前はパニック症すら知らない精神科医がどの患者にも「不安神経症」という診断名をつけ、デパスやソラナックスを一日3回服用、などという残念な処方をしていることも珍しくありませんでした。
10年前は広場恐怖症を知らない精神科医が不安発作を認める患者すべてにパニック障害という診断名をつけ、これまたソラナックスを一日3回服用という残念な処方をしているのが散見されてました。
いまは広場恐怖を知らない精神科医はさすがにいないと思いますが、
広場恐怖の中身がわかっていない精神科医はまだいます。
一旦デタラメな治療をはじめられてしまうと、修正が難しくなりその後の治療がやりにくいので非常に迷惑だと感じておりました。
「操作的診断は本質的ではない」などとつべこべ言い訳せずに、最低限DSM-4くらいは頭に入れとけや、と若かりし私はイラついていたのでありました、笑。
パニックや広場恐怖は治療が簡単だから・・・、と言う精神科医もいると思います。
確かに、治療しやすい疾患です、笑。
わざわざ専門外来と名乗るようなものでもないかもしれません。
本当に適当にやれば、1分くらい話聞いて、薬さっと出すこともできなくもありません。
それがたまたまじっくり診察した結果と同じになる場合すらあります。
しかし、掘れば掘るほど奥が深いのです。
広場恐怖になりやすい人はどのような人でしょうか?
詳しい問診で生育歴、発達歴、心理的要因など色々なことがわかります。
当院ではトータルに評価しますので、予後や他の病気の併発などさまざまな見通しを立てるようにしています。
診察時間に余裕があるときには広場恐怖の患者さんにいろいろなたとえ話をしたり、病気の名前の由来についてお話することがあります。
私の記憶がただしければ、という前提で読んでほしいのですが、
「広場」ってなんぞやって皆さん思いませんか?
TV露出が多い精神科医が以前TVで広場恐怖の間違った解説をしていました。
それくらい広場という日本語と疾患の中身にギャップがあるのです。
そのヒントは古代ギリシアにあります。
現在の医学に古代ギリシア医学が多大な影響を及ぼしており、「ヒポクラテスの誓い」を医学生の時に学んだ記憶があります。
広場恐怖はギリシア語を語源とし、agoraphobiaと言います。
アゴラ=広場は古代ギリシアで、城壁に囲まれた人々が集まる公共の場所を指します。
(ここから先は私の記憶によるものであり、ネットでも確認できませんでしたが)
アゴラでは政治が行われていました。
政治はそれそれの利害関係を調整するための戦いでしたから、
民衆が密集し揉みくちゃになって喧々諤々議論していたのです。
身動きが取れず、すぐにその場から離れたいと思っても逃れられないのです。
ということで、広場はだだっ広い空間という意味ではないのです。
誤訳とまではいかないまでも、もっと別の日本語を使えばよかったのではないかと思います。
満員電車で気分が悪くなってすぐに降りられなかった、
そんな体験から広場恐怖を発症する人もいます。
パニック障害を発症してから、徐々に広場状況が苦手になっていった人もいます。
満員電車、電車の急停止、集会、会議、学校説明会、映画館、高速道路、渋滞、トンネル、歯科治療、美容院、美容室、美容院の顔タオル、MRIなど
様々なシチュエーションでそれぞれの「すぐに逃れられない状況」があります。
何がダメで何が大丈夫なのか、人それぞれで、その違いから特性の違いを考察もします。
部分的な自閉スペクトラム特性で感覚過敏がある方では、ごみごみ、ざわざわした情報量が多い状況がもともと苦手であったり、過剰な記憶力がわざわいして発症リスクが高いと私は考えています。
ADHD傾向の人はそもそもじっとしているのが苦手で会議などで発症するかもしれません。
あるいは分離不安によって本人が安全と感じる場所(たとえば自宅など)から離れること自体に不安を感じるケースなど単なる行動療法では改善が期待しにくいケースもあります。
そのほか詳しく見ていくといろんなパターンがあって、それによって予後もだいぶ変わります。
また広場恐怖を発症する機序には動物的な本能もかかわっています。
診察室で私の例え話を聞いたことがない方はぜひリクエストしてください。
当院では、割と重めな症状の広場恐怖の方でも行動療法に持ち込みやすいようなオリジナルの工夫を凝らした治療を行っています。
従来の行動療法、認知行動療法では若干スパルタな要素があり、治療に乗せられないひとがいたり、スパルタすぎるカウンセラーによってより深刻なトラウマを作り出してしまうこともあるからです。
精神医学だけではなく、私が大好きだった循環器内科の研修時に学んだ臨床医学を融合させた治療はぜひ体感していただきたいと考えています。
このあたりは当院の強みであると自負しています。
ただし、すでに他の医療機関で治療している場合、特にデパスやソラナックスを定期的に服用されている場合は、当院での治療修正が困難な場合がありお断りさせていただくことがあります。どうかご容赦ください。
じじいの自慢話
じじいの説教
じじいの昔話
は嫌われる
ぞ
上尾みつを
当院は埼玉県のメンタルクリニックで初の睡眠ドック(SUIMIN)を導入した機関です。
自宅で5日間脳波の検査をしていただき、睡眠の質を評価し、アドバイスを行います。
費用は自費で、医療保険は使えません。当院通院中の方は割引きの優待があります。詳しくはお問い合わせください。
当院では睡眠に強い関心を持ち、睡眠センターと連携しながら各種睡眠障害の治療のほか、睡眠の検査にも携わってきました。
従来の睡眠時無呼吸症候群の診断のための検査も行ってきましたが、
診療を行う中で、睡眠の質を知りたい!という声をたくさん聴いてきました。
今回睡眠ドックで病気の有無にかかわらず、睡眠の質をチェックできる検査をはじめました。
精密な検査による睡眠ドックは上尾メンタルクリニックが埼玉県の医科、心療内科、精神科で初となります。
(従来の睡眠検査のゴールドスタンダードであるポリソムノグラフ検査との同時計測試験で、中央値86.9%の一致率を確認しています。)
睡眠時無呼吸の検査は一般的に一晩の検査であり、その日のコンディションによって数値がだいぶ変わってしまうこともありました。
任意の5晩の睡眠の検査をすることで、平常の睡眠がどうなっているのか評価しやすくなります。従来の酸素濃度の検査はそのうち2日間同時に行います。
睡眠のトラブルのリスクについても評価します。(ただし、通常の診療ではありませんので確定診断やその結果に基づいて治療を開始することはできません)
そして睡眠改善のアドバイスも行います。
検査結果は睡眠の専門医が評価して書面にいたします。
さらにご希望の方には当院では睡眠障害の治療や検査に携わってきた院長がその結果を解説いたします。
あなたの睡眠しらべてみませんか?
ちゃんと眠れていないと、こんな影響があります。
こんなお悩みも睡眠が関係している?!
自宅でできる精密検査!(脳波測定のため、おでこや首にシールを貼りますので、ご自分で貼れない方はご家族に貼っていただく必要があります)
睡眠の質を知るには、脳波計測が最適です
申し込みはお電話の上ご来院いただき、申込書と同意書、問診票にご記入いただきます(メールアドレスが必要です)。
窓口で費用をお支払いいただくか、お振込みを確認させていただいた時点で契約成立とし、その後QRコードと検査のIDをお知らせします。
WEBでの手続きが完了次第、検査キットをご自宅にお送りいたします。
任意の5晩の検査を終えたら、お早めにキットを返送してください。(最初の検査も含め、毎回機器の充電が必要です)
結果は2~3週間後にご自宅にお送りします。
さらに院長による解説をご希望の方はご来院の予約をお電話でお願いします。
(インターネットがご利用できない方は当院でネット手続きを代行いたしますので、睡眠アンケートを手書きで提出していただきます)
(ご来院無しでの申し込み、専門医の報告書を直接郵送やWEBで確認いただくプランも可能です。その場合は院長の解説はありません。)
費用についてはお問い合わせください。
少し価格を抑えた2晩のコースもご用意しています。
2022.9
当ホームページをご覧いただき誠にありがとうございます。
まず、最初に当院の初診は電話のみによる完全予約制で、直接のご来院はご遠慮いただいておりますこと、ご承知おきください。
初診をご希望されているということは、何かお困りのことがあると存じます。
お困りの方に対して親切でありたいと日々思っております。
一方で医療に対する要求水準は年々高まっており、過度な期待をお持ちの方もいらっしゃいます。
病気として保険診療で対応できる部分と、そうでない部分もあります。
当院の能力で対応できそうなことと、対応が難しいこともあります。
当院ではお電話で詳しくお話を伺い、当院で対応可能かどうか判断させていただきます。
お電話で詳しくお話しになりたくない方は当院へのご相談をご遠慮ください。
当院でお役に立てないことがあることに関しては私にとってもつらいことなのですが、全ての方の安全基地になって寄り添えるというわけではありません。
ご要望内容が当院の対応範囲を超えていると判断した場合はお断りさせていただきます。
紹介状があってもお受けできないことがあります。
どなたでも、勇気を出して電話をかけたのに対応が難しいと言われたら良い気持ちはしません。
そのようなことを少なくするために事前にご理解いただきたいことがあります。
著しく長文ですが、当院のポリシーを記載いたします(おもに当院の限界のお話です)。
✔当院は完全予約制となっております。
初診診察に必要な時間を確保するために、再診の方がご予約を入れることが出来ない枠を作っています。
1日に確保できる枠は限られますので、ご予約が先になる場合が常態となっております。(2−3ヶ月間の予約が埋まると、予約の受付自体をしばらく中止にしています。)
当院では初診をとても大事なセッションと考えています。
初診をいい加減に行うことでボタンの掛け違いが将来取り返しのつかない事態を引き起こす可能性があるからです。
当院では診療の質を維持するために初診予約制を固持しています。
貴重な時間を確保しているために、初診を無断でキャンセルされた方は信頼関係を築くことが難しいと判断し、その後の診察はできません。また大幅な遅刻をされたり、お約束の診療情報提供書を提出されない、あるいは医療機関から医療機関へのお手紙である診療情報提供書を患者様が許可なく開封されている場合は当院での診療ができない場合がございます。
予約制で縛られるのがお嫌という方は当院の受診をご遠慮ください。お互いの時間を大切にする静かな大人の診療所です。
タイムリーな診療も大切なことです。予約が要らない即日初診受け入れ可能な施設は大変貴重な存在であることも間違いありません。
専門を極めた診療を半年以上の予約待ちで、数万円の自費で行なっている施設もあります。
いろいろな機関があり、良い悪いだけではなく何を優先させるかの問題となります。
✔️当院のキャパを超えた患者数を受け入れてしまうとお一人お一人の診療の質が低下してしまいます。ご予約が混み合って来た場合、初診の受付を休止する場合がございます。タイミングの問題でお断りせざるを得ないことがあります。申し訳ございません。
✔初診の申し込みのお電話をいただく前に、ホームページの「受診の流れ」をご熟読、当院の趣旨にご同意の上お電話をください。
✔お電話でご本人から詳しくお話をお伺いします。ご本人以外からのご相談は承っておりません。
最初にお断りしているのですが、「どうして電話でこんなこと話さなければいけないのか」と怒り出す方がおられます。
詳しくお話をお伺いして当院で対応可能か、あるいは他の機関が適切か、保険医療での対応範囲かどうかなど総合的に判断させていただいています。
この方式はのちのちの診断や治療にとても重要な手がかりとなるため、省くことは致しません。
さらに、診察では診断や治療に必要なさらにプライベートなことを伺っていきます。
お電話で詳しくお話しになりたくないようでしたら、他の機関でのご相談をお勧めいたします。
言いたくないことはあっても構いませんが、秘密主義が行き過ぎる人は治療になりません。なかなか治療が進展しない方に大きな隠し事があったということはしばしば見られることです。
お電話でのお話が初診での内容と大きくかけ離れ事実を故意に隠して受診されたことが判明した場合その後の診療ができません。
もちろんトラウマに関わることはデリケートに扱うように注意しております。
また、ご家族からのご相談は受けておりませんので、家族相談を行っている別の機関にご相談ください。
当院ではご自身が問題意識を持って、治したいという気持ちを持って受診を希望されているご本人のみ診療を行なっています。
✔お話を伺ったあと、当方でお電話でのやり取りの様子や内容などを確認します。医師が診察の合間を縫ってチェックさせていただきますので、その間はお待ちいただき、再度お電話をかけ直していただきます。フリーダイヤルではございませんので、ご相談中の電話代は自己負担となります。このシステムにもご納得いただけない方は当院へのご相談をご遠慮ください。
お電話のやり取りで、電話対応者に高圧的な態度をとられたり、無理な要求をされるかたは、治療をお断りします。精神科の治療ではとくに信頼関係が大切になってきます。最初から不信感が強かったり、攻撃的なかかわりがありますと、良好な治療関係ができないのは明白です。ボタンの掛け違いどころか、ボタンをかけることすらできません。
それに私はスタッフをとても大切にしています。スタッフに暴言などを浴びせる方は許容いたしません。DVや虐待防止は自らのクリニックから行うべきと考えております。皆様の安全基地である前提として、我々の安全基地であることも大切だと考えています。
✔当院には入院できる施設はございません。入院が必要な方、入院を要する状態になると予見される方(入院歴があって現在服薬が不安定な方も含む)、入退院を繰り返している方は、入院施設のある機関あるいは入院施設のサテライトクリニックなどをお勧めいたします。
✔「とりあえず一回だけ話を聞いてほしい」という方もたくさんいらっしゃいます。セカンドオピニオンも含め、医療相談的な内容は対応しておりません。当院では治療を希望されているという前提で全力で治療に結び付けられるような評価を初診で行います。治療を受けるつもりがなく、冷やかしで一回だけ話を聞きたいという方がおられますが、診断するだけでは、手術しかけたまま終了するような中途半端な状態で終わることになり、ご本人に悪影響を及ぼす可能性がありますので、当院でお受け致しません。
✔初診予約の順番、待機期間につきましては、ご相談内容によって予約の順番と予約できる枠が前後することがございます。
お急ぎの方は即日受診可能な他の機関にご相談ください。
✔️身の上相談、近隣トラブル、離婚や不倫など夫婦関係の相談、恋愛相談、育児相談、生きがいについてのご相談などをメインの主訴とされる内容は扱っておりません。基本的に精神科医はカウンセラーではありません。私の人格が優れているわけでも、人生経験が豊富なわけでもありませんので、アドバイス的なことはあまりご期待なさらないでください。もちろん、病気の治療のため通院中の患者さんがお困りのことがあれば、短時間ですがわかる範囲で意見を述べさせていただきます。
✔「とにかく話を聞いてほしい」という主訴の方は当院ではお受けしておりません。深い理由がありますが、一般の方には難しいので詳しくは省かせていただきます。もちろんお話の内容から言語表出を促した方がよいと当方が判断する方は例外です。なお、当院では病気や薬についてのきちんとした説明は当たり前の前提です。診療に必要なことはこちらから質問させていただきます。話を聞いて欲しいのか、症状を治療したいのか混同されているかたが時々いらっしゃいます。とにかく話を聞いて欲しい!いう方は他の機関をご利用ください。
✔️診断書目的の受診はお断りする場合があります。例えば、ご本人が治療を必要としないのに休職の必要性を証明するよう要求される場合、事実関係を把握できない内容に関して訴訟のために本人の一方的な訴えに沿った内容の診断書を要求する場合、適応ではないのに障害者年金を得るための診断書を要求する場合、勤務先にサボタージュや特別な待遇を受け入れさせるための目的の診断書を要求する場合など。そのような疑念が生じると判断した場合はご希望内容の診断書作成に一切応じられません。目的を達成するために、受診者がご本人にとって都合の良いことしかお話にならないことがあります。偏った情報の中でニュートラルな判断ができないため、公文書である診断書を受診者の求めに応じて発行するということはできません。当院では不正行為に加担することは致しません。お一人の利権より公益を尊重する場合があります。当院では診断書目的の受診には基本的に応じない方針としました。不当に診断書を利用する行為は詐欺となりますので、通報する場合があります。
✔パーソナリティ障害の治療は当院ではできません。一方的、被害攻撃的で自分の要求を突き通すタイプの発達障害の方、ADHDに伴った反抗挑戦性障害の方も含みます。
私の経歴上パーソナリティ障害の方を救急医の立場からも精神科医の立場からも診察していたことがありますが、私の治療スタンスとは相性がよくないことが多いと感じてきました。自分のよくない点を治したいのか、周りをコントロールしたいのか混同されている方がいます。治療目的が共有できず、安全基地も壊されてしまうことがあります。申し訳ありませんが、私にはパーソナリティ障害を治療する能力が足りません。当院での治療をご希望されてもご本人にとって有益になりませんので、パーソナリティ障害の治療ノウハウのある機関をお探しになることをお勧めいたします。不適切な治療を受けてこじれてしまうことは避けたいものです。
✔️攻撃性や暴力性が著しい方の治療は当院ではできません。当院は通院されている方の安全基地として在りたいと考えています。怒鳴ったり、物を壊したり、騒いだり、暴力を振るうことは他の患者さんの脅威となります。静かで穏やかな、他者を守る大人の安全基地となるようなクリニックでありたいのです。
✔️お薬をどうしても使いたくないとおっしゃる方もおられます。症状内容によっては治療がうまくいかない場合があります。
また、服薬に対する構えは、対人関係における大事な意味合いを持つことがあります。お電話で必ず「服薬に抵抗感があるかどうか」をお伝えください。
悪い意味での「薬漬け」は当院でも反対の姿勢ですが、最初から薬無しでの治療に拘っていらっしゃる方は、「薬に頼らない治療」を謳っている機関などにご相談ください。
逆に大量の薬を希望される方も受け入れが難しい場合もございます。薬を指定して強く処方を要求する方も薬物依存の可能性があり、当院での治療ができません。
✔拒食症などの摂食障害、アルコールなどの依存症、万引きなどの嗜癖行動などの治療できる体制ではありません。
✔未成年の診療は基本的に行なっていません。
✔すでに当院に通院されている方のご家族が受診を希望される場合、お引き受けできるケースとできないケースがあります。
夫婦関係でもめている場合の配偶者、親子関係で葛藤がある場合の親または子などはお引き受けできません。
弁護士が係争中のお二人を同時に弁護できないのと同じように両者の立場にたってご支援することができないからです。
✔土曜日は大変込み合います。初診後間もない方や、おりいった話がある方、家族面談など特別な診察時間をご希望の方は土曜日を避けていただきますようお願い申し上げます。事前にお伝えくだされば、医師が必要と判断した上で時間調整させていただきます。
✔上記の「他の機関」は特定の機関を示していません。保険医療機関に限りません。
お電話でご相談内容をご専門とする他の特定の機関をご紹介することもありますが、
それぞれの機関にはそれぞれのポリシーがありますので、当院で他の機関の受け入れ状況は分かりかねます。
ご自身でお探しいただき直接ご相談していただくようお願いしております。
初診でボタンの掛け違いを少なくし、同じ方向を向いて治療を共有していけるかどうか、大変重要なことです。
どのようなご希望があるのか、詳しくお聞かせください。当院を安全基地とされる方とそれが難しい方がいらっしゃると思いますが、当院の安全基地に入れなかった方も当院以外の安全基地があるはずです。がっかりしすぎないでいただきたいと思います。
こちらで対応できないのは、あなたのせいではなくて、当院の対応能力の限界によるものです。
当院を安全基地とされた方には家族同様の思いやりを持ってお役に立ちたいと心より思っています。
どうぞご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
長文に最後までお付き合いいただきありがとうございました。
院長
当院では当院通院中患者さんの健康を守るためにインフルエンザ予防接種を行なっています。
小学生以上の方が対象です。
注射の費用は4000円(税込)です。当院二回目は3000円です。(在庫がない場合もございますので電話でご確認ください)
なお、65歳以上の高齢者は市から補助が出て安くなる場合があります。
上尾市は令和1年10月20日から令和2年1月31日まで補助金が出て1500円で接種できます(65歳以上)。
さいたま市は令和1年10月20日から令和2年1月31日まで補助金が出て1600円で接種できます(65歳以上)。
そのほかにお住まいの方は市にお問い合わせください。
予防接種は必要ないという方もおられますが、インフルエンザで脳炎にかかる方も少なくありません。
そのような悲劇が起きないようにみんなで予防して蔓延を防ごうというのが予防接種の考え方です。
お互いに守りあっているという意識で予防接種を受けることが大切だと思います。
なお、当院通院中であっても小学生未満、妊婦・妊娠の可能性のある方、卵やワクチンにアレルギーのある方、当日体温が37.5℃以上ある方は当院では接種を行いません。
当院では更年期障害の治療にも力を入れて参りました。スーパーローテが必修になる前の世代としては珍しく身体科にもしばらくの間身を置いていたため、身体からの視点もあること、そして東洋医学への興味があり、一般科では相手にされないことが多々あるいわゆる自律神経失調症と言われる不定愁訴にもきちんと耳を傾けてきたこと、そういった背景があり、一般的な精神科医より熱心に見えるかもしれません。
今日は治療の幅を広げるために、打ち合わせをいたしました。より自然な形で更年期障害の治療を行える選択肢を増やします。
当院では当院通院中患者さんの健康を守るためにインフルエンザ予防接種を行なっています。
私も2回打ちました。
当院二回目は3000円です。
小学生以上が対象です。
成人の場合1回の接種でも良いとされていますが、ワクチンの有効率は、1回接種だと予防効果が64%、2回接種だと94%とされています。
1回目の予防接種を行い、1か月程度経過してから2回目の予防接種を行うといっそう効果が高まりますので(ブースター効果)
受験生や仕事を休めない職業の方、医療関係者、肺炎などのリスクのある65歳以上の高齢者などは2回接種することをお勧めします。
予防接種は必要ないという方もおられますが、インフルエンザで脳炎にかかる方も少なくありません。
そのような悲劇が起きないようにみんなで予防して蔓延を防ごうというのが予防接種の考え方です。
お互いに守りあっているという意識で予防接種を受けることが大切だと思います。
なお、当院通院中であっても小学生未満、妊婦・妊娠の可能性のある方、卵やワクチンにアレルギーのある方、当日体温が37.5℃以上ある方は当院では接種を行いません。