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初診予約

10月 8, 2022

当院の受診を勧めない理由。

今日は土曜日。

平日より少し早く帰宅。

帰り道、夜の公園を散歩。

今日は適度に湿度があり、気温も涼しく気持ち良い。

初診も複数件診察し、一日全力で達成感がある。

精神科では、適当な気持ちで受診したひとには軽めの診察を、真剣な気持ちで受診したひとにはしっかりと診療する必要があるという考え方もある。

当たり前のようで実はむずかしい。じっくり話を聞かないとどちらかわからないからだ。

精神療法でこころの深いところに立ち入るというのは、こころの手術をするようなイメージである。

なんとなく興味本位でふらっと立ち寄った、手術を受けるつもりのない患者さんにいきなり手術をするのも不適切だし、

本人が手術を望んでも、手術が適切でないこともある。

真剣に治療しようと腹を決めてきた患者さんに、5分で適当な薬だけ処方するのも残念だ。逆に手術をうける気満々で来た患者さんであっても設備やマンパワーも整っていないところで心臓の手術を始めてはいけない。

適当に受診した患者さんを軽く診察するのはよいと思うが、軽く診察しただけで、患者さんを沼に引き摺り込むような安定剤を安易に処方するということもやってはいけないと私は思う。

初診を5分ですまして大量の患者を捌く金儲け主義の医療機関は初診待ちが不要で便利だし、カジュアルに受診した患者さんにはマッチしていると思うが、デパスとかハルシオンなどの強烈に依存性のある薬をいきなり処方して定期服薬させるのは悪意があるとしか思えない。(善意でデパスをたくさん処方する内科や整形外科の先生には、予後を悪くしている事実を現場からお知らせしたい)

真剣に受診した患者さんに精神療法という調理を施した処方薬をお渡しすることこそ意味があるのだと思う。処方された薬を飲むということは処方した医師を信頼して服薬するのであり、心理学的には母親がこどもに愛情のこもった食事(母乳)をたべさせる(飲ませる)行為に似たところがある。こどもは親からの何か良いものを取り込むのである。

私にとって処方する薬は患者さんへの誠意であり、その愛情は過多(大量処方)であってもいけないし(過保護や過干渉は虐待の一種である)、毒(いびつな愛情、不適切な処方)であってもならないと思う。

実際のところ、時間には限りがあり、初診というはじめての出会いで深入すべきかどうか、どちらにするか早い段階で決めざるを得ないという現実がある。

初診のように十分なセッションを2回やれるような医療資源の余裕は一切ない。当院のように初診でしっかり時間をかけるところは医療経済的にも効率もわるいし、医師も疲弊する。

当院のスタンスは初診で患者さんの物語を理解し、その背景にあるものを評価し、精神療法のアイテムとして意味のある処方を患者さんにしっかりを渡すことである。

疲弊するが、うまくいけばとても達成感がある。また、丁寧に診察している積み重ねで実力もついていくような気がする(気がするだけだと困るけど)。

数だけこなしても中身のない診療をしていればいつまでも空っぽのままだ。

大量に患者さんをさばいて金儲けし、財布の中は一杯になっても、医師としては空っぽのままだったな、と思いながら人生をおしまいにしたくないと思っている。

しかし、体力にも限りがあるし、バランスをとるのはとても難しい。無駄に疲弊することは避けなければならない。

当院ではミスマッチが起こらないように、あらかじめ電話でどういった治療を希望しているのか伺っている。

電話で詳しく話したくないという患者さんは、本当に当院を受診しないことをお勧めする。

これはお互いのためだ、本当に。

そしてミスマッチは違った側面からも防ぎたい。

一点目は、自分が手術できるレベルの事案かどうか見誤らないこと。手術してからできませんでしたって、誰も望まない。自分のスキル、設備、マンパワーなど総合して引き受けて良いか判断しないといけない。

二点目は、患者さんの中には精神科医を愚痴や不満のはけ口でサンドバックにしてよいと考えている人もいる。これを転移という考え方で治療に結びつける治療もあるが、限られた時間の中でやるには相当なスキルが必要だ。

話を聞いてほしい、という患者さんの中には、文字通り自分の話を一方的に聞いてほしいだけで、治療を望んでいるわけでもない方が実際にいる。(こういう人は、アドバイスも聞き入れるつもりがないし、服薬も拒否することが多い。相手から良いものを取り込むことができない)

保険診療という医療資源を無駄遣いして、目の前にいる医師の時間をいくらでも奪ってよいと考えているひともいる。

そういう人に全力で治療に当たってしまうと、ミスマッチが生じ、真剣にやっても患者さんにも不満しか残らないし、医師の消耗もはげしく、本当に必要な人にエネルギーをそそげなくなるのである。

全例に適当な診察をおこなっている医療機関であれば、そういった医師の消耗は少なくてすむという側面もある。

誰もハッピーにならないことは出来るだけしたくない。

また、私自身の命を削ってすり減らしていくだけの診療も本当の意味で患者さんをハッピーにしないと思う。まじめに診療している仲間の中には、「命を削って仕事をしているこの感覚に疲れた」という精神科医も少なくない。社会的にご自身が満たされない不満や怒りを医療従事者に当たり散らす方も増えてきており、弱者を装った人に医療従事者が傷つけられることも少なくないのである。

当院ではスタッフを守ることも重視しており、現在はそういった患者さんは皆無である。それを実現するためにはそれなりの摩擦がある。私のやり方は正しさという点からはベストだとは思っていないが、患者さんのためならスタッフを傷つけても仕方がないとは全然思わない。

これらの問題にどう向き合っていくのかまだ答えは出ていない。

 

 

 

 

 

 

7月 13, 2021

雷恐怖。

最近毎日のように雷鳴を聞いている気がします。

雷を異常に怖がり、日常生活に支障をきたしている人もいます。

雷に対する特定の恐怖症、つまり雷恐怖と言います。

当院にもたまにではありますが問い合わせがあります。

しかし、雷恐怖の治療は学んだことはありません。

今の学生や研修医はどうか知りませんが、私が学んだ時代の精神医学の関心は、統合失調症と内因性うつ病に向いていたと記憶しています。

おそらく今でも雷治療の治療マニュアルは存在しないと思います。

お問い合わせに対しては「雷恐怖の治療経験はありません。他をあたっていただきどこも対応していないようでしたらまたご相談ください。その時は何かお手伝いできるか考えます」と答えていました。

その後連絡が来ることはなかったので、どこかで適切な治療が受けられたのかもしれません。

気候温暖化で雷雨の頻度が高くなったからでしょうか、徐々に当院に通院中の患者さんからも雷恐怖の治療のニーズが出てくるようになりました。治療経験に乏しいことを正直にお伝えした上で、ご希望される方には、試行錯誤しながら治療を行ってきました。

数人しか治療していないので治療成績云々は語れません。

ただ、雷恐怖と言ってもさまざまな要因があることがわかってきました。

とあるケースでは発達障害(ASD)の傾向があって、特に音に対する過敏性がある人は、親和性があるような気がしています。

また、別のケースでは、虐待を受けてきて、父親の怒鳴り声と雷鳴がダブってフラッシュバックするPTSDの症状を呈している方もいました。

細かく見ていけば、色々な要因が見えてくると思います。

薬物療法としては、過敏性を和らげる方向で治療してみました。半分の人は効果を認め、残りの人は効果がかなり限定的か、全く効果がない印象でした。

雷恐怖に対する心理療法としては、雷がいつ生じるか直前まで予測ができないという点で難しくなっています。

EMDRが適応できるのか不勉強でわかりません。

世の中にはVR(ヴァーチャルリアリティ)エクスポージャー法という治療もあるようです。残念ながら当院の財力ではバーチャルリアリティを導入して暴露療法をすることは非現実的です。そのような施設と比べると当院の雷恐怖の治療は時代遅れのものかもしれません。

そういう点からも、雷恐怖の治療を専門で行っているかと問われたら、専門では診ていないと答えるしかないです。

余談ですが、雷恐怖の愛犬の治療に挑戦したことがあります。

犬は嗅覚も聴覚も敏感で、人間でいうところのHSPに近い状態ですので、恐怖症にはなりやすいのではないかと考えています。

まさに、VRエクスポージャーらしきこともやったことがあります。

モニターに雷の映像を、スピーカーからは雷鳴を出力して徐々に慣らせていこうと試みました。

しかしっ!!

犬は完全に無反応。。。

犬は賢いので、本物の雷か録音した雷鳴かすぐに聞き分けてしまったんですね。。。

もしかしたら人間のVRも同じことが生じないのでしょうかね。

どなたか詳しい方がいたら教えてください。

 

結論:当院では雷恐怖を専門に診療しておりません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この時期、急な雷鳴が発生することは日常茶飯事です。

雷を異常に怖がり、日常生活に支障をきたしている人もいます。

雷に対する特定の恐怖症(雷恐怖)と言います。

当院にもたまに問い合わせがあります。

しかし、雷恐怖の治療なんて学んだこともありません。

治療マニュアルもありません(笑)

以前は「治療したことがないのですが、他に当たって他も対応してなければまた相談してください」とお伝えしていました。

その後連絡は来ることはありませんでしたので、どこかで適切な治療が受けられたのかもしれません。

毎年気候温暖化で雷雨が目立つようになったためか、徐々に、通院中の患者さんからも雷恐怖の治療のニーズが出てくるようになりました。

治療経験がないことを正直にお伝えした上でご希望された方には、色々と調べながら、試行錯誤治療をしてきました。

ほんの数人の治療なので、治療成績がどうかもはっきり言えることはありません。

ただ、雷恐怖と言っても色々な要因が考えられるということがわかってきました。

とあるケースでは発達障害(ASD)の傾向があって、特に音に対する過敏性がある人は親和性があるように感じています。

また、虐待を受けてきて、父親の怒鳴り声と雷鳴がダブってフラッシュバックするPTSDの症状を呈している方もおられました。

細かく見ていけば、色々な要因が見えてくると思います。

薬物療法としては過敏性を和らげるような方向で治療してみました。半分の人は効果を認め、もう半分の人は効果は限定的か、全く効いていないような印象を持ちました。

雷恐怖に対する心理療法については、雷がいつ起きるかわからないという点で難しいものとなっています。

世の中にはVRイクスポージャー法という治療もあるようですが、当院の財力ではバーチャルリアリティを導入して暴露療法を行っていくのは非現実的です。そのような施設に比べると、当院の雷恐怖の治療は原始的なものかもしれません。

そういう点からも、雷恐怖の治療を専門で行っているかどうかと聞かれたら、専門では診ていないと答えるしかないです。

余談ですが、雷恐怖の愛犬の治療に挑戦したこともあります。

犬は嗅覚も聴覚も敏感で、基本的に人間で言うところのHSPに近い状態ですので、恐怖症にはなりやすいのではないかと考えています。

まさにVRイクスポージャーらしきこともやりました。

モニターに雷の映像を映し、スピーカーから雷音を鳴らせて徐々に慣らせていこうと試みました。

しかしっ!!

犬は無反応。。。

賢い犬には、それは本物の雷ではないとわかっていたのでした。

そりゃそうだよな。。。

だから、人間で行っているVRイクスポージャーもよほどリアルでないと難しいのではないかな!?と思ってしまいます。

詳しい方が居られたら教えてください。

 

結論:当院は、雷恐怖を専門に診療しておりません。

ご了解いただけますようよろしくお願いいたします。

 

補足:どうしてこんな細かく専門なのか専門でないかのお話をしたのか経緯を書きます。

以前、初診の申し込みのお電話がありました。

雷恐怖の治療をやっているか?という問い合わせでした。

いつも通り、当院は正直に答えました。

院:雷恐怖は数人程度の治療経験で、今のところ改善は五分五分です。専門的にみているというわけではありません。

それでもよろしければ診察させていただきます。ただ、初診予約が立て込んでいますので、大変申し訳ありません、予約は2ヶ月先になってしまいますが、いかがなさいますか?

患:じゃあ予約で。

院:では○月○日が最短ですが、ご希望の曜日などございますか?

患:じゃあ○月○日で。実際受診したら、実は専門外で雷恐怖1回も診た事無いなんてことねえだろうな!?

院:えっ、えええ?? 先ほど正直に申しあげた通りなのですが。

 

ということで、お話が通じておらずおそらく発達障害の方と推察されますが、どうやらご本人は確実に専門的な雷恐怖の治療を受けたいのだろうと理解し、こちらからお断りして、専門のところをご自身でお探しいただくようにお伝えしました。当方でも近隣で雷恐怖を専門的に診ている先生は把握していません。

初診予約を希望する方向けに詳しく説明書をお書きしているのはこういう電話でのトラブルが実際にあるからです。

世の中には実にいろいろな方がいらっしゃいます。

誇大広告は嫌いですし、正直に対応できる能力の限界をお示しした上で治療契約を結ぶのが当院としての誠実な姿勢であると考えています。

患者さんが「大丈夫。うちに来れば100%治るよ。私に任せなさい」という言葉を聞きたいということは痛いほどわかっています。

実際にそのようにおっしゃる先生を見たことがあります。ただ、私はそういう嘘はつきたくないのです。

医師と患者さんの相性は色々。マッチングが良ければいいのではないでしょうか?

選択を間違えないように私は詳細を記しています。

 

 

 

 

 

 

10月 30, 2018

初診のご予約は年明けになります。

おつらいところ大変申し訳ありませんが、年内の初診枠は全て埋まってしまいました。ご紹介状があっても調整が難しい状況となっています。さいたま市や鴻巣を含めますと新規の開業診療所も多数ございますので、ぜひそちらにご相談ください。ご迷惑をお掛け致しますが、ご了承ください。

また、EMDR  というトラウマカウンセリングについてお問い合わせをいただくこともありますが、現在全ての枠がうまっています。当分の間は受け入れができません。また、当院に通院中の患者さんのみのオプションですので、それを目的とした受診希望の方の受け入れも行なっておりません。カウンセリングを目的とした方は他の施設にお問い合わせいただくようお願いします。ご了承ください。

上尾メンタルクリニック院長

9月 13, 2017

初診のお申し込みの前に必ずお読みください。

当ホームページをご覧いただき誠にありがとうございます。

初診をご希望されているということは、何かお困りのことがあると存じます。

お困りの方に対して親切でありたいと日々思っております。

一方で医療に対する要求水準は年々高まっており、過度な期待をお持ちの方もいらっしゃいます。

病気として保険診療で対応できる部分と、そうでない部分もあります。

当院ではお電話で詳しくお話を伺い、当院で対応可能かどうか判断させていただきます。

お電話で詳しくお話しになりたくない方は当院へのご相談をご遠慮ください。

当院でお役に立てないことがあることに関しては私にとってもつらいことなのですが、全ての方の安全基地になれるというわけではありません。

ご要望内容が当院の対応範囲を超えていると判断した場合はお断りさせていただきます。

紹介状があってもお受けできないことがあります。

どなたでも、勇気を出して電話をかけたのに対応が難しいと言われたら良い気持ちはしません。

そのようなことを少なくするために事前にご理解いただきたいことがあります。

長文ですが、当院のポリシーを記載いたします(おもに当院の限界のお話です)。

 

✔当院は完全予約制となっております

初診診察に必要な時間を確保するために、再診の方がご予約を入れることが出来ない枠を作っています。

1日に確保できる枠は限られますので、ご予約が先になる場合が常態となっております。(2−3ヶ月間の予約が埋まると、予約の受付自体をしばらく中止にしています。)

当院では初診をとても大事なセッションと考えています。

初診をいい加減に行うことでボタンの掛け違いが将来取り返しのつかない事態を引き起こす可能性があるからです。

当院では診療の質を維持するために初診予約制を固持しています。

貴重な時間を確保しているために、初診を無断でキャンセルされた方は信頼関係を築くことが難しいと判断し、その後の診察はできません。

 

タイムリーな診療も大切なことです。予約が要らない即日初診受け入れ可能な施設は大変貴重な存在であることも間違いありません。

専門を極めた診療を半年以上の予約待ちで、数万円の自費で行なっている施設もあります。

いろいろな機関があり、良い悪いだけではなく何を優先させるかの問題となります。

✔️当院のキャパを超えた患者数を受け入れてしまうとお一人お一人の診療の質が低下してしまいます。ご予約が混み合って来た場合、初診の受付を休止する場合がございます。タイミングの問題でお断りせざるを得ないことがあります。申し訳ございません。

✔初診の申し込みのお電話をいただく前に、ホームページの「受診の流れ」をご熟読、当院の趣旨にご同意の上お電話をください。

お電話でご本人から詳しくお話をお伺いします。ご本人以外からのご相談は承っておりません。

最初にお断りしているのですが、「どうして電話でこんなこと話さなければいけないのか」と怒り出す方がおられますが、

詳しくお話をお伺いして当院で対応可能か、あるいは他の機関が適切か、保険医療での対応範囲かどうかなど総合的に判断させていただいています。

この方式はのちのちの診断や治療にとても重要な手がかりとなるため、省くことは致しません。

さらに、診察では診断や治療に必要なさらにプライベートなことを伺っていきます。

お電話で詳しくお話しになりたくないようでしたら、他の機関でのご相談をお勧めいたします。

言いたくないことはあっても構いませんが、秘密主義が行き過ぎる人は治療になりません。なかなか治療が進展しない方に大きな隠し事があったということはしばしば見られることです。

もちろんトラウマに関わることはデリケートに扱うように注意しております。

また、ご家族からのご相談は受けておりませんので、家族相談を行っている別の機関にご相談ください。

 

✔お話を伺ったあと、当方でお電話でのやり取りの様子や内容などを確認します。医師が診察の合間を縫ってチェックさせていただきますので、その間はお待ちいただき、再度お電話をかけ直していただきます。このシステムにもご納得いただけない方は当院へのご相談をご遠慮ください。

お電話のやり取りで、電話対応者に高圧的な態度をとられたり、無理な要求をされるかたは、治療をお断りします。精神科の治療ではとくに信頼関係が大切になってきます。最初から不信感が強かったり、攻撃的なかかわりがありますと、良好な治療関係ができないのは明白です。ボタンの掛け違いどころか、ボタンをかけることすらできません。

お電話の段階でトラブルになる方は初診をお受けすることができません。(ごく普通のやり取りでトラブルになることはありません。一部の方です)

それに私はスタッフをとても大切にしています。スタッフに暴言などを浴びせる方は許容いたしません。DVや虐待防止は自らのクリニックから行うべきと考えております。

 

✔「とりあえず一回だけ話を聞いてほしい」という方もたくさんいらっしゃいます。セカンドオピニオンも含め、医療相談的な内容は対応しておりません。申し訳ございません。

✔初診予約の順番、待機期間につきましては、ご相談内容によって診察に必要な時間枠が異なります。予約の順番と予約できる枠が前後することがございます。

ですから、初診の予約待機期間のだいたいの目安はお伝えできますが、具体的な初診待期期間は内容をお伺いしてからでないとお答えできませんお話をお伺いする前に「初診はいつになるのか」と具体的な初診待期期間について明らかにするよう強く追求される方は、即日受診可能な他の機関にご相談ください。

✔️身の上相談、近隣トラブル、離婚や不倫など夫婦関係の相談、恋愛相談、育児相談などをメインの主訴とされる内容は扱っておりません。よくわからない時はお電話で治療対応可能な範囲かご相談ください。基本的に精神科医はカウンセラーではありません。私の人格が優れているわけでも、経験が豊富なわけでもありませんので、アドバイス的なことはご期待なさらないでください。

✔「とにかく話を聞いてほしい」という主訴がメインの方は当院ではお受けしておりません。深い理由がありますが、一般の方には難しいので詳しくは省かせていただきます。もちろんお話の内容から言語表出を促した方がよいと当方が判断する方は例外です。なお、当院では病気や薬についてのきちんとした説明は当たり前の前提です。診療に必要なことはこちらから質問させていただきます。話を聞いて欲しいのか、症状を治療したいのか混同されているかたが時々いらっしゃいます。とにかく話を聞いて欲しい!いう方は他の機関をご利用ください。

また、当職は人間サンドバックではありません。今までの人生で積み重なった怒りを目の前の私にぶつけられても困ります。

✔️診断書目的の受診はお断りする場合があります例えば、ご本人が治療を必要としないのに休職の必要性を証明するよう要求される場合、事実関係を把握できない内容に関して訴訟のために本人の一方的な訴えに沿った内容の診断書を要求する場合、適応ではないのに障害者年金を得るための診断書を要求する場合、勤務先にサボタージュや特別な待遇を受け入れさせるための目的の診断書を要求する場合など。そのような疑念が生じると判断した場合はご希望内容の診断書作成に一切応じられません。目的を達成するために、受診者がご本人にとって都合の良いことしかお話にならないことがあります。偏った情報の中でニュートラルな判断ができないため、公文書である診断書を受診者の求めに応じて発行するということはできません。当院では診断書目的の受診には基本的に応じない方針としました。不当に診断書を利用する行為は詐欺となりますので、通報する場合があります。

 

✔人格障害(パーソナリティ障害)の治療は当院ではできません。お電話の内容から人格障害であると判断した場合はお断りいたしますが、ご本人が自覚されていないことが多いので、受け入れが難しい根拠をお伝えできない場合があります。

私の経歴上パーソナリティ障害の方を救急医の立場からも精神科医の立場からも診察していたことがありますが、私の治療スタンスとは相性がよくないことが多いと感じてきました。自分のよくない点を治したいのか、周りをコントロールしたいのか混同されている方がいます。治療目的が共有できず、安全基地も壊されてしまうことがあります。申し訳ありませんが、私にはパーソナリティ障害を治療する能力が足りません。当院での治療をご希望されてもご本人にとって有益になりませんので、パーソナリティ障害の治療ノウハウのある機関をお探しになることをお勧めいたします。不適切な治療を受けてこじれてしまうことは避けたいものです。

✔️攻撃性や暴力性が著しい方の治療は当院ではできません。当院は通院されている方の安全基地として在りたいと考えています。怒鳴ったり、物を壊したり、騒いだり、暴力を振るうことは他の患者さんの脅威となります。静かで穏やかなクリニックであり、そこが当院の良い特徴としたいのです。

✔️お薬をどうしても使いたくないとおっしゃる方もおられます。症状内容によっては治療がうまくいかない場合があります。

また、服薬に対する構えは、対人関係における大事な意味合いを持つことがあります。お電話で必ず「服薬に抵抗感があるかどうか」をお伝えください。

悪い意味での「薬漬け」は当院でも反対の姿勢ですが、最初から薬無しでの治療に拘っていらっしゃる方は、「薬に頼らない治療」を謳っている機関などにご相談ください。

逆に大量の薬を希望される方も受け入れが難しい場合もございます。薬を指定して強く処方を要求する方も薬物依存の可能性があり、当院での治療ができません。

 

✔すでに当院に通院されている方のご家族が受診を希望される場合、お引き受けできるケースとできないケースがあります。

夫婦関係でもめている場合の配偶者、親子関係で葛藤がある場合の親または子などはお引き受けできません。

弁護士が係争中のお二人を同時に弁護できないのと同じように両者の立場にたってご支援することができないからです。

 

✔医師を診察させていただくこともありますが、守秘義務を守りながら医師としての活動でお会いしたりする場面など

治療関係との両立がとても難しいことがあります。

ご相談内容にかかわらずお断りさせていただくこともございますので悪く思わないでください。

いきなり診察ではなく、私に関係者を通して直接個人的にご相談される場合は可能な範囲でお答えします。

 

✔土曜日は大変込み合います。初診後間もない方や、おりいった話がある方など特別な診察時間をご希望の方は土曜日を避けていただきますよう

お願い申し上げます。事前にお伝えくだされば、医師が必要と判断した上で時間調整させていただきます。

 

✔上記の「他の機関」は特定の機関を示していません。保険医療機関に限りません。

お電話でご相談内容をご専門とする他の特定の機関をご紹介することもありますが、

それぞれの機関にはそれぞれのポリシーがありますので、当院で他の機関の受け入れ状況は分かりかねます。

ご自身でお探しいただき直接ご相談していただくようお願いしております。

 

初診でボタンの掛け違いを少なくし、同じ方向を向いて治療を共有していけるかどうか、大変重要なことです。

どのようなご希望があるのか、詳しくお聞かせください。当院を安全基地とされる方とそれが難しい方がいらっしゃると思いますが、当院の安全基地に入れなかった方も当院以外の安全基地があるはずです。がっかりしすぎないでいただきたいと思います。

こちらで対応できないのは、あなたのせいではなくて、当院の対応能力の限界によるものです。

当院を安全基地とされた方には家族同様の思いやりを持ってお役に立ちたいと心より思っています。

どうぞご理解のほどよろしくお願い申し上げます。

院長

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

5月 22, 2016

1年半ぶりの開花

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上尾メンタルクリニック院長です。

1年半ぶりに開花しました。

立派な大きな花をつけています。

何があっても生きていることは立派なことです。

 

今日は88歳の大学名誉教授の大先輩とお会いできました。

癌や類天疱瘡を患われ、ご体調がとてもすぐれなかったのですが、

先日急性硬膜下血腫で意識不明となり絶体絶命の状態にありました。

当時は瀕死状態で、もし回復しても高度の高次機能障害を残すことになりそうでしたが

奇跡的に回復され、今日は電車に乗って食事をご一緒できました。

大変ありがたいことです。

人の命は自分も含め、いつお終いになるのかわかりません。

今日会った人が今度はあえないかもしれない。

お会いした一人ひとりを胸の中にしまい、毎日を歩んでいます。