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メンタルクリニック

5月 19, 2025

自己肯定感って。

今日の診察の中で、患者さんと「自己肯定感」についてお話しする場面がありました。

「自己肯定感が低い」

「自己肯定感を高める」

そんな表現が巷で溢れています。

メディアでも若干誤解してこの言葉を使っており、多くの方が少し違った捉え方をしていると思います。

「俺ってすごいぜ」

「俺、完璧」

「ラーメン、つけ麺、僕イケメン♪」

こんなふうな感覚が「自己肯定感」としてイメージされていますでしょうか?

最後のはちょっと違うかもしれませんが・・・しかも古いか、、、

 

以前のブログでもお話ししたことがありますが

「自己肯定感」ってもっと控えめなもので

「これでいい」

「こんな私だけど、それでいい」

「これで〜いいのだ〜これで〜いいのだ〜ボンボンバカボン、バカボンボン」

という感覚です。

最後のは昭和世代にしかわからないかもしれませんが、笑。

すごくなくて全然いいのです。

キラキラしていなくていいのです。

インスタで羨ましがられる生活しなくて全然構いません。

 

私の場合、精神科医として「これでいい」と思えるようになったのは正直最近になってからかもしれません。

医療が生身の人間を相手にしており、まだ解明されていないこともたくさんある中で、「完璧な医師」というのは成立し得ないのですが、ずっと完璧になりたいと思ってきました。どんなに勉強してもどんなにあがいても、わからないことがたくさんあって、うまく行かないことがある。

でも、クリニックをはじめて10年間、ひたすら丁寧に、納得がいくまで、特に初診を大事に診察して最初の見立てとその後の答え合わせをするということを繰り返してきました。

5分の初診で患者数をこなす医師もいれば、初診の大半を心理士やPSWに任せて最後だけ医師の診察で締めくくるという医療機関も多い中、医療経済上とても効率が悪いと言われようが、専門医が最初から最後まである程度の答えが出るまで時間をかけて初診を行うということを愚直に繰り返してきました。患者さんが抱えているものが大きな場合は2時間以上かける場合も少なくありませんでした。

その結果、やっと自分なりに納得のいく見立てができるようになってきました。

決して完璧でも完成でもありませんが、ひとまず、今のやり方で良いと思えるようになってきたのです。

折しも、患者さんからのポジティブなフィードバックを次々といただけるようになり

それを噛み締めています。

10年前とは別の次元になってきました。

 

ここ1週間の例では、

「今まで何十年と人に理解されないだろうと思って話すこともしなかったけれど、今回先生に話してみようと思って理解してもらえるという体験が衝撃的でずっとあった胸のつかえがとれました。先生はすごいとおもいました」

「はじめて先生に傾聴してもらった時、水中にいるような一瞬空気が止まったような、なんだこの静寂な世界はという感覚がしたことを覚えています。自分のこだわりが足を引っ張っていることに気がつきました」

「当たり前のようにたくさん話をさせてもらいましたが、自宅に帰って友人に話したら、こんなに初診でじっくり聴いてくれてきちんと評価してくれるところは他にないよって言われました。本当にありがとうございます」

 

こんなありがたい感謝の言葉をいただきました(ご本人たちのお言葉其のまま)。

その他にもお褒めの言葉を頂戴しました。

 

俺ってすごいぜ!

 

あれ?なんか違いますね、そういう話ではありませんでしたね。。。

これはうぬぼれに近いかもしれません。

うぬぼれはよくありません。

すみませんふざけてしまい、ちょっと照れ隠しです。

 

これからも健康に気をつけながら、しっかりとした診療を行なっていくという今までの方向性でやっていきたいと思っています。

 

さて、冒頭の「自己肯定感」。

やはり生育環境の影響は大きく、親からの心理的虐待など受けてきた方が「自己肯定感が低い」大人になりやすいと感じています。

虐待の難しい問題は、「こんなことをするひどい親」なのだけれど、「やっぱり親に愛されたい、認められたい」「親だから嫌いになれない、親のことがどうしても気になる、親を否定しきれない」という葛藤が生じやすく、自分自身のあり方に混乱が発生してしまうことです。この矛盾した葛藤があるからこそ虐待の問題は苦しいのです。これは人生の長い間の課題となります。

こういった被虐待の問題を抱えた人たちが、その苦しみから抜けるためには、一旦「親は自分の望む形では愛してくれないのだ、事情があってそういうことができない人なのだ」と親に期待することをいったん諦めることではじめて再生が始まります。

自分の頭の中、心の中に棲みついて、「自分を否定する、責める、見捨てる親」の存在に気がついて、自分なりの親との適切な距離を見直す必要があります。

例えば、親とはお盆と年末年始にしか会わない、年に1回連絡を取るだけにする、別居する、

あるいは一切関わらない、そんな選択肢もありだと思います。

自分でどのような距離を保つか選ぶのです。

そこからはじめて辛かった自分を慰め、癒し、育てて再生することが始まります。

 

そういった一連の再生を支援するために「心の安全基地」が必要となるのです。

患者さんのことをしっかりと理解し患者さんの持つ本来の良さをきちんと評価してあげる「心の安全基地」となることが開院のテーマでした。

10年ほど前のブログに書いたかもしれませんが、当院のロゴマークはそのような意味を持っているのです。

 

当院で全ての方を受け入れることができないのは心苦しいのですが、多くの方に「心の安全基地」を実感していただけるようになったことはこの上ない喜びです。

いつもありがとうございます。

https://www.uta-net.com/movie/3150

 

ちなみに親子関係のカウンセリングなどは当院ではやってませんので悪しからず。

虐待親の治療も行なっていません。

治療対象となる症状を抱えた方々の背景にある問題を、診察の中でタイミングを見計らってご指摘したり、助言したりしながら症状の改善を目指すのが当院の治療となります。

5月 18, 2025

診療報酬加算算定や選定療養費等に関する書面掲示

当院における診療報酬加算算定や選定療養費等に関する書面掲示

 

令和7年5月18日

 

院内掲示事項

当院は保険医療機関です。

保険証

受診当日に有効な健康保険証、マイナ保険証、資格確認証をご提示ください。

資格が有効か確認できない場合は自費診療となりますのでご注意ください。

保険資格の更新、変更、資格喪失の場合は必ず受付にお申しでください。

 

 医療法第十四条の二にもとづく院内掲示

一  管理者の氏名

八木義和

二  診療に従事する医師の氏名

八木義和

三  診療科目

精神科・心療内科・漢方内科

四  当院の診療日及び診療時間

初診・再診ともに完全予約制(初診は電話のみで直接のご来院での予約はできません)

診療時間 月曜 火曜 水曜 木曜 金曜 土曜 日曜
午前(10:00~13:00) 診療 診療 診療 休み 診療 診療(9:30~13:00) 休み
午後(15:00~19:00) 診療 診療 休み 休み 診療 診療(14:30~17:00) 休み

休診日は、以下のようになります。

  • 毎週木曜と日曜日
  • 国民の祝日
  • 年末年始、ゴールデンウィーク、盆休みなど
  • その他、院長が定める日

臨時の休診日については、当院ホームページに随時掲載しております。

公務や研究会のために閉院時間が変更になることがございますのでご注意ください。

 

予約料(選定療養費)制度について

初診予約料 5,500円(税込)(初診にかかる保険診療費とは別にかかります)

※2025年6月1日以降に初診申込をされた患者様、最終来院日より3ヶ月以上経過し再診を希望される患者様にご負担いただきます。(3ヶ月以上経過している場合であっても医師の判断により予約料不要となる場合もございます。)
※健康保険や公費が適用されない自費の金額となります。
※お約束した診察開始時間から30分以上お待たせした場合は、予約料は徴収いたしません。
(ただし、お約束のご来院時間に遅刻されていないこと、問診票を事前に完成させ提出していること、紹介状などお約束した書類など事前に提出されていることが条件です)

 

 明細書発行体制等加算

当院では、医療の透明化や患者様への情報提供を積極的に推進していく観点から、領収証の発行の際に、使用した薬剤の名称や行われた検査の名称など個別の診療報酬の算定項目の分かる明細書を無料で発行しております。プライバシーの観点から明細書が不要な方は受付にてお申し付けください。なお、当院では領収書、明細書の再発行は致しませんので大切に保管ください。

 夜間・早朝等加算

厚生労働省の規定により、平日の18時以降、土曜日正午以降に診療受付をされた場合、「夜間・早朝等加算」を算定しております。ご了承下さい。

 

一般名処方加算

当院では、後発医薬品(ジェネリック医薬品)のある医薬品について、特定の医薬品名を指定するのではなく、薬剤の成分をもとにした一般名処方(一般的な名称により処方箋を発行すること※)を行う場合があります。

一般名処方によって特定の医薬品の供給が不足した場合であっても、患者さんに必要な医薬品が提供しやすくなります。

一般名処方とは、お薬の「商品名」ではなく、「有効成分」を処方せんに記載することです。

 

長期収載品の選定療養の場合

これは当院で加算を算定するものではありませんが、重要なお知らせです。

国が医療費を抑制するために後発医薬品(ジェネリック)を使用することを推奨しています。後発医薬品がある薬で先発医薬品の処方を患者様が希望する場合は、薬局にて特別の料金(選定療養費)を支払うことになりますのでご了承ください。

 

医療情報取得加算

オンライン資格確認を行う体制を有し、必要な診療情報を取得・活用して診療等を行う体制の整備を行っております。マイナンバーカード保険証をご利用いただけます。

※公費負担受給者証(自立支援医療、生活保護受給者証、重度心身障害者医療費受給者証、ひとり親家庭医療費受給者証等)については現時点ではマイナンバーカードでは確認できません。必ず原本をお持ち下さい

 

医療DX推進体制整備加算

当院は、以下のように医療DXを推進し、医療情報を活用した質の高い診療を提供することを目指します。

オンライン資格確認等システムで取得した医療情報等を活用して診療を実施しています。

マイナ保険証利用を促進するなど、医療DXを通じて質の高い医療を提供できるよう取り組んでいます。

電子処方箋の発行も可能です。

電子カルテ情報共有サービスについては、精神科での詳細な個人情報の共有には反対ですが、今後の動向を見て導入を検討いたします。

 

情報通信機器を用いた診療(オンライン診療)

当院での継続的な通院実績があり、病状等によりご自宅での診療が必要な患者様は、医師の判断により自宅でスマホやパソコンなどによる診療が受けられます。初診患者様は受けられません。

保険診療費の他に自費で通信手数料がかかりますのでご了承ください。

当院では情報通信機器を用いた診療を算定しております。

  1. 厚生労働省「オンライン診療の適切な実施に関する指針」に沿って診察を行います。
  2. 原則として、急変時などの緊急時には必要な対応を行います。
  3. 必要に応じて対面診療をご案内します。
  4. 必要に応じて、専門医・専門医療機関を紹介します。
  5. 情報通信機器を用いた診療の初診の場合には向精神薬を処方いたしません。

 

 

 

 

保険外負担に関する事項

◇保険外項目等について (税込み額)(消費税10%)

 

インフルエンザ予防接種 4,000円

高齢者インフルエンザ市町村規定額

肺炎球菌予防接種 8,000円

高齢者肺炎球菌予防接種 市町村規定額

帯状疱疹(不活化ワクチン) 予防接種 1回 22,000円

普通診断書           5,500円

自立支援医療診断書(初回)           5,500円

自立支援医療診断書(2回目以降) 3,300円

※その他の書類については、会計窓口にお声がけ下さい。

 

予約料(選定療養費)制度について

初診予約料 5,500円(税込)(初診にかかる保険診療費とは別途ご請求させていただきます)

※2025年6月1日以降に初診申込をされた患者様、最終来院日より3ヶ月以上経過し再診を希望される患者様にご負担いただきます。(3ヶ月以上経過している場合であっても医師の判断により予約料不要となる場合もございます。)
※健康保険や公費が適用されない自費の金額となります。
※お約束した診察開始時間から30分以上お待たせした場合は、予約料は徴収いたしません。
(お約束したご来院時間に遅刻されていないことが条件です)

 

 

 

4月 20, 2025

素敵なレビューをありがとうございます。

良い評価・口コミをいただきありがとうございます。

 

この方も長い初診受け入れ中止期間をお待ちいただいた方ですね。

大変お待たせして申し訳ありませんでした。

と同時に当院の価値を見出していただき心より感謝いたします。

 

全ての初診に2時間以上かけているわけではなく、必要に応じてどこまで掘り下げるか考えながら診察を行なっています。

今回は問題の根っこが幼少時の環境にある症状を認めたため、駆け足かつ長時間お話を伺いました。

怖くて辛いお気持ちに蓋をしてずっと頑張ってこられたご様子が手に取るようにわかりました。

診察でだいぶお疲れになったり、お気持ちが揺れたかと思います。

 

これまでに受診された医療機関では解離症状を伴う不眠に対しての診断や治療がなく、不眠=睡眠薬で対処されていたようでした。

不眠の原因は何か?可能な限り背景を掘り下げていくだけでも色々なことがわかることがあります。

このようなことからも初診の段階でボタンをかけ間違わないようにしっかりと評価することが大切であると常日頃思っております。

 

時間がかかったり簡単ではないと思いますが、誠心誠意の診療を心がけて参ります。

症状に一喜一憂せずじっくりとゴールに向かって進んでいきたいですね。

 

4月 16, 2025

綱渡りと初診の醍醐味。

前回のブログで仕事量が増えすぎて、毎日綱渡りと書きました。

カンペキっ。

 

患者さんにお渡しする書類はなんとか間に合っていますが、

最近カルテ作成が遅れがちで。

 

今はまた初診の受付を中止にしていますが、

初診はとても大事なセッションだと私は思っています。

せっかく初診のために時間を無理やり作っているのだし、

初診をちゃんとやらなくて、いつちゃんと診るというのでしょうか?という感じで。

 

症状や病気の内容にもよりますが、複雑性トラウマの方などの病歴は大概混みいっています。

「そんなことある?」と驚くような過酷な生育環境だったりして、話を聞いているとキリがなくなることも。

患者さんの時間前後感覚や記憶も曖昧で、とっ散らかっていることも少なくありません。

というわけで初診に2時間〜2時半かけてしまうことが最近続いてしまって、私もげっそりです。

(2時間もどうやって作っているの??

外来やっている医師なら当然疑問に思うでしょう。

もちろん連続して2時間は確保できません。

前半と後半に分けて、患者さんには休憩を挟んでもらいます。

その間に再診の患者さんを次々と診ていくのです。)

 

ただ、「話したくないことを無理やり聞かれた」ということにならないように注意しなければなりません。

トラウマについては患者さんの反応を見ながら慎重に伺います。

その前の段階で、「詳しく話したくないという方は当院を受診しないでください」とHPにもしつこく掲示していますし、

電話の段階で秘密主義の匂いがする人やあまり触れられたくなさそうにしている方は、他の機関にご相談していただくように誘導します。

その上で診察しているので、ほとんどの患者さんは率直に話をしてくれます。

 

まずは患者さんの緊張度合いを見て、雑談から入っていくこともあります。

最初は症状や経過の確認をし、診断のあたりをつけ、徐々にその背景となる生育歴や発達の傾向、家族歴を伺っていきます。

患者さんの言ったことをおうむ返しにしながらカウンセリングするのが基本ですが、私はあえて私が理解した言葉に言い直して患者さんに一つ一つ私の理解があっているかどうか確かめながら先に進めます。

大体前半の段階ではすでに患者さんのテーマを見出しているので、あとは占い師のようになっていきます、笑。

患者さんに言われる前に患者さんの特性などを次々に当てていくと、患者さんの目が輝いてきます。

「理解してもらえた」という感動が湧いてきた心の動きを感じると、私もだんだん乗ってきて、患者さんとシンクロしてきます。

「手に取るようにわかる」状態が共感の極みです。

最後は、今どういう状態なのか、どうしてこうなったのか、特性や生育歴、遺伝的な要素などの背景と関連があるのか、できるところまで詳しく説明します。

ご本人が話したい!って思う範囲で伺っているので、滅多にありませんが、たくさん話しているうちにトラウマの蓋が開きかけてしまうことが稀にあります。そうならないようにしていますが、そうなったとしてもちゃんと責任を持ってフォローしますよ。

 

大変だけど、やりがいはあります。

 

一方で当院では少数派ですが思考がまとまらず、意思疎通が難しい方がいます。

そういう場合は、共感ではなく、単に症候・症状の評価にとどまります。

これはどの精神科医がやっても同じですね。

 

あれ、最初に書こうと思っていた内容からそれました。

カルテの作成が遅れるって話。

流石に2時間に及ぶ診察のカルテを診療時間内にまとめるのは困難で、後回しになります。

最近は再診1回目の時までに初診のカルテができていなかったり・・・

頭の中にエピソードが入っているうちに、他の患者さんと混同しないように書かないといけませんね。

割とインパクトのあるエピソードなので、結構細かく覚えています。

 

ということで、今日はもう眠いので、寝ます・・・

12月 14, 2024

初診のお申し込みの前に必ずお読みください。2025

当ホームページをご覧いただき誠にありがとうございます。 ver.2025年

まず、最初に当院の初診は電話のみによる完全予約制で、直接のご来院はご遠慮いただいておりますこと、ご承知おきください

こちらの内容をご覧になっていない方は、一旦電話を切らせていただきます、

お読みになってから再度ご連絡ください。

お読みになってご納得されない方は当院受診はご遠慮ください。

当院ではお電話で詳しくお話を伺い、当院で対応可能かどうか判断させていただきます。ご希望内容によっては例え紹介状があっても、ご要望にお応えできない場合がございます。

お電話で詳しくお話しになりたくない方は当院の受診をご遠慮ください。

また、フリーダイヤルではありませんので、通話料金は自己負担となります。

 

✔当院は完全予約制となっております

初診を無断でキャンセルされた方はその後の診察はできません。また大幅な遅刻をされたり、お約束の診療情報提供書を提出されない、あるいは医療機関から医療機関へのお手紙である診療情報提供書を患者様が許可なく開封されている場合は当院での診療ができない場合がございます。

 

お電話で症状でお困りのご本人から詳しくお話をお伺いします。ご本人以外からのご相談は承っておりません。

✔当院にはケースワーカーがおりません。衣食住がままならない、生活環境が酷すぎる、家庭の問題にすぐに介入する必要がある、本人に受診や治療の意志がない、あるいはご本人の能力的に生活が立ち行かないなど、治療の前にケースワークが必要な状況では当院ではスムーズに治療につなげられずお役に立てない可能性が高いです。近隣に日本屈指の多機能型精神科診療所もありますので、そのような機関などをご検討ください。

✔当院には入院できる施設はございません。入院が必要な方、入院を要する状態になると予見される方(入院歴があって現在服薬が不安定な方も含む)、入退院を繰り返している方は、入院施設のある機関あるいは入院施設のサテライトクリニックなどをお勧めいたします。

✔「とりあえず一回だけ話を聞いてほしい」という方もたくさんいらっしゃいます。セカンドオピニオンも含め、医療相談的な内容は対応しておりません。1回の診察で診断するだけでは、手術しかけたまま終了するような中途半端な状態で終わることになることもあり、ご本人に悪影響を及ぼす可能性がありますので、当院ではお受け致しません。治療をご希望の方を優先させていただき、全力でこの先の治療を踏まえた診察、診断、告知を行うのが当院の診療スタイルです。

✔️当院では「カウンセリング」を行っていません。身の上相談、近隣トラブル、離婚や不倫など夫婦関係の相談、恋愛相談、育児相談、職場での人間関係やパワハラ、生きがいについてのご相談などをメインの主訴とされる内容は扱っておりません。

✔️診断書目的の初診受診はお断りする場合があります。(美容師免許、すでに療育手帳をお持ちのかたの知的障害者年金、すでに当院通院中の方で当院が適応と認めた場合の精神障害者手帳診断書、精神障害者年金診断書などを除く)

✔パーソナリティ障害、反抗挑戦性障害、素行障害、攻撃性の強い発達障害の方の治療は当院では対応するスキルがありません。

✔拒食症などの摂食障害、アルコールなどの各種依存症、万引きなどの嗜癖行動などの治療できる体制ではありません。自助グループなどと連携したノウハウのある施設をお勧めします。

✔未成年の診療は基本的に行なっていません。

✔土曜日は大変込み合います。初診後間もない方や、おりいった話がある方、家族面談など特別な診察時間をご希望の方は土曜日を避けていただきますようお願い申し上げます。事前にお伝えくだされば、医師が必要と判断した上で土曜以外で時間調整させていただきます。

✔お電話の段階で当院で対応ができないと判断させていただいた内容の場合、特定の機関をご紹介いたしません。

それぞれの機関にはそれぞれのポリシーがありますので、当院で他の機関の受け入れ状況は分かりかねます。

ご自身でお探しいただき直接ご相談していただくようお願いしております。

 

初診でボタンの掛け違いを少なくし、同じ方向を向いて治療を共有していけるかどうか、大変重要なことです。

どのようなご希望があるのか、詳しくお聞かせください。

こちらで対応できないのは、あなたのせいではなくて、当院の対応能力の限界によるものです。

当院を安全基地とされた方には家族同様の思いやりを持ってお役に立ちたいと心より思っています。

どうぞご理解のほどよろしくお願い申し上げます。

長文に最後までお付き合いいただきありがとうございました。

院長

 

 

 

 

 

 

 

12月 13, 2024

ありがとうございます

グーグルからレビューの書き込みがあった知らせがありました。

今日も初診受け入れ中止のためお断りした電話のどなたかが腹いせに毒を吐いていったのかな?

と被害妄想的にメールを開くと(笑)(悪いレビューの時は知らせないシステムにしてほしいね、笑)

ところがどっこいこんなお褒めの言葉を頂戴しました。

ありがとうございます!!

なんだか、患者さん目線だけでなく治療サイドの目線まで盛り込まれて、ややもするとこれ書いたの医師?と思ってしまうくらいの内容です。私にはどなたかわかりますが、とてもよく勉強されています。

今日はこれとは別に医療従事者の方から丁寧な感謝のお手紙をいただきました。

わざわざ直筆のお手紙、嬉しいですね。

来年は良い年になりますように!!

11月 15, 2024

10周年のお祝い。

当院に通院されている医療従事者の方から10周年のお祝いを頂戴しました。

「シャンパンの泡のようにたくさんの幸せに先生が包み込まれますように」という温かいお言葉を添えて。

大変苦労されたのですが、前向きにお過ごしで、こちらが泣けてきてしまいます。

ただ、これは高価なプレゼントですので、生活にすぐに役立つような何かをお返しにご用意いたしますね。しばしお待ちください。

私は患者さんのことを大事に思っていますが、患者さんも上尾メンタルクリニックをとても大事に思ってくださいます。

私の開院のコンセプト通り、「大切な人を任せたいと思えるクリニック」が実現しつつあり、

家族も診て欲しい、親友を診て欲しい、大事な患者さんを診てほしいなどとご依頼をいただくことが多く、

同業者の立場のある先生にも主治医として選んでいただけることは、誠に幸せなことです。

しみじみとありがたさを実感します。

患者さんが上尾メンタルクリニックを我がごとのように感じている様が垣間見れることがあります。

患者さんがご家族を連れてきて、「ここは広くて綺麗でいいでしょ」などと誇らしげに説明してくださる姿を見ると

我々の心もホクホクします、笑。ご自身の安全基地として感じてくださっているのだなととても嬉しいです。

 

丸10年クリニックをやってきまして、ギリギリ私が納得するレベルでの診断評価ができるようになりました。見立てが大きく外れるということはほとんどなくなってきました。最初の電話の段階でかなり先のことまで見通せるようになってきました。初診ではその答え合わせとさらに詳細を詰めて、治療方針の相談まで行います。しかし治療に関してはまだまだ改善の余地はあります。病院勤務時代は他の医師と自分を比べて相対的には寄り添うタイプだと思っていました。しかし、寄り添えない人、寄り添えない状況もあり、また尊敬する先生と比べて「私は優しくないな」と感じることも少なくありません。優しさがあれば、もう少し患者さんの腹が決まるのを待ってあげたりするのだろうなと思う場面もあります。ただ、私の体力や気力も限界があり、無理に優しくしようとしたら私が壊れるかもしれません。今は仕方ないかな。

昔の人気のガムの復刻版。

貴重なものもありがとうございます。

 

私も元気が出てきました!

がんばります。

 

人との絆で

元気でる

人間だもの。

上尾みつを。

 

 

8月 16, 2024

臨時休診明け。

臨時休診明け。

どうやら今の所休み中に事件や事故が生じたという連絡はありませんでした。

毎回ドキドキしますが、ほっとしました。

 

広場恐怖の患者さんが、4時間高速渋滞を耐え、船にも乗ってこれたという嬉しいご報告。

思えば20年以上前、まだ不安神経症とパニック障害の区別さえできない精神科医が多かった時代、

私は「パニック障害と広場恐怖は合併することはあっても同じものではない!治療も同じではない!」と繰り返し訴えていました。

その結果?近隣の医療機関でも広場恐怖や嘔吐恐怖などの恐怖症の概念が広まってきました。(実はその背景にある発達特性まで詳しく評価しているところはまだ少ないです)

まだパニック障害と治療を変えているところは少ないですが、私の処方をそのまま模倣して処方されているところも出てきました。

 

上尾メンタルクリニックの広場恐怖症専門外来は一定の成果を上げてきたと言えると思います。

 

今は睡眠専門外来を頑張っています。

耳鼻科や内科で睡眠時無呼吸を扱っている先生の中には、解剖学的な問題で無呼吸やいびきが生じている側面だけをみて治療をしている場合がありますが、睡眠の問題はいろいろな問題が複合的に組み合わさっているので、そんなシンプルではありません。

睡眠薬が本当に必要な状態かどうか、脳の発達の観点からみた感覚過敏や同一性による過覚醒の持続があるのかどうか、

発達障害によるリズム障害や特発性過眠症の有無などの視点を含めて睡眠をトータルで評価する必要があります。

 

これからも細かく深掘りしたこだわりの診察による診断治療を行なっていきます!

6月 13, 2024

嬉しゅうございます。

猛烈に忙しくて、睡眠不足で、

今日は本当は友人に誘われたジャズライブを観にブルーノートに行く予定でしたが、

キャンセルすることになって、

あ〜きついな〜とため息まじりのおじさんに

こんなメールが。

 

過分にお褒めいただき、嬉しいやら恥ずかしいやら。

この方の文章が綺麗で美しくて、なんだか背筋がスッと伸びました。

私も毎日全力で診療しています。これは、ほんと。

それゆえ、ものすごく一所懸命に診療しているのに、極端に失礼な態度を取られたり、仇で返されるようなことがあると、

やっぱりそれなりにピリッとした受け答えをすることもあります。

ですから、このような評価をしてくださる方というのは、この方ご自身がこの綺麗な文章と同じ心で受診してくださっているということなのです。

ありがとうございます。

額縁に入れて診察室に飾りたいな、笑。

 

 

12月 18, 2023

わざわざ。

バリバリのビジネスマンでもないのに毎日メールが100件近く届きます。

さばききれないので、DMは極力受け取らないようにしているし、配信中止の手続きを行なってなるべくメールの数は減らすようにしています。

中には知人からのディープな相談だったり、返信内容を考えるのにとても時間がかかるものもあります。

バタバタしていると返信し忘れてしまうメールがあったり、見逃してしまうことも時々あるのです。

 

事業主なのでGoogleビジネスを管理しているのですが、Reviewがあるとメールに着信があります。

先ほど見過ごしていたそのメールに気が付き、確認しました。

当院を評価してくださるレビューは、レビューするのが趣味な人がついでに書き込んだような体ではなく

わざわざ私にメッセージをくださるためにアカウント作って手間暇かけて書いてくださっている感じがとてもするのです。

これはかなり心が温まりますね。

正直本当に嬉しいです。

 

この方がよく理解してくださっているな、ということの一つに

「はっきりと言う」という点があります。

意識してはっきり説明するようにしています。

はっきり言うと傷つく場合もありますが、

そうしないと伝わらないことが多いのです。

患者さんが自分のことを理解できるようになることは患者さん自身の力になります。

治療の過程で明らかになって、このタイミングだと思った時に共有していけるよう気を配っています。

 

もちろんわからないこともありますが、当院ではできるだけ初診時に見立てをはっきり説明するし、質問をいただいたらできる限りの説明を怠りません。(1回に10個とか質問される方も居ますが、それはごめんなさい、全部は答えられません)

 

上記の点をご評価いただき、よく気がついてくださってわざわざ手間をかけてお伝えいただき大変励みになります。

至らぬ点も少なくないと思いますが、これからも力を尽くして参ります。

心より感謝申し上げます。