月曜日、火曜日と夜に予定が入っていましたが、クリニックの仕事が忙しくて
両日とも断念。関係者の方、すみませんでした。
本日は頑張ってADHDの講演、討論会に参加してきました。
大宮の睡眠や発達に詳しいベテランの先生ともお会いできました。
クレバーな先生のお話を伺うのは学ぶことが多くとても楽しいです。
レベルの高い先生方と情報交換することが、自己研鑽でもっとも重要かもしれません。
逆に志の無い同僚ばかりの職場に居つづけることは自分の能力をつぶしてしまうことになります。
みぞれの降る中、公務をはしごしてきました。
午前中は県の児童相談所、
午後は県のリハビリセンターで知的障害者の更生相談。
クリニックでは現在の体制の事情から、児童思春期や自閉症などは「専門外」として扱っていない分野なのですが、
私の師匠がこの分野での第一人者ということもあって、とても大事な分野だと認識しています。
検査などの数字には出てこないであろう微妙なニュアンスを、知的障害の方や発達障害の特性を持つ方に感じ取ることができるようになりました。
児の発達と母親との愛着の問題も切り離すことができません。小さいころにネグレクトされ親から捨てられ施設に入った子が多くの問題を抱えて過ごしていることも少なくありません。
師匠のこどもの診療はこども中心で、とても愛があふれていました。虐待をしている親と対決することも少なくありませんでした。
まずはこどもひとりだけに診察室に入ってもらい、丁寧に時間をかけて話を聞いていきます。どの程度の力があるのか評価するのと同時に、親には言いにくい、親の問題を聞くことができます。
本人と相談して親には内緒にしてほしいと言われたことは内緒にしてこどもとの信頼関係を醸成することをまずは優先します。緻密な対応が必要となっており、非常に高度で専門的な治療を行っていました。
私もそのスピリットを継いでいきたいと思いましたが、現在の体制では十分な治療ができるとは言えません。中途半端にやるのにはどうしても抵抗感がありました。
最近は児童精神科を標榜する医療機関もちらほら見られています。
しかし内容はピンキリで、とても児童思春期専門と宣伝するには?な機関もあります。
「こどもの治療は親の希望なんだから、子供だけから話を聞く必要がない」とこども不在の治療を行っているところや、
親への不満や友人関係の不安などを言語化できずに不登校になっているこどもをひたすら叱咤激励するだけ、とか
びっくりするような機関があります。
まあ、私の立場で言えるような話ではありませんね。
でも自分のこどもを診てもらいたいと思えるような機関は限られます。
ご時世としては財政難から診療報酬を引き下げる方向にしか動きませんが、ますますきちんとしたことをやろうとするところほど成り立たなくなっていきます。
中途半端でもやらないよりかはましなのでしょうか?何かもう少し役に立てるようなシステムを考えたいと思います。
今日は昼休みに会議がありクリニックを抜け出しました。診療も絶え間無くトイレも我慢していたので、疲れからか眠けに襲われていました。今週も公務などスケジュールがつまっておりなかなかやりたいこと、やらなければいけないことが進みません。同時並行に課題をこなしているなで、何か抜けそうになることも多々あります。手帳をマメに確認しながら、クリニックのスタッフの記憶力に頼りながら大きなすっぽかしなく過ごしています。
明日は大変なので気合い入れていきます。
今晩はストレッチしてぐっすり寝ます!
本日は自治医大にて聴講。
高名な漢方の先生でも、耳鳴りの治療はお手上げだそうです。
当院にも耳鼻科や脳外科でお手上げな耳鳴りやめまいの患者さんがたくさん来院されます。
ただ、めまいや耳鳴りでは脳腫瘍や脳血管障害などきちんと精査して異常がないことを確かめないといけません。椎骨脳底動脈循環不全もチェックしないといけませんし、はじめて知りましたが前前庭動脈の単独虚血で末梢性のめまいが生じるそうです。これはもうそうとうなハイレベルな神経内科医でないと診断できないのではないでしょうか。
当院ではMRIなどできませんので、身体科の先生の診断を信じるしかありません。
そういった流れで他でお手上げだった方で当院で治療効果が認められるかたは10人に2-3人くらいでしょうか。
やはり難しいですね。
また、むずむず脚症候群に対する治療として使えそうな漢方のレパートリーも増えました。早速使ってみようかと思います。
今日は夜から研修。
超実践的な内容で、充実した内容でした。
帰宅してテレビをつけると、
TBSドラマ「君が心に棲みついた」
が放映されていました。
夕食をとりつつ何気なく見ていると、
精神科医としては あちこちに気になるポイントが。
原作がどういう方か知らないのですが、作者は、主人公である小川今日子を通して発達障害の方の苦悩を描き出しています。発達障害といっても、いろいろありますし、それぞれの方の個性で千差万別なのですが、典型的なパターンの一例と言えます。
そして星名漣は自己愛性パーソナリティ障害と診断できるでしょう。
こんな風にドラマを見てしまうので、あまり感情移入しないですね。職業病です。
「こういう人は治療はできないけど、どうやって支援したらよいのだろうか」と頭を悩ませてみてしまいます。ときどき誤解されるのですが、精神科医は精神医学の専門家であって、心理のプロとは限らず、また対人関係のプロフェッショナルではありません。人間関係に対しての特別なアドバイスができるわけでも、精神科医自身が世渡り上手というわけではありません。人によりますけど。
いろんな方の人生をみながら自分自身も勉強しつづけます。