法人化20周年の式典に参加できなかったのですが、会長・理事の方がわざわざクリニックにいらして個別に表彰していただきました。
思いがけないご訪問に驚きました。
ちょっと、
と言うのは嘘で、
めちゃめちゃ嬉しいですね。
当院では睡眠ドックを行っております。
今回、またとないお値打ち価格でキャンペーンを行います。2023年4月で終了です。
自宅で任意の5日間脳波の検査をしていただき、睡眠の質を評価し、アドバイスを行っております。
2日間の簡易コースも選択できるようになりました。
【睡眠検査(5晩)】
5晩の計測でしっかりと睡眠を検査します。5段階での睡眠総合評価と専門家による個別の具体的アドバイスが付いた重厚な睡眠評価レポートをご提供します(全16ページ)。
<こんな方にオススメ>
・睡眠をより詳しくしっかりと調べたい
・専門家による個別の具体的なアドバイスが欲しい
・詳細な睡眠の質はもちろん、睡眠習慣や各種睡眠トラブルも詳しく調べたい
【睡眠検査 lite(2晩)】
2晩の計測で手軽に睡眠を検査します。5段階での睡眠総合評価と主要な睡眠トラブルのリスク評価が付いた睡眠評価レポートをご提供します(全4ページ)。
<こんな方にオススメ>
・より手軽に安価に睡眠を詳しく調べたい
・詳細な睡眠の質を確認したい
・睡眠時無呼吸症候群が心配
あなたの睡眠しらべてみませんか?
ちゃんと眠れていないと、こんな影響があります。
こんなお悩みも睡眠が関係している?!
自宅でできる精密検査!(脳波測定のため、おでこや首にシールを貼りますので、ご自分で貼れない方はご家族に貼っていただく必要があります)
睡眠の質を知るには、脳波計測が最適です
申し込みはお電話の上ご来院いただき、申込書と同意書、問診票にご記入いただきます(メールアドレスが必要です)。
睡眠で気になっていること、検査で知りたいことをお伝えください。
遠方の方など電話でお申し込みいただくこともできます。
窓口で費用をお支払いいただくか、お振込みを確認させていただいた時点で契約成立とし、その後QRコードと検査のIDをお知らせします。
WEBでの手続きが完了次第、検査キットを1〜2週間後にご自宅にお送りいたします。
任意の5晩の検査(あるいは2晩)を終えたら、お早めにキットを返送してください。(最初の検査も含め、毎回機器の充電が必要です)
結果は2~3週間後にご自宅にお送りします。
さらに院長による解説オプションをご希望の方はご来院の予約をお電話でお願いします。
2023年4月までのキャンペーン価格は【睡眠検査(5晩)】は24000円、【睡眠検査 lite(2晩)】は15000円、さらに当院院長による解説、治療の必要性についてのアドバイス、質疑応答をご希望の場合はオプションで追加料金3000円となっております(ご来院による説明あるいは電話での質疑応答)。
珍しく土曜が祝日で私にとっては恵みの2連休となりました。
ラナンキュラスの季節で、鉢植えを買ってみました。
また、自宅の気になっていたところの掃除や片付けをしました。
紙ものの片付けが苦手でしたが、紙片付けの講習を受けてみたところ
新しいアイディアを得ることができました。
生まれてから残っている若かりし自分や思い出となる写真が出てきました。
必要なものかと言われればそうではないかもしれません。
写真を全て処分するか悩みましたが、お掃除の先生が「節目写真館」という会社を紹介してくれたのを思い出しました。
古い写真を全てデジタル化してくれるというものです。
写真やアルバムの保管場所は必要なくなりスッキリします。
過去を振り返ると、「あの時に戻りたい」とか「あの前に戻りたい」という気持ちが出てくるかもしれません。
あるいは、全く違う人として生まれたかったと思う人もいるかもしれません。
バカリズムの升野さん脚本、竹野内豊さん主演の「素敵な選TAXI」というTVドラマが2014年頃放映されていました。
乗客が望む過去までタイムスリップして連れて行くことができる「選TAXI」の運転手と、様々な人生の失敗に苦しむ乗客がやり直したい過去にさかのぼって、その選択をやり直すというストーリーでした。
過去に戻ってやり直しても結局同じ結果になってしまうというような結末だったと記憶しています。
そして、今現在放映されている安藤サクラさん主演の「ブラッシュアップライフ」も人生を何周もやり直すというストーリーです。
升野さんに「人生をやり直したい」というテーマがあるのかな、と感じる作品です。
私も人生の後半に入り、後悔ないよう未来を選択して生きていきたいです。
別の家に生まれることも、過去のやり直しもできませんから。
今日は慶應社会精神医学研究会の先生のお話。
当院では十分に行えていない領域です。
当院では社会機能が維持されている患者さんが多く、あまりその必要性がないということもありますが、精神科にも地域包括支援をという流れがあり、どのように関わっていくか課題になりそうです。
今日は睡眠障害のうち過眠傾向のある障害についての勉強会。
当院では睡眠ドックを行っていますが、検査のレポートは有名な先生に作成していただいております。
今回はその先生のご講演でした。
1998年に覚醒維持と関連のあるオレキシンを発見した柳沢先生のグループです。
不眠症の治療では第一選択薬と言っても良いオレキシン拮抗薬(ベルソムラ、デエビゴ)をご存知の方も多いと思います。
【ナルコレプシー】ナルコレプシーという病気を聞いたことはあるかと思います。これもオレキシンと関連した病気です。(ナルコレプシー・タイプ1はオレキシン欠如、ナルコレプシータイプ2はオレキシン機能およびドパミン機能低下を想定)
視床下部腫瘍、多発性硬化症、頭部外傷、筋ジストロフィー、プラダウィリー症候群、パーキンソン病、サルコイドーシス、脳梗塞などに伴った症候性ナルコレプシーはタイプ2に分類されます。
ナルコレプシーは昼間に強烈な眠気の発作が生じ、寝てしまいます。楽しい、嬉しい、驚きなど強い情動が沸いた時に体の力が抜けてしまうカタプレキシー(情動脱力発作)や、寝入りばなに幻覚を体験したり(入眠時幻覚)、寝入りばなに金縛りにあう(睡眠麻痺)などが認められます。居眠り発作は15分程度で、目覚めはスッキリだと言います。
【特発性過眠症】特発性過眠症はナルコレプシーと似ていますが、カタプレキシーはなく、そのほかのレム睡眠関連症状の頻度は低いものです。特発性過眠症はドパミン機能の低下が想定されておりますが、モディオダールの処方で効果を認めるときも、効果が得られない時もあります。当院では発達障害との関連性を疑って注目していた疾患です。(ナルコレプシーも30%以上にADHDの症状があることが報告されています。)長時間睡眠を伴うものと、伴わないものがあり、伴うものは有効な治療薬がありません(適応外処方で多少の改善は認めることがあります)
ナルコレプシーと違って居眠りは1〜数時間にわたり、目覚めが良くありません。10代から20代後半が好発年齢です。ナルコレプシーはもっと若いです。
ナルコレプシーも特発性過眠症もPSG、MSLTという精密検査が診断のため必要です。1泊2日の入院が必要で、検査技師さんが一晩泊まって検査します。私も研修医時代に終夜脳波などでお休みになる患者さんの枕元で流れてくる脳波を見て、患者さんの体動など書き込んでいく作業を夜通ししたことがありますが、かなりきつい作業でした。何度も寝落ちしそうになりながら患者さんを起こさないよう静粛に起きていないといけないのです。この点がネックで当院では精密検査を行っておらず、全国的にも検査ができる施設はとても少ないという現状があります。
【反復性傾眠症】クライネーレビン症候群(周期性傾眠症)のケースを1例経験したことがあります。数日から数週間続く過眠症状を年に数回から10回以上認め、その間は学校や会社などの社会生活を送ることができなくなります。国家試験には出ていましたが、精神科医でも知らない先生も多く、怠けているなどと誤解されて見逃されていることも多いのではないかと思います。
【睡眠不足症候群】臨床で意外に多いのが、睡眠不足症候群による日中の眠気です。これは2−3回通院すれば診断と解決ができます。
日中の眠気でまず除外しなければならないのは睡眠時無呼吸症候群です。当院では簡易検査を行っていますが、精密検査に迫る情報が得られ、詳しい分析をしてレポートにして差し上げています。(忙しい私にとっては結構大変なのですが)
【睡眠相交代症候群】睡眠相後退症候群に対する治療薬の使い方もあまり知られておらず、ノウハウがあります。
【若年性起床困難症】中高生の起床困難には色々な要因があると思いますが、昔は起立性調節障害という病名が使われていることがありました。
朝に血圧が低いために起きられないのではないかという仮説です。自律神経症状を伴うことは多いものですから、起立性低血圧(寝た状態から起き上がった時に血圧の低下が認められる)があるから、血圧を上げる薬を使えばいいという理屈です。しかし実際にそのような薬を使って不登校が解決することは少なく、血圧は問題の本質や原因ではないのです。今でも起立性低血圧が原因だと信じて治療している小児科医や精神科医がいます。どうして治らないのか振り返る必要があります。神林先生は「若年性起床困難症」という病名をご提案されていますが、まさにその通りだと思います。
【発達障害の睡眠障害】発達障害の人の中には衝動性や依存報酬系の問題を抱えた人も多く、アルコールやギャンブル、スマホ、ゲームにハマってしまう人がいます。夜のスマホやゲームで夜更かしして、朝起きられない人がかなり多く認められます。こだわりも強く、どうしてもやめられない場合は、朝起きられず登校や仕事ができない状態が長期化します。
中高生の不登校には発達障害の問題のほか、親との関係や学校でのいじめなど心理的な要因も関係していることがあり、何が原因なのか突き止めることが難しいことも少なくありません。
【長時間睡眠者】そのほかロングスリーパーによる起床困難も経験しました。診断がわからず、いつもご相談させていただいている睡眠の専門家にご診断いただき、納得することができました。日中の家事の段取りが悪く、入眠時間を早めることができない状況があり、なかなか症状を改善することができないケースでした。
【交代勤務睡眠障害】交代勤務の方の眠気も問題となることが多く、これはなかなか対応が難しいものです。
追記:当院では睡眠関連摂食障害に対する対応も早期から関心を持って行ってきました。
マイスリーなどの睡眠薬服用中の方に認められることが多いもので、寝る直前あるいは一旦寝てから起きて、炭水化物や高カロリーなものを異常に沢山食べてしまう症状です。オレキシンは摂食行動と関連します。薬による脱抑制だけが注目されていましたが、異なる機序も関連してそうです。また私の中で新しいひらめきがありましたので、そのような症状がある方はぜひご相談ください。
今晩は慶應認知行動療法研究会を聴講。
CBT(認知行動療法)、CFT(コンパッション・フォーカスト・セラピー)、DBT(弁証法的行動療法)を一般外来の中で自由自在に使い分けて予約なしで行っているという、スーパーな先生のお話。
患者さんは当然2〜4時間待ちくらいは当たり前でしょうが、なかなか出来ないことです。
卒後20年以下の若手とも言える年齢で、極め方がすごいのです。体力もあるのでしょうね。
参加者のお一人が「一生かかっても真似できない」とおっしゃっていましたが、私もそう感じたのでした。
医学、精神医学は特に、一昔前と一変しています。
経験がものを言いそうな精神科でも、ベテランが良いというわけでは全くなくなってきています。
新しい知見をしっかり学んだほうが自己流の経験よりもずっとアドバンテージがあると思います。
自分ではそれなりに勉強しているつもりでも、まだまだしっかりやらないといけないと思いました。
恩師の加藤雄司先生が愛した歌舞伎。
歌舞伎の中村勘三郎さんの言葉で、「型があっての型破り」というものがあります。
何かを習熟する時にまずは型を学んで身に付けてから、新たな方法を生み出していくというものです。
当院では広場恐怖症や社交恐怖に対して薬物治療と行動療法をミックスしたオリジナル治療を展開しています。
丸腰での行動療法よりハードルが低く、成功体験を繰り返しやすく、みるみる行動範囲が広がっていくのが目に見えて楽しいです。その分維持療法をしっかりやらないといけないというデメリットはあります。恐怖症の人にはチャレンジしていくマインドがないと症状はよくなりませんが、スパルタなカウンセリングを受けて悪化している人を結構見ます。スパルタな行動療法が必要なのは強迫症くらいではないでしょうか(私見)。
耳鼻科で対応しきれない不安やうつと関連しためまいや耳鳴りに対しても脳の感覚過敏仮説をたて、オリジナルの薬物療法と従来のめまい体操をミックスしたオリジナル治療も行っています。開院当初より時間があれば患者さんにめまい体操を一緒にやって指導もしまてきました。食いしばりや歯軋りとの関連も見出し、口腔外科と連携をとることもあります。
また、師匠の鈴木仁史先生の心身症、身体表現系の治療をベースにしてアレンジした、言語化が不得手な方の身体化症状に対するオリジナル処方もあリます。
トラウマ、悪夢、社交恐怖などの過剰な交感神経反応に対しては循環器でのトレーニングをベースにしたオリジナル治療を行っています。
精神療法では、必ず生じてくる転移も扱いますし(得意ではありませんが)、EMDRを一部使った混乱時の緊急避難的な対応もします(エキスパートではありません)。ドリルは好きじゃないので、認知療法より行動療法に重点をおいた簡易的な認知行動療法のエッセンスだけ真似て治療に使ったりもします。勤務医時代から患者さんと一緒にマインドフルネスやヨガをやったりしていました。
いろいろなものを取り入れて、自分なりの仮説をたて新しい試みも行っています。
しかし、どの病気にも「ガイドライン」というものがあって、標準的な治療方針が決まっています。
ますは型通りに治療する研鑽を積みます。
診断には操作的診断と言って職人でなくても誰でもトレーニングさえ積めば同じように診断名をつけることができるようなシステムも世界標準となっています。症状や経過だけで診断する方法で、原因や治療とそのまま結びつけられないデメリットがあります。
従来診断では精神科医の技量や感性によって診断名がバラバラになってしまうという問題点があったため、その点がクリアになりました。
診断も共通語として使える操作的診断の方法を習得することが必要です。
私の場合は北村先生から直接ご指導を受けるチャンスに恵まれ操作的診断もスムーズに行えるようになりました。
まずは基本を押さえないといけません。
基本を抑えて上で、新しい試みをすることになるのです。
型があっての型破りです。
しかし、操作的診断なんで馬鹿馬鹿しいと言う医師もいます。
従来診断と言われる、病態生理的な?視点に立った診断名は治療と紐付けしやすいし、本質は何か常に考えを巡らせるということも大変重要ではありますが、発達障害の詳細な知見が明らかになるにつれて、従来のうつ病の細かい分類などもちょっと怪しくなってきました。もう少しすると全く異なるうつ病などの分類ができるようになるのではないかと期待しています。
発達障害もちょっと前まではASDとADHDは合併しないと言われていたのです。両方の特性がある人を見て私は大いに混乱しました。当時の診断基準や教科書にはしっくりこない、納得がいかないことが沢山書いてあったのです。ようやく今になって納得できる答えが見つかってきたのです。とにかくどんどん知識をアップデートしていかないと間違った医療を続けてしまう可能性があるのです。
新しい型をまずは習得してまた次に行く、これが大事だと思います。
病態生理的な診断も日々バージョンアップし、操作的診断もバージョンアップします。
しばらくはこのダブルスタンダードで両方を用いて診断と治療を行っていく必要があると思っています。
この点にこだわって当院は診療を行っています。