上尾メンタルクリニック

八木 上尾メンタルクリニック

3月 17, 2023

高齢者のうつと認知症。

今日は慶應大学の三村教授のご講演。

LLD(LateLifeDepression)と認知症について。

慶應での研究は三村教授が就任されてからより一層活発になり、世界レベルとなっている。

認知症も発症してからの治療では間に合わないので、βアミロイドやタウ蛋白が沈着し始めたタイミングから治療ターゲットになっていく様相を呈している。

現段階ではアミロイドPETが可能な施設は限られているし、費用も30万円程度はかかってしまう。

スクリーニング的にアミロイドPETを行える状態ではない。

しかしAβ42/40などのバイオマーカーならばもう少し簡単に検査できるし、

なんと形態MRIでβアミロイドの沈着の状況を80%以上の確率で推定できる技術も開発した。

認知症治療が一気に加速する可能性がある。

高齢者のうつと認知症の鑑別は難しいとされてきた。

しかし、高齢者のうつでもアミロイドパチーだったりタウオパチーかもしれず、うつと認知症は移行あるいは併存していることも評価が必要で、治療も大きく変わっていく可能性がある。

先日は精神科の一部は神経内科に吸収されるのではないかと述べたが、慶應の研究を見る限り、むしろ精神科が神経内科の一部を吸収していくかもしれない。

認知症は治らないから、臨床がつまらないといっていた先生もいたが、これからはとてもやりがいのある仕事になるかもしれない。

 

3月 16, 2023

先週は忙しかった。

先週は忙しかったです。

通常外来も大混雑、初診の問い合わせの電話も鳴りっぱなしで息つく暇もありませんでした。

おまけに休日や診察後の夜間も依頼があり、医師を診察したり、産業医へのアドバイスを行ったり、会社の経営者の相談に乗ったり、

ハードな日々を送っていました。

SADや広場恐怖、パニック症、いわゆる「自律神経失調症」など当院でのオリジナル治療をお求めになりわざわざ遠くからお越しくださいます。恐縮です。

 

 

 

3月 15, 2023

三村將教授最終講義。

本日は慶應大学精神神経科学教室三村將教授の最終講義にオンラインで出席しました。

「Plus Ultra」と言う演題で、慶應大学の研究の世界レベルの成果や三村先生のライフワーク、さらなる今後の展望について語ってくださいました。認知症治療の最前線を産学協同(慶應ーエーザイ)で取り組んでいる様子も伺いました。認知症は発症してからでは治療が難しいので、症状が出る前の予防や治療がトレンドになっていきそうです。AIによる診断技術もかなりの精度が期待できるようです。

三村先生が東京大学に一旦進学してから慶應に入り直したことを初めて知りました。

三村先生のお話はいつも文系と理系のそれぞれ両極端の内容におよび、幅の広さ、厚みを感じます。

限界を決めないで、その先に向かって開拓していくことを強調しておられました。

研究をしていない私には忘れかけていた言葉として心に残りました。

臨床では患者さんの命やQOLに大きく関わることを強く意識しております。自分の限界をわきまえず無理に抱え込んで、残念な結果になっている状況を多々目にしてきましたので、私は自分の限界に対してシビアに評価しておりました。

ただ、自分の成長のためには少し自惚れ気味にチャレンジしていくことで限界を突破できる可能性があります。

この辺のバランスはとても難しいといつも思っていましたが、状況に応じてスタンスを変えていくことになるかと思います。

三村先生の次は1級上の学年の内田先生が教授に就任されます。

ご自身にも戦友にも厳しいタイプの先生なので、気合の入った成果を上げていくのではないかと期待されます。

私もちょっと気合いを入れ直して少し自惚れ気味にどんどん先に進むことも思い出したいと感じました。

渾身の診療に対してついてくる患者さん以外は相手にしなくても良いのだと言う強さも必要な場面もあります。

気合いだ、気合いだ、気合いだ!

 

 

 

3月 15, 2023

47 onushi様、ありがとうございます!

今晩も睡眠と認知症の懇話会に参加しておりました。

認知症に関しての地域連携について色々と考えさせられました。

と、いう内容でブログを書こうとログインする直前に、 Googleレビューに書き込みがあったという通知を目にしました。

すると、とても嬉しい書き込みが。

深いところまでご理解されていて驚きました。

素晴らしいです。

 

すでに削除されてしまった有難いお言葉も含め、良い評価をくださっている方は全てどなたかわかります。

皆様それぞれに直接お礼をお伝えしていないのですが、本当に励みになります。ありがとうございます。

 

 

 

 

3月 11, 2023

WBC。

ワイセ!

白血球!

 

じゃなくて、

・・・

WBC

ワールド・ベースボール・クラシック。

 

毎日途中からだけど観ました!

いきなり医者しかわからないボケをかましてすみません。

 

野村総一郎先生の「人生は勝ち負けじゃない」

を拝読したばかりで恐縮ですが、

やはり、勝つのは気持ちがいいですね。

ま、自分が勝ったわけではありませんが。

勝ち負けは人間の生存本能なのでなくならないとは思います。

 

最近のスポーツTVはルールとか豆知識とか解説しながらやってくれるので、詳しくなくても楽しめます。

野球ってコンタクトスポーツじゃないので陰で邪魔したりズルをしたりできないし、一人一人の成績が丸不裸になるフェアなスポーツなんですね。

スポーツもビジネスもフェアに行きましょう!

勝ち負けがあってもフェアにやって気持ちよく受け入れたいものです。

 

他院の悪評を口コミに書くようなフェアじゃないTK医師は尊敬できません!

3月 8, 2023

パウンドケーキ。

今日は忙しかった。

親友の好物のパウンドケーキ、ありがとう。

随分高級なものがあるんだな、東京には。

3月 7, 2023

ワンコインプレジャー。

以前手に入れたラナンキュラス。

ただいま。

この物価高の中、ワンコインで長く楽しめマス。

3月 5, 2023

心地よい疲労感。

土日にかけてみっちりと研修を受けました。

今まで数々の研修を受けてきましたが、ベスト5に入るくらい脳に汗をかく中身の濃いトレーニングでした。

EMDRや認知行動療法の研修などスーパーヴィジョンも含めるとかなりしっかりしたトレーニングになります。それらに匹敵するくらいのトレーニングでした。参加した精神科専門医指導医の平均年齢は40代でそれなりに経験豊富な医師ばかりですが、緊張で吐き気がしていたなどの言葉も聞かれ、皆様それなりのプレッシャーがかかっていたようです。

アドリブでロールプレイもありました。一つのロールプレイでは、36歳の男性、建設会社の現場監督が過労でうつ病を発症し、妻と上司に連れられ受診するという設定。その診察にあたる医師を指導する指導医の指導内容を評価するものでした。

私はそのロールプレイで「一見理解がありそうで、否定的なことばかりをいう上司」を演じました。

当院でも会社の方が面談を希望されてご来院いただくことがあります(要予約)

世の中にはいろいろな上司がいます。

その中でも設定にぴたりと当てはまる方がおられたので、その方をイメージして演じたところ、大好評でした、笑。

理解のない上司の部下は大変です。

上司ガチャで人生狂わされてしまうかもしれません。

親ガチャ、上司ガチャ。

人間不公平が前提です。

3月 3, 2023

3月4日土曜日臨時休診のお知らせ。

3月4日、5日と院長が研修のため不在となります。

お不便をおかけいたしますが、臨時休診となりますので、

お電話のお問い合わせは月曜以降によろしくお願いいたします。

なお、もともと予約外受診は受け付けておりませんのでご注意ください。

2月 28, 2023

人工知能技術と脳画像を精神医学に。

本日は表題の学術講演会に参加。

仕事と勉強の両立は時間的・体力的にきついものがありますが、

興味があり、少々無理をして聴講しました。

普段の精神医学とはちょっと視座の異なる完全科学的な話題でした。

ファンクショナルMRIは私が神経内科を研修していた時代に普及しはじめて、放射線科での研修では毎日脳のMRIの読影をさせてもらいました。急性期の脳梗塞を診断する有用な画像診断として画期的な技術だったと記憶しています。今後ファンクショナルMRIが精神疾患の鑑別に役立つ可能性が出てきました。そうなってくると精神医学も神経内科学に一部吸収されていく流れが出てくるかもしれません。

そもそも昔は神経内科と精神科は一つの科目だったのです。昔の先生は両方診ていました。

それが専門分化していき二つに分かれたのです。

で、また統一されていくかもしれないというのは面白い話です。

ただ、精神医学を全て脳科学に集約させていくと「人の心」がどこかに行ってしまう気もします。

AIロボットが「心って何?」と混乱しているコマーシャルが頭をよぎります。

少子高齢化でロボットによる介護が当たり前になるかもしれませんが、

どんな世の中になるのでしょうか。