初診の時は問診にたっぷりと時間を割きます。診断や治療についての説明も丁寧に行います。さらによほど時間が押していなければ、「わからないことはありませんか?何か質問はありますか?」と質問を受け付けています。
再診でも、患者さんから質問があれば必ずお答えしています。
むしろ質問には誠実にできる限りの回答をしています。これはもう私の性格といってもいいでしょう。質問されて無視したり答えなかったことは一度もありません。
ただし、診察のたびに毎回10個以上の質問を繰り返し、同じ説明をしても納得されず、私に「自分が期待する回答」を言わせるまで食い下がる方が5年に一人ほどいらっしゃいました。例えばアルコールに依存症の方が「アルコールを飲んでもいい」と私がいうまで「飲んでもいいか?」と繰り返し尋ねるケースです。その場合毎回診察時間が際限なく長くなり、次の予約患者さんを待たせてしまうのです。
そうしたとき「質問は大事なものを一つだけにしてください。一回の診察で一個。」「その件に関してはすでに何度もお答えしましたので繰り返しません」というお願いをすることがありました。
基本的に、質問にはきちんと答えます。
ただし、「わからない」というのもあります。
この「わからない」にはいろいろなレベルがあります。
・私がすぐに思い出せないだけ
・世の中には解答があるはずだが、私がしらない
・解答そのものが存在するのか不明
・わたしがわからないだけでなく、そもそも医学的にまだ解明されていない
もし解答がありそうで、治療や診断に関わるならば、「宿題」として持ち帰らせていただき、調べたうえ後日回答します。
私が最も大切にしていることは、わからないのに知ったかぶりをしないこと、そして難しい言葉で煙に巻くようなことをしないことです。知ったかぶりほど信用を失いことはありません。
私が顧客や患者の立場であれば、営業担当や販売員、医師などが「わからないときにどう対応するか」それを見てその人が信用できるか判断します。
以前、「質問にも答えてくれない。さっさと病院を変えたほうがいい」というレビューを書かれたことがあり、これはすぐにデマの書き込みだとわかりました。
誰が書いたのかは察しがついています。
私の正義感を疎ましく思う人もいて、そのデマに賛同する人もいたのです。
しかし、当院で実際に治療を受けていらっしゃる方なら、私の質問に対する向き合い方はおわかりかと思います。
先日、質問をいただき、宿題として後日お答えした方が、とても感激してくださり、わざわざ「先生のお時間を割いて申し訳ない」と差し入れまでくださいました。
ベストな解答には至らなかったですが、一緒に考えるという経験はよかったのではないでしょうか。
専門外ながらも私も知っておいたほうがよい内容だったので、どうかお気遣いなさらないでください。
それから、このお菓子、初めて食べましたが、独創的なお菓子で美味しかったです!出勤しているスタッフみんなでありがたくいただきました。
こちらも楽しみにしていただきます!