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10月 2, 2019

二股は嫌よ。

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昨日今日と大変混雑しており、診察室は戦場のようでした。予約の方をお待たせしないように一つ一つの判断を即断してどんどん診察を進めていかねばなりません。トイレもついつい我慢。それでもいくつも質問を重ねてこられるとあっという間に待機人数が増えてしまいます。

そんな状況でしたが、なんとか初診の予約枠も作ってお待ちしてました。初診の予約がだいぶ先になってしまうからです。初診の予約のときに、必ず患者さんにお伝えしていることがあります。「初診日まで待ち時間があるが、お待ちになれるかどうか」伺います。急いでおられるようなら、当院は諦めていただきます。お待ちになれる方だけ、ご予約を受けています。患者さんが待てるとおっしゃっても病状的に待たせてはいけないと判断したときは、すぐに他の医療機関にかかることをお勧めします。

しかし、中には予約した後に、待ちきれない、あるいはキープしたまま、他の医療機関を受診する方がいます。当院では、「他院を受診された場合は必ず連絡してください」とお願いしています。

今回いらした方は、他院を受診しすでに治療が始まっている段階でしたが、こちらにも向こうの医療機関にもお話にならず黙って当院にいらっしゃいました。

「とりあえず両方に同時にかかって、良い方に通おうと思って」とのお話でした。

すでに治療がはじまってちょうど薬物調整の重要なポイントにさしかかっていました。正式なセカンドオピニオンでもありませんから、こんなタイミングでどうすることもできません。患者さんは二つの医療機関から薬を出されたらどうするつもりなのでしょうか?

私は逆の立場で、こちらが治療はじめたばかりで、他の医療機関に薬を出されたことがありましたが、マナー違反だと思いました。

二股受診は医療機関同士のトラブルにもなりますし、治療自体が混乱し、何より患者さんのためになりません。

今回は、「紹介状をもらって転院するというお話でないなら、診察できません」という対応を取らせていただきました。かなりお怒りになってお帰りになりましたが、お約束は守っていただく方針です。

いずれにしても同じ疾患に対して二つの医療機関で並行して治療することはできませんし、予約も並行して押さえておきたいという方もお断りしています。

当院では信頼関係に基づいた治療契約を結べそうか、重視しております。全力で治療させていただくことの裏返しとご理解いただけますと幸いです。

「二股は嫌よ」でした。